往く年(2017) 来る年(2018)

往く年(2017) 来る年(2018)

はじめに

吾輩から見た2017年という年は、国技、旧制度、皇室と言った我が国の歴史や伝統、文化と言った懐古の情が垣間見られる一方で、壁を突破する、維新、改革、将来の曙への期待、夢の願望がうかがえるのが近年の傾向であるようです。長期的な将来の目標が見えないことへの欲求不満の表れでもあるようですが、天皇のご退位に伴う新元号が、本来の日出る国の将来を暗示するものとなることを期待しつつ、穏やかに年の瀬を過ごし、家族一同元気に新年を迎えたいものです。

往く年では、読売新聞の読者アンケートの今年の10大ニュースの結果をご紹介し、この1年を回顧します。来る年では2018年のリスクの検索や、例年のイアン・ブレマー氏の予測等を参考にし、来年への心構えの参考とすることとしました。

2018年、2019年(新元号)、2020年(東京オリンピック開催の年)の中期ビジョンを念頭に置きながら、テレビ、マスコミ、SNS等に振り回されて、自分を見失うことが無いよう注意したいものです。来年の世界の主な予定では、2月に韓国で平昌オリンピック、3月にはロシア大統領選がある。また同じロシアで6月にはサッカーW杯も開催される。11月には、アメリカ議会の中間選挙が控えているようなので、皆さまと共に考えてみようとの観点から、吾輩が気になった今年の我が国が直面している主要テーマ等のサイト記事等を、ささやかながら提供申し上げ、いい初夢を見ようではありませんか。

1. 往く年: 吾輩が選んだ2017年の15ニュース

(吾輩が選んだグッドニュース)

〇 天皇退位特例法の成立
〇 有効求人倍率向上
〇 株価の上昇
〇 平和ボケからの半歩前進
〇 対北朝鮮米中接近 × 大企業のコンプライアンスの低下

(吾輩が選んだバッドニュース)

× 財政再建の後退
× 働き方改革の改善の的外れ
× 疎外感、孤独感からの異常犯罪増加
× 格差の拡大 ▲ 型破りのトランプ大統領の揺さぶり

 

  (吾輩が選んだニュートラルニュース)

▲ 主要国での右傾化とナショナリズム
▲ 相撲の国技性の低下による協会の改革
▲ 日本のおもてなしと過剰サービスのバーゲン
▲ 災害に強い国造り(費用対効果)の必要性

 

  参考: 往く年の我が国の出来事((読売新聞による1~30位ニュース一覧)
 
1 14歳棋士、藤井四段が29連勝の新記録 13,634(80.7%) 〇
2 天皇退位特例法が成立。19年4月末退位、5月改元へ 12,387(73.4%) 〇
3 横綱日馬富士が暴行問題で引退 11,439(67.7%) ×
4 秋篠宮眞子さま婚約内定 11,017(65.2%) 〇
5 衆院選で自民圧勝。立憲民主が野党第1党に 10,134(60.0%)   △
6 陸上100メートル桐生、日本人初の9秒台 10,040(59.5%) 〇
7 神奈川・座間のアパートで切断9遺体 9,676(57.3%) ×
8 上野動物園でパンダ誕生 9,491(56.2%) 〇
9 「森友」「加計」問題などで内閣支持率急落 6,811(40.3%) ×
10 稀勢の里が第72代横綱に 6,626(39.2%) 〇

〈11〉トランプ米大統領が来日 5,815(34.4%)
〈12〉九州北部で記録的豪雨、37人死亡 5,700(33.8%)
〈13〉フィギュア・浅田真央が現役引退表明 5,615(33.3%)
〈14〉都議選で自民惨敗、都民ファ第1党 4,208(24.9%)
〈15〉フリーアナ・小林麻央さん死去 3,700(21.9%)
〈16〉毒針持つヒアリ、国内で初めて確認 3,672(21.7%)
〈17〉スキー場雪崩、高校生ら8人死亡 2,643(15.7%)
〈18〉世界フィギュア、羽生結弦がフリー世界最高得点で逆転V 2,587(15.3%)
〈19〉森友学園前理事長と妻を逮捕。補助金詐取容疑 2,581(15.3%)
〈20〉日産 ,スバルで検査データ改ざんの企業も続出 2,563(15.2%)
〈21〉「プレミアムフライデー」初実施 2,079(12.3%)
〈22〉「沖ノ島」世界遺産に 1,820(10.8%)
〈23〉東芝、原子力事業で巨額損失 1,790(10.6%)
〈24〉サッカー日本代表W杯出場決定、6大会連続 1,699(10.1%)
〈25〉早実・清宮が高校通算111号本塁打 1,669(9.9%)
〈26〉安倍首相が2020年の憲法改正目標表明 1,408(8.3%)
〈27〉箱根駅伝、青学大が3連覇 1,319(7.8%)
〈28〉東名死亡、あおり行為の男を「危険運転」で起訴 1,315(7.8%)
〈29〉テロ準備罪法が成立 1,272(7.5%)
〈30〉世界卓球混合複、日本勢48年ぶり優勝 1,111(6.6%)
(数字は得票数。カッコ内は有効投票に占める割合。10位以内での丸印:良いニュース、✖印:悪いニュース、△印:ニュートラル)

 2.来る年: 2018年の10大リスク

  日常的に、私たちは予測不能な世界として最もよく説明できるものを予測しています。 2017年報道された良いニュースや、数値には翌年の傾向についての報道がされています。世界が直面している脅威とリスクは、最終的には大小さまざまな形で個人に浸透し脅かすものです。 世界が直面するリスクと脅威を理解することは、将来のリスクに備えるための一つの方法です。 災害は忘れたころにやってくると言われているように、これらの脅威から私たちを守るために、しばしば準備が十分でない可能性があります。 しかし、私たちを取り巻く世界を知ることは非常に重要です。 そこで、ここでは、2018年に世界が直面する可能性のある10のリスクとして提示されてるものをご紹介します。

① 2018年の情報セキュリティ脅威
私たちがデジタル化された時代に入っても、世界中の情報セキュリティへの脅威は常にあります。 お金へのアクセスを含む私たちの個人情報はすべてデジタル化されており、ハッカーは2018年に引き続き脅威になります。

② 2018年の経済脅威
  世界経済は、世界の不安定な政府による大きな経済的障壁に直面しており、2018年に引き続き問題が続くと確信しています。トルコ、南アフリカ、パキスタンなどの国々は、経済状況の悪い例のほんの一部に過ぎません。不安定な政府や悪いガバナンスに 世界のあらゆる地域における経済的な崩壊は、他の多くの国々の経済に波及効果をもたらします。 したがって、これは私たちが直面する本当のリスクの1つです。

③  北朝鮮は潜在的なリスクである
北朝鮮の緊張が高まり、近隣諸国や米国との関係が深刻化していることは、2018年には危険な命題である。北朝鮮は、民主的な指針を持つ安定した政府がないため、国にとっても永久的な脅威である。 独裁政権はガバナンスの有効な手段であることはめったになく、人権監視団は北朝鮮の激しい雰囲気をこれまでも提供してきています。

④  ソーシャルメディアは2018年に危険です
前述したように、ソーシャルメディアは2017年に民主主義を脅かす道具として使われ、2018年にソーシャルメディアの影響とこれらのプラットフォームで起こった誤情報のために、より多くのリスクを抱えることになります。ソーシャルメディアは、2017年のあらゆる種類の極端な宣伝のための効果的なプラットフォームであることがすでに証明されており、しばしば独占組織により採用されるツールとして使用されてきました。 我々は、ソーシャルメディアプラットフォームがそれを所有する技術の大手によって厳しく自己規制されない限り、2018年にこれらのリスクに引き続き対処しなければならない。

⑤  民主主義への脅威
近年のアメリカとウクライナの選挙に対するロシアの影響の報告は、世界中の民主主義が2018年に真の脅威とリスクに直面していることを証明している。インターネットと誤報が積極的に選挙に影響を与えているという事実は、誤った情報や陰謀説ではなく、真理に基づいてリーダーを選ぶという国の能力を蝕む。 これは、2018年にソーシャルメディアと誤報の危険につながります。

⑥  気候変動
地球温暖化とCO2排出量を削減するための対策が講じられていますが、残念ながら十分ではありません。 このような状況下では、気候変動とその影響は2018年の真の脅威である。科学的研究は、気候変動が干ばつ、洪水、津波、ハリケーンの大きな原因となる可能性が高いことを示唆している。 私たちは自然災害の原因を理解する上で大きな進歩を遂げましたが、問題を解決するためにはあまり進んでいません。

⓻  核戦争は話のタネです
核兵器が最終的に使用されたのは第二次世界大戦の時でした。それ以来、2017年までは核戦争の危険性をほとんど忘れていました。北朝鮮は核兵器を使用してアメリカを滅ぼそうとしており、米国は自分自身の脅威に反応しています。 これは、めちゃくちゃ吠える犬はめったにかむことはない大きなケースもしくは、核戦争が2018年に直面する深刻なリスクになる可能性があります。いずれにしても、現在起きていることが、この可能性について我々の話題にしているのです。

⑧  ドナルドトランプは2018年のグローバルリスクです
ドナルド・トランプ氏がアメリカの伝統的勢力に対してますます敵意を抱くようになっている政策は、世界中の政府と庶民が心配しているグローバルなリスクと考えられています。 基本的に受け入れられている米国と他の国との間の貿易と協力の規範の崩壊は、何らかの悪影響を及ぼすでしょう。 だから、現時点でドナルドトランプは2018年に世界的なリスクとみなされていると言っても過言ではありません。

⑨ 中国は2018年のグローバルリスク
急速に発展している国家として自国の事業を巡って中国を過度に反応させたり拒絶したりするだけのことかもしれないが、権力、金銭、抑圧的な政府の組み合わせは、ほとんど民主化された世界によってしばしば脅威と考えられています。 専門家は、東シナ海、香港、台湾、そして日本や北朝鮮のような近隣諸国における挑発と脅威に直面している中国からの過度の反応が、地域レベルあるいは世界レベルでさえも有害となることを恐れています。 これは、超大国としての中国の台頭に関しては不安定な状態に陥る可能性があり、2018年には実質的な世界的なリスクになることすらあるかもしれません。

⓾  テロは2018年の主要な脅威である
イラクとシリアからのISISの撤去に伴い、2017年はテロとの戦いではかなり成果が上がったものの、 このテロ組織は彼らの敗北の責任を負う選手を打ち返す可能性があるとの報告がある。 ロシアから来る報道によると、2018年にロシアが主催するFIFAトーナメントで、ロシアの情報機関がISIS攻撃を予測しているとのことです。幸い、ロシアの指導部はこの脅威を最小限に抑えるため具体的な対策を講じています。 私たちが宗教的、イデオロギー的原理主義者から完全に解放されていない世界に住んでいるので、世界のどの地域でもテロ攻撃の脅威は、引き続き来年に受け入れなければならないリスクであり続けるでしょう。

これらの世界のリスクから、誘導される日本のリスクを吾輩の独断と偏見で考えた結果は、次の通りです。

① 災害列島日本は、先の北海道での大震災のリスクが、南海トラフをはじめ、最低限の備えは必要でしょう。地震以外では、気象条件の変化にも、山間部の人には備えが必要でしょう。

② 経済面では、地域格差の拡大は必至でしょう。有効求人倍率はよくなっているものの、労働の需給のギャップを解消する、働き方の改革や、労働人口の流動性の停滞等による、特に3K的な仕事への労働条件の改善等、労働組合の弱体化等に伴う労働者の権利を守る行政機関等のさらなる努力が望まれます。また、正社員と非正規雇用との格差解消のための実質的公平性の確保のための抜本的な見直しと、その実態についての情報の公開が望まれます。

③ 産業面では、無駄な過当競争や、経営能力が低い経営者への安易な支援等が、企業の淘汰を阻害している。かっての金機関等による経営指導等の弱体化を補うべく、税理士、公認会計士、等の専門職の活用も考慮すべし。食糧、農漁業における自給率の向上の観点からの、農林業用地の有効活用のための具体的な政策等の見直しが望まれます。

④ 行政面では、財政赤字解消のために、地方自治制度の見直し、デジタル化の一層の推進による行政改革の推進のための機構改革等の推進と、財政規律の基本原則の法令化が望まれます。

⑤ 情報セキュリテイの甘さが、主要企業等からも明らかになっています。罰則の強化と共に、被害者の救済等についてのシステムの確立が急務であります。

⑥ 民主主義の危機については、選挙制度、議会運営、行政監察等での、コンプライアンスの強化や更なる情報の公開が望まれます。

⑦ 安全保障の面では、北朝鮮の脅威は明確で差し迫ったものであるとの前提で対応するべきでしょう。

⑧ テロについては、情報機関の強化の検討が、オリンピックの開催に合わせて遅れることのないようにすべきでしょう。

⑨ 中国、韓国との関係改善のための、パイプの多様化と、独自化等を、具体的なプロジェクト(ローカルレベル)での成功例にチャレンジすることも合わせて検討すべきでしょう。

⑩ 競争を旨とするグローバリズムよりは共生を旨とするグローバリズムへの思い切った舵を切ることも模索すべきでしょう。多国間ベースだけでなく、二国間での協議も合わせ検討すべきでしょう。

と言ったようなことを、年の瀬の夜中に考えてみるのでした。皆さんはどんなリスクに備えようとしているのでしょうか。「備えあれば憂い無し」の訓示を肝に銘じて、後悔しないようにしましょうね。  
追って、イアン・ブレマー氏が予測する「2018年の世界のリスク」は、1月2日に発表されるようです。

3.参考記事: 来年の日本のリスク

(1)(社説)来年度予算 財政規律 危機感がなさすぎる
2017年12月23日05時00分  :  https://www.asahi.com/articles/DA3S13286500.html?ref=nmail_20171223mo

  2年後の消費増税で得られる財源の使い道を変え、借金返済に回す分を減らして教育の無償化などを進める。基礎的財政収支を20年度に黒字化する目標は先送りするが、財政再建の旗は降ろさない。
 安倍首相がそう宣言し、衆院選を経た後の来年度予算編成である。財政規律をどう保っていくか、その姿勢が問われた。
 一般会計の総額は97・7兆円で、6年続けて過去最大を更新する。財源不足を穴埋めする新規国債の発行額は、前年度当初よりわずかに減らすが、歳出の3分の1超を国債に頼る状況は変わらない。
 財務省は「(財政の)ベクトルは改善の方向を向いており、一定の信認を得られる」と自賛するが、あまりに危機感が乏しいと言わざるをえない。
 改善をもたらすのは、景気拡大の継続を前提とする税収増と、金融緩和による超低金利だ。税収が約59兆円とバブル期並みの水準に増える一方、発行済み国債の元利払いにあてる国債費は超低金利で減少を見込む。その結果、歳出を増やしつつも新たな借金は減らす絵を描いてみせた。
 しかし、その裏には、同時に編成した今年度の補正予算という「抜け穴」がある。
 公共事業費は、来年度予算案で前年度から微増の約6兆円としたが、並行して補正予算に約1兆円を計上した。来年度は社会保障費に次ぐ高い伸びとなる防衛費は、補正でも2300億円余りを盛り込んだ。
 補正予算の財源を手当てするため、国債を追加発行する。これでは当初予算で新規国債の発行減を誇っても、意味が無いばかりか、かえって危うい。
 そもそも従来の財政健全化計画では、20年度の基礎的収支の黒字化に向け、18年度の赤字を名目GDPの1%程度に抑えることを目安としていた。今回の予算案では、経済が政府見通し通りに成長しても、基礎的収支の赤字はGDPの2%近くに達する。
 財政再建の歩みが、安倍政権が描いていた道筋から大きく外れているのは明らかだ。
 当初予算の規模はリーマン・ショック後に急拡大し、東日本大震災もあって90兆円台が定着。近年は90兆円台後半で推移している。景気が安定し税収が伸びている時こそ、歳出を見直す好機なのに、緊急時に膨らんだまま抑制できていない。
 政府は来年、新たな財政健全化計画を作る。今のような姿勢で立て直しへの道筋を示せるのか。不安がぬぐえない。

(2)   日本の格差に関する現状
        出典:http://www.cao.go.jp/zei-cho/gijiroku/zeicho/2015/__icsFiles/afieldfile/2015/08/27/27zen17kai7.pdf

    A.再び脚光を浴びる「格差問題」
  (a) ピケティ・ブーム ~ 著書「21世紀の資本」で世界的な所得格差の拡大を実証
 ○ ピケティ氏は著書「21世紀の資本」で世界の多くの国で所得格差が拡大していることを税務資料から実証
・ 二度の世界大戦による資本の破壊と富裕層への課税強化等により格差は縮小したが、1970年以降に再び拡大
○ 資本収益率(r)は経済成長率(g)を常に上回るという歴史的事実を指摘
・ 長期的に先進国の低成長が続くなか r>g により格差は拡大。ただし、経済理論は不足
・ 少子化や人口減少で世襲資本主義が広がり、相続資産格差が格差を固定化
○ グローバルな協力体制の下で資本に対する累進課税を提言

(b) 格差に対する問題意識 ~ 繰り返される格差議論
 ○ 「ピケティ・ブーム」は格差に対する問題意識をうかがわせるが、過去にも同様の格差議論
○ 高度成長期には大都市圏と地方圏、バブル期に資産の有無、小泉政権期に構造改革の歪みとして格差問題
○ 第一次安倍政権では、非正規雇用拡大への対応や若者の就業を促すものとして「再チャレンジ政策」を展開

B.国際的にみた格差の現状
(a) 所得格差の国際比較
① ~ 先進国では、米英で大きく拡大
○ 1980年代以降、所得格差は米英で大きく拡大、1920年代以来の水準
・ 先進国の所得格差は、1900年代前半の低下傾向を経て、1940年代頃から横ばいに転じ、米英では1980年代から拡大
・ 1980年代以降も、大陸欧州・日本の所得格差は相対的に軽微
② ~ 新興国を含め、日本より所得格差が大きい国は多い
○ 新興国を含め、日本より所得格差が大きい国は多い
○ ただし、日本の再分配所得のジニ係数(ジニ係数は所得等の分布の均等度を示す指標の1つ。ゼロに近いほど格差が小さく、1に近いほど格差が大きいことを示す。)はOECD加盟平均をやや上回り、先進国の中では所得格差が大きい
(2) 資産格差の国際比較 ~ 各国で所得格差を上回り、とくに米国で高水準
○ 資産格差は、各国で所得格差を上回る
・ 所得格差と同様、米国において高水準。資産の76%が上位10%の家計に集中
(3) 貧困率の国際比較 ~ 新興国、日本、アングロサクソン諸国等で貧困率が高い
○ 相対的貧困率(可処分所得が中央値の半分未満の人の割合)は、新興国・アングロサクソン諸国で高く、 北欧・大陸欧州諸国で低い
○ 日本の相対的貧困率は、先進国の中では高いが、人口の高齢化などの影響を考慮する必要

C.日本における格差の現状       ~ 足元の所得・資産格差拡大は限定的 ~
(a) 所得・資産格差
① ~ 当初所得格差は拡大するが再分配所得格差は横ばい
○ 世帯単位でみた当初所得格差は拡大するが、2000年代以降の再分配所得格差は横ばい
○ 単身世帯の増加等を排除した世帯員単位(等価所得)で当初所得格差は拡大しているが、再分配所得格差は縮小
○ 年齢階級別には、当初所得は高齢者ほど格差が大きく、75歳以上でその格差は大きく拡大 ・ 再分配所得は、年齢階級別で大きな差はなく、高齢者の格差も縮小
② ~ 資産格差は所得格差より大きく低貯蓄世帯割合が上昇
○ 所得格差より資産格差の方が大きいが横ばい ・ 資産格差の方が大きい理由は、高所得者の高貯蓄率、資産格差が大きい高齢者世帯増加、相続での資産継承
○ 家計資産別には、貯蓄現在高の格差は拡大傾向、住宅・宅地資産の格差は99年以降ほぼ横ばい
○ 低貯蓄世帯の割合が上昇傾向にあることに注目
③ ~ 足元の所得・貯蓄格差拡大は限定的
○ 足元の所得格差(年間収入格差)は、横ばい
○ 足元の資産格差(貯蓄格差)は、やや拡大しているが、2011年の水準とほぼ同じ
(b) 雇用・賃金格差
① ~ 非正社員比率上昇が続いたが、改善の兆しも
○ 雇用者に占める非正社員の割合(非正社員比率)は、1990年代半ば~2000年代半ばにかけ上昇テンポ加速
○ 非正社員比率は上昇傾向、2014年に37%と過去最高
・ ただし、2012~2014年の非正社員比率上昇(2.3%ポイント)のうち、約半分は働く高齢者の増加と人口構成変化
○ 月次でみると、2014年以降、非正社員比率の上昇傾向は鈍化
② ~ 足元の勤労世代の格差拡大は確認できず
○ フルタイム正社員とフルタイム非正社員では賃金分布に大きな差。非正社員の増加は1990年代後半以降に生じた勤労 世代の賃金格差拡大の主要な要因
○ 勤労者世帯の世帯収入のジニ係数からは、足元で勤労者世帯で格差が拡大する様子は確認できない
(c) 男女格差 ~ 雇用における男女格差は依然大
○ 雇用において、男女格差残存 ・ 背景に、長時間労働がもたらす女性の育児・仕事の両立困難や夫の育児分担の難しさ、昇進の可能性がある職種・コース での女性採用抑制、業務配分・配置転換・昇進における男女格差等
○ 男女の雇用格差是正には、「仕事と育児の両立支援」と「機会均等施策」充実が関係
(d) 世代間格差 ~ 将来世代と現存世代との格差大
○ 世代会計(※)によれば、将来世代、20歳代から50歳代までは負担超過、世代が若くなるにつれて負担額が大
(※)世代会計とは、家計が政府から受け取る生涯受益(社会保障給付など)と政府に対する生涯負担(税や社会保険料など)を年齢階級別に 計算し、財政運営による世代間の受益と負担の格差を明らかにするもの
(e) 地域格差
○ 足元の業況では大都市圏と地方圏で大きな差は認められず(2000年代の構造改革期とは様相に相違)
・ 製造業主導の回復ではないこと、公共事業の再強化、訪日客増の観光への好影響、北陸新幹線開業などが背景に
○ 雇用については大都市圏と比べ地方圏が厳しい状況ながら、大都市圏の中、地方圏の中でもばらつき
(f) 人口格差 ~ 地域別人口は二極化、格差拡大
○ 地域人口の動向は90年代後半以降、二極化が進展。特に、大都市圏への人口集中が鮮明
・ 人口減少県では減少スピードが拡大。宮城県、広島県、石川県等、地域経済の中心的な県でも人口減少に突入
・ 一方、高出生率の沖縄県を除き、人口増加県は三大都市圏が占める
(g) 企業規模格差~全体的に改善しているが、円安が大企業の収益を大きく押し上げ
○ 収益力(売上高経常利益率)は、大企業の改善幅が大きい
・ 大企業の収益力の大幅改善に伴い格差が拡大。もっとも、中堅中小企業もリーマンショック前を上回るなど良好な水準
――― 大企業は円安による輸出採算向上などによる変動費減少が利益を押し上げ。一方、中堅中小企業はこれまで 主に固定費(人件費)の減少が利益を押し上げてきたが、今後は原油安に伴う収益改善も

D.日本の格差問題の本質 ~ 高所得者がやや増加しているが、貧困層拡大が深刻 ~
(a) 格差に対する見方
① ~ 日本における「格差感」
○ 格差問題は、実態としての格差とともに、格差に対する見方や意識、「格差感」についても視野に入れる必要あり
○ 世論調査では、格差が広がっている、格差対策として再分配を強化すべきとの見方が多い ・ 格差が許容できるか、格差が固定化しているかにつ いては、肯定・否定の認識が拮抗
○ 地域格差を問題視する見方も多いが、現状は2010年代における変動の範囲内
② ~ 「格差感」の国際比較
○ 国際比較では、日本は相対的に自国の所得格差が小さいと認識しているグループに入る
○ 不平等度が低いと自認されているのは北欧諸国で、逆は東欧諸国。主要先進国はその間 ・ 不平等の認識が強まっている国と弱まっている国は相半ば、日本は強まっている国の一つ
③ ~ 格差認識と格差の問題点
○ 格差感や格差意識と、実態としての格差に相違がみられることも。正確な実態把握が大切 ・ 実態と比べた過大認識、格差への先入観。「ばらつき」や「テンポの差」を考慮しないまま、一面的に格差と捉えるケースも
○ 所得や資産の格差に関し、富の集中とその継承、貧困層の生活困難や機会喪失など様々な問題点 ・ 日本における格差問題は、富の集中より、貧
      困層の拡大 や中間層の衰退
④ ~ 格差是非を巡る議論と格差対策
○ 格差を完全になくすことは難しく、また平等化を積極的に押し進めることに懐疑的な見方も ・ 格差が向上意欲につながる面もあり、どの程度の格差 を許容するかという点がポイントに
○ 格差の固定化や、極端な貧困には、政策対応等で是正を図ることが望ましいとの捉え方が一般的 ・ こうした対策のうち財政措置に用いる原資を、広 く薄く求めるのか、富裕層に求めるのかという点も分配政策上の論点
(b) 格差拡大の主な背景 ~ 非正社員増加と所得格差が大きい高齢者の増加
○ 現役世代の格差拡大の最大の要因は非正社員の増加による低所得者層増加
・ 企業のコスト削減意識が高まり、相対的に賃金が低く雇用調整が容易な非正社員が増加
・ 非正社員の約半数は自分の収入が主な収入源
○ 技術革新によりITに代替される非熟練労働者の需要縮小と熟練労働者の需要拡大による二極化で賃金格差拡大
○ 所得格差が大きい高齢者の増加、無業者の増加等も格差拡大の要因
(c) 高所得者層の実態
① ~ 標準的所得の2倍以上の世帯シェアは約1割
○ 1人あたり可処分所得の「中央値2倍ライン」は、1997年の594万円から2012年は488万円へ低下
○ 中央値2倍ライン以上の世帯割合は2000年の11.2%をピークに低下したが、再び上昇
② ~ 所得2,000万円超の申告納税者数が増加
○ 2010年以降、所得2,000万円超の申告納税者数が増加 ・ 2013年は2,000万円超が28万人、うち5,000万円超が6万人 ・ 人口に占める所得2,000万円超の申告納税者数の割合も上昇(2009年0.18%⇒2013年0.22%)
○ 2,000万円超の申告納税者の所得者区分の内訳をみると、給与所得者、その他の所得者(利子所得や配当所得等)が増加
③ ~ 2,000万円超の給与所得者も増加
○ 2,000万円超の給与所得者数は、2009年以降は減少したが、2013年は増加
・ 2013年は2,000万円超が20万人(2012年17万人)、うち2,500万円超が11万人(同8万人)
○ 1,000万円超の給与所得者の割合は、30人以上企業では概ね企業規模が大きいほど高い  
・ 2500万円超の給与所得者の割合は、概ね企業規模が小さいほど高
④ ~ 貯蓄現在高が多い世帯割合が上昇
○ 貯蓄現在高2,000万円以上の世帯割合は2012年以降上昇
・ 2,000万円以上の世帯割合は2011年の27.3%から2014年は29.2%へ
・ 4,000万円以上の世帯割合は2011年の10.2%から2014年は11.4%へ
○ 高齢者世帯の貯蓄現在高上位20%の平均額は約7千万円と現役世代の上位20%の平均額を大きく上回る
⑤ ~ 2010年以降「富裕層」が徐々に増加
○ 所得5,000万円超の申告納税者数は2010年以降増加 ・ 2013年の申告納税者のうち、所得5,000万円超が5.8万人、うち1億円超が1.6万人(うち5億円超が1,400人)
○ 1口座当たりの預金額が1億円以上の個人口座数は2010年度以降増加
・ 2014年度末時点の1億円以上の個人口座数は682百口、うち3億円以上が7.5百口(うち10億円以上が9百口)
・ ただし、同一人物が複数口座に分割している場合もある
⑥ ~ 個人金融資産の拡大、富裕層の拡大
○ 14/12末の日本の個人金融資産は1,694兆円で、増大傾向が続く
・ 現預金比率は52%の一方、リスク性資産(株式+債券+投信)は15%
○ 日本の運用資産100万ドル以上保有の富裕層は世界的にも多い
・ 調査試算により差はあるが、世界で2,3番の地位。最近も上昇するが、世界的に中国の急上昇が顕著
⑦~ 役員報酬と「富裕層」「超富裕層」
○ 欧米では、高額の役員報酬を得ている大企業等の役員が「富裕層」「超富裕層」の一角を形成
○ 大企業等の役員報酬において、わが国は欧米を大きく下回る水準(業績に連動する報酬に大きな差)
○ わが国は「超富裕層」(資産5,000万ドル~1億ドルを超える層)は少ないとされ、富の集中度は相対的に低い水準
○ 一方で、超富裕層、富裕層が海外に転出すると小さくない影響(人材面、税収面等)
(d) 貧困層拡大
① ~ 1980年代以降、相対的貧困率の上昇が続く
○ 日本の相対的貧困率(可処分所得が中央値の半分未満の人の割合)は、1985年の12.0%から2012年の16.1%へ上昇
○ 生活保護を受ける世帯の割合(被保護率)は、母子世帯やその他の世帯(主に勤労世代)で上昇。年金制度の充実により 低下していた高齢者世帯の被保護率も、2000年代以降は緩やかに上昇
② ~ 高齢期の貧困リスクは高齢単身女性世帯等に集中
○ 相対的貧困率は高齢期に顕著に上昇。特に70歳代以降の女性の相対的貧困率は3割弱と極めて高い
・ 高齢期の貧困リスクは、①勤労所得なし(または少ない)、②低年金、③子からの支援がないの3つ
・ これらが集中する「高齢単身世帯」で貧困率が高い
○ 将来の貧困化が予想される「高齢期貧困予備軍」の拡大も懸念
・ 未婚率が高く、貯蓄余力が少なく、将来受け取る年金収入も少ない非正社員が現役世代で増加
③ ~ 雇用者世帯の貧困率も上昇
○  雇用者世帯の相対的貧困率(税込収入ベース)は、過去10年間に上昇
・ 背景に経済的困難を抱えやすい有期雇用世帯のシェア拡大+全ての雇用者世帯における経済状況の悪化
○ 正社員を希望する非正社員(不本意型非正社員)は2014年に331万人。不本意型非正社員の中には、世帯主や配偶者なし の者が少なくない。一方、不本意型非正社員の6割は年収200万円未満と低所得に偏る傾向
④ ~ 子どもの6人に1人が相対的貧困
○ 子どもの相対的貧困率は2012年に16.3%。子どもの6人に1人が標準的な生活水準の半分未満で生活
○ とくに、一人親世帯の子どもの貧困率は51%とOECD加盟国中で最悪(2010年前後)。背景に、母子世帯の親の不安定雇用、 養育費の受給率の低 さ(母子世帯の2割)、一人親やワーキングプア世帯への社会保障が不十分等の問題
○ 親の収入により子どもの成績、進路、1日・1人あたり食費等に格差。子どもの貧困は教育や健康を確保する機会の格差に

(e) 中間層衰退
① ~ 年収500万円未満世帯の増加
○ 年収500万円以上の世帯割合が低下 ・ 年金受給世帯の増加などを背景に、世帯年収500万円を境に年収が低い方へシフト
○ 1人あたり可処分所得(中央値)は2000年代以降減少し、2012年の実質値は221万円と1980年代の水準に
・ 中間層の所得水準が低下し、貧困層に転落するリスクが高まっている可能性
② ~ 所得分布の低方シフトで、中流基準の変化
○ 1970年代より、自身の生活の程度を「中」と回答する人が9割前後で推移し、その傾向は2014年まで持続
・ 自身の生活を「中の中」と回答する人の割合も安定的に推移
○ 世帯年収が下方にシフトしていることからは、中流(世間並みの生活水準)の基準が下がっている可能性

.格差を巡る政策課題 ~ 低所得者対策が重要課題 ~
(1) 雇用に関わる課題 ~ 失業時の公的支援拡充
○ 景気回復による人手不足等で、非正社員から正社員への転職者数は増加基調。今後、非正社員比率上昇には歯止め
○ 日本の失業時の所得保障や就労支援の弱さは、低賃金で貯蓄余力のない労働者が良質な雇用を求めて転職活動を 行うことを困難に
(2) 賃金に関わる課題 ~ 最低賃金引き上げ
○ 最低賃金の引き上げには、平均賃金底上げの効果がある
○ 最低賃金の引き上げのみで貧困問題を克服することは困難
・ 拙速な引き上げは非熟練労働者の雇用削減につながりやすく、ワーキングプア層の生活不安定化を招く懸念
・ 最低賃金で働く労働者の中には中所得世帯の世帯員が少なくないとの指摘もある
・ バブル経済のピークとなった1990年度同様の引き上げ(24円)を実現した場合でも、年収押し上げ効果は5~7万円程
(3) 年金に関わる課題 ~ 将来の低年金者の抑制
○ 公的年金の額は現役時代の働き方、所得水準に連動
・ 高齢単身世帯の平均支出月額(15.4万円)を上回る年金額を受給できるのは正社員のみ
・ 非正社員等で国民年金のみの加入の場合は、40年間保険料を納付しても年金額は月額6.4万円
○ 現役世代の所得水準引き上げと、厚生年金の適用拡大は、高齢期の所得格差拡大を抑制
・ 2016年10月に厚生年金適用拡大が実施されるが、対象者は約25万人程度にとどまる
(4) 子どもの貧困に関わる課題 ~ 教育支援と所得保障
○ 日本では教育費の家計負担が大きく、教育格差が貧困の再生産につながりやすい
○ 貧困率が高い母子世帯数が増加
(5) 成長力向上とパイ拡大
① ~ 日本経済の長期停滞の影響
○ バブル崩壊以降、経済成長率が低下。「失われた20年」の長期停滞
・ 経済が上向いた時期に格差議論が高まる傾向(株価上昇による資産増や非正規雇用増などが要因とみられる)
・ 景気回復の流れを広く波及させていく環境づくりを進めていかないと、格差や格差感が先行き拡大してしまう懸念
○ 経済停滞の中では、格差拡大は抑制されても中間層の衰退
・脱落や全階層のトータルなシフトダウンが生じている可能性
・ 格差への対策とともに経済活性化による所得の全般的な底上げが焦点に
② ~ 成長力向上とトリクルダウン
○ 景気が持ち直す局面では、地域別、企業規模別、業種別などで回復テンポには「ばらつき」が生じがち
・ 地方創生や中小企業支援で、改善効果を大都市圏から地方圏へ、大企業から中小企業へ拡張している途上
○ 経済の成長力を高めることによる「パイ拡大」が、所得の向上、貧困対策にも有効
・ 企業業績の改善を賃上げや雇用拡大につなげ好循環を形成し、「トリクルダウン」実現が、格差対策につながる ⇒ 好循環の実現による経済活性化とその効果の波及促進が当面の道筋

(3).視点:日本は労働法制改革とトランプ貿易戦争への備えを=エモット氏

https://jp.reuters.com/article/2018-views-bill-emmott-idJPKBN1EF1W7
2017年12月22日ビル・エモット 国際ジャーナリスト/英オックスフォード大学客員研究員
[東京 22日] – 2018年の日本経済の優先課題は、女性活躍を促進する労働法制改革、大学教育への支出拡大、そしてトランプ米政権が仕掛けてくるであろう貿易戦争への備えだと、国際ジャーナリストのビル・エモット氏は指摘する。
同氏の見解は以下の通り。
<女性労働力の有効活用は待ったなし>
(日本政府が)最優先に取り組むべき改革は、労働法制改革だ。日本の最も重要な資源である人的資本、その中でもとりわけ重要な女性労働力のより生産的な活用が可能になるように、労働法制改革によって促していかなければならない。
周知の通り、日本では有期契約やパートタイムなどで働く非正規労働者は今や全労働者の4割を占めている。企業が教育訓練に投じるお金は減り続けており、人的資本は無駄にされ、むしばまれている。特に女性の労働力は、質の悪い教育訓練と、産休後にプロフェッショナルな仕事に復帰する際の障害の大きさから、有効活用されていない。
議論の時間は終わった。今こそ、女性労働力のより生産的な活用に向けて障害を取り除き、労働市場を統合するための本当のアクションが求められる時だ。

<トランプ米政権は貿易戦争を決意>
第2に重要な視点は、日本は、実はトランプ政権から大きな脅威にさらされているという点だ。その脅威とは、主に中国、日本、ドイツなど対米貿易黒字を有する国々に対して、トランプ政権が貿易戦争を仕掛けることを決意しているためだ。
これに対して、日本は、他国との連携を深め、世界貿易機関(WTO)を強化し、トランプ政権からの攻撃に備える必要がある。欧州連合(EU)との自由貿易協定(FTA)、米国抜きの環太平洋連携協定(TPPイレブン)をきちんと発効まで持っていくことも、そのために必要だ。

<大学教育強化は高齢化社会の要請>
3番目に重要な視点は、高齢化社会を迎えて、教育、特に生涯学習や再訓練の重要性が増しているにもかかわらず、日本はこれまで大学教育に対する支出を減らしてきたという点だ。
その結果、日本の大学は、世界ランキングで順位を落としている。大学に対する支出を増やすという新しい(政策上の)フォーカスが今こそ必要だ。それと同時に、大学側には一層の国際化とジェンダー(社会的性差)平等の推進を強く求めるべきである。
*ビル・エモット氏は、英国のジャーナリスト。現在、英オックスフォード大学オール・ソウルズ・カレッジの客員研究員。同大学モードリン・カレッジ卒業後、ナフィールド・カレッジを経て、1980年に英エコノミスト誌に入社。1983年から3年間、東京支局長。1993年から2006年まで13年間、同誌の編集長を務めた。『日はまた沈む』『日はまた昇る』など日本に関する著書多数。近著に『「西洋」の終わり』。

                                                          よいお年を・・・おやすみなさい

P.S.

  2017年12月28日に掲載予定が、サーバーの不良で年が明けてしまったことをお詫びいたします。引き続きご愛読ください。

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