我輩は猫であった(続く・・・)

 

ツウィート開始

2013530

吾輩は猫であった

          作者:ソクラ・レオ・テス

  

逆順目次 

番号

標  題

掲載年月日

85

 

 

84

 

 

83

 

 

82

 

 

81

 

 

80

 

 

79

ギリシャの財政再建のフォロー

2月19日

78

時には、昔の猫に戻って

2月13日

77

米国内国歳入庁(IRS)は、申告書作成業者の名簿を公表

2月9日

76

フィナンシャル・タイムズ誌の『米国大統領の一般教書』の記事

1月23日

75

朝日新聞の大野博人論説主幹によるトマ・ピケティ教授インタビュー

1月21日

74

イアン・ブレマーが予想する2015年度の世界リスク

1月10日

73

2015年謹賀新年

15年1月1日

72

我輩の行く年来る年

14年12月31日

71

ほぼ予想通りの選挙結果

 

70

年末の衆議院総選挙

 

69

特定秘密保護法の施行

12月10日

68

選挙の機会を活かすために

12月7日

67

日本のメーカーは消費低迷する中で投資を後押し

 

66

日本はもっとドイツを見習いなさい

11月30日

65

又も悲しい子どもの虐待

 

64

安倍総理の消費税の再引き上げの延期と衆議院の解散表明

11月19日

63

クルーグマン教授の消費税延期の支持表明

 

62

英国の多国籍企業の課税強化

 

61

あのクルーグマン教授が『日本への謝罪』だって?

11月12日

60

マイナンバー制度の通知まであと1

10月27日

59

世界に広がる独立運動と国家の役割

 

58

政治の仕組みを転換させる動きの兆し

 

57

スコットランドの独立住民投票結果 【反対55%VS賛成45%

9月24日

56

アメリカでの独身者の割合が、初めて50%を超えたって?

 

55

英国の国際課税訴訟での国側勝訴判決

 

54

宗教と納税義務に関する1つのエピソード

9月3日

53

物づくり最前線

8月22日

52

69年目の終戦記念日

8月19日

51

世界都市東京のランクは?

 

50

平和国家のランクで日本は8位に

 

49

EUの最近の動向について

 

48

フランスの経済学者の「21世紀の資本論」

7月22日

47

カンザス州の減税

 

46

IRSの滞納処分のアウトソース

7月9日

45

外国誌の新成長戦略等の評価

 

44

新成長戦略・骨太の方針の閣議決定

6月25日

43

自民党税制調査会って何?

 

42

申告書作成業者の規制に関する上院委員会でのIRS長官の証言

6月6日

41

有料の申告書作成業者へのIRSによる規制強化を検査院が勧告

 

40

米国の予算削減の内国歳入庁への影響について           

 

39

税についてのアインシュタイン博士の発言の真偽

5月25日

38

これからの働き方を考える

 

37

OECD閣僚理事会での安倍総理の基調演説

5月15日

36

OECD分担金

 

35

国連分担金

5月8日

34

日本の大学のグローバル化

 

33

オバマ大統領のリバランス狙いでのアジア歴訪

 

32

フレッシュマン達の5月病

 

31

大統領の確定申告

4月12日

30

日本経済研究センターの 2050年への構想」 最終報告

 

29

“イタリア化”する日本、アベノミクスは失敗する

 

28

働く高齢者が636万人に、世界に先行

3月31日

27

建築界のノーベル賞に京都造形芸術大学の坂 茂教授(56)

3月29日

26

アメリカでの台湾放棄論

3月27日

25

スイスの国民投票が問いかけた「EUの未来」

3月21日

24

東日本大震災の復興予算

 

23

我輩のタイピストの緊急入院

3月7日

22

フィナンシャル・タイムズ紙の 執筆陣が占う2014

2月17日

21

安部ノミクスのウーマノミクス

 

20

バレンタインと婚活

 

19

都知事選挙

 

18

上杉鷹山の米沢藩(財政再建のお手本は身近にあった)

2月9日

17

江戸時代の藩の財政再建

2月3日

16

超高齢化国日本の医療制度等

1月23日

15

ユーロ圏での財政危機

 

14

地方自治体の財政破綻(日本の夕張と米国のデトロイト)

1月12日

13

謹賀新年

1月10日

12

世代間格差と財政再建

14

11

マスコミの役割

13年12月25日

10

予算の検証と会計検査院の役割

 

再びわが国の幸福感と福祉の実情

 

税を考える週間

11月7日

アメリカの財政の崖            

 

2020年オリンピックの開催地東京

9月7日

英国開催G8サミット

 

OECDの対日審査報告

6月24日

わが国のあり方

6月14日

小さな政府VS大きな政府

6月8日

我輩(自称作家)の素性

 


第2部:我輩のさえずり

 

 

10

予防注射の記

 

最近凝っていること

 

日常生活(猫生観)について

 

我が家の全体把握について

 

お稽古ごとの記

 

専用トイレの事

 

ネーミング

 

養子縁組の記

 

僕の家系について

 

出生の記

 

  

1部: 我輩の身の上ばなし

 

 

 

 

 

79.ギリシャの財政再建のフォロー

ギリシャの財政破たんが1つの瀬戸際にあるようなのでおさらいしてみます。2010年春以来、IMFEUが、二度にわたって2260億ユーロもの支援をしています。更に2012年には、外国の銀行などから受けていた融資の半分以上(総額1千億ユーロ)を返済免除にしてもらったようなのです。

この措置で、ドイツでは、ギリシャの国債を持ちすぎていた銀行が倒産し、その救済にドイツ国民の税金が使われたのです。一方、支援を受けるギリシャの経済は、緊縮財政等で停滞し、国民生活はとりわけ弱者にとって厳しいものとなっていました。そのため、国民の政権交代の要求は、否応なしでした。

最新の選挙では、急進左派連合(SYRIZA)が躍進しました。4年間の困窮に耐えてきた国民の止むを得ない選択でした。その4年間で平均賃金は40%下降し、09年に9%だった失業率は25%、若年層では約50%に達し。多岐に渡る増税とともに、医療予算や年金など社会保障は削減された。

長期の失業によるうつ病発症者や自殺者も増加。貧困層は拡大し、栄養失調の児童も増え、幼児死亡率も上昇している。生活に困窮する国民が、超富裕層で特権階級意識の強いNDや既存の政権より、左派の急進左派連合(SYRIZA)や右派の「黄金の夜明け」といった方にかけたようなのです。

そこで、ギリシャでのここ4~5年の動きを、ネットの公開記事等によりたどってみましたので、物語などのタイトルをつけるのは失礼なのですが、あまり形式ばらない内容となるよう努めましたので、ドキュメンタリーとしてお読みください。緊縮ばかりでは、国の財政再建は出来ないようなのです。

ユーロ圏のGDP2%程度しか占めない小国ギリシャが、ユーロの価値を揺るがしていることや、国の借金の大きさにおいては、同国をはるかに上回っているわが国の、国民、選挙民、納税者として、「他山の石」ならぬ「他国の苦労」を学ぶ必要があるのかもしれません。「他人事」としてでなく・・・

この2月末に期限が到来する支援措置の延長等の交渉は、そう簡単に決着が付きそうにありませんので、EUやユーロの将来にも影響しそうな、ギリシャの財政再建は、しばらくは目が離せません。日本税務協会のホームページで、つづきものとして、フォローされるようなので、開いてみては如何?

 

 

78.時には、昔の猫に戻って

 吾輩も、時には哲猫であることを忘れて、子猫等に回帰することがあります。柔らかいムートンの座布団の上で、前足でモミモミをして、おねむの準備をしたり、昔の御主人がショ―ルダ―バックに首を出した吾輩を入れて、近所のサイクリングに連れて行ってくれたりするときには、昔の猫に戻るのです。

 吾輩の最近の暖房手段を御披露します。一番多いのが台所の、ガスストーブの前です。下の吹きだし口から、温かい風が出てくるのです。その温度の違いによって、ストーブからの距離や角度を調節しています。その次が、居間の出窓の、日当たりのよいところ、太陽の位置によって場所を変えています。

 夜は、居間のこたつの中に決めています。皆が2階に上がって、吾輩一人になる時には、エアコンも、こたつの床暖等のスウィッチがすべてきられてしますからです。たった一つの例外が、こたつの中の吾輩専用のアンカなのです。低温ですが安全で電気代もほとんどかからないので、点けっぱなしなのだ。

 昨晩は、御主人と夜遊びし過ぎて寝不足気味だったので、2階の寝室へ、6時半ごろ鳴き声をたてて起こしに行くのをさぼってしましました。今日は御主人の週3回の出勤日、しばらくはストーブの前で暖をとっていたのですが、やはり眠たくて仕方がなかったので、こっそりとこたつの中に入っていました。

 玄関まで御主人を先導し、奥さんに抱かれてお送りするのが日課でしたが、吾輩がこたつに入ったのを見ていた御主人は、居間をでる時、『レオバイバイ、今日はお送り無しだね』と言ったので、それを聞くや否や、吾輩はこたつからダッシュシテ飛び出し、廊下で、御主人の前で横になって通せんぼしました。

 奥さんに抱っこされてお送りする吾輩に、[アーあ、負けちゃった、かーちゃんに今日は絶対レオは、こたつからは出てこないよと言ったのに。かーちゃんは絶対出てきますよ。といって賭けたんだよ。」と御主人が云うのを聞いて、吾輩はおかしくて仕方がありませんでした。これ本当だよ。

 

77.内国歳入庁は、納税者の便利に 申告書作成業者の名簿を公表

25日、米国内国歳入庁(IRS)は、申告書作成業者の名簿の公表を発表しました。IRSは、かねてより、申告書作成業者(税理士、公認会計士、OB代理人、その他代理業者)の不正申告加担等に対しての監視の強化努めてきた。そのため、業者の登録番号、研修制度等をスタートさせてきました。

しかし、2013年に、IRSLoving の訴訟で、連邦裁判所は納税申告書作成の継続教育要求する必須のテストの要求でのIRSの努力を無効とし、それは、控訴裁判所が2014年に支持していました。それにこたえて、IRSは昨年、そのテストの要求等を、任意、自主的なものへの変更を余儀なくされました。

必須テスト要求等を自主的、任意的なものとして再スタートさせ、年次ファイリングシーズンのプログラムを発表していました。IRSとしては、納税者が悪質な作成業者に騙されないように、これまでの作成業者の識別番号を生かしつつ、作成者利用の場合の、業者の識別番号〔PTIN〕の記載を求めています。

たとえ強制力がなくても、PTINの無い者の申告書が、申告書のチェックや、その後の調査対象の選定等に影響させることは必至でしょうから、IRSの作成業者の指導・監督等はこれからも強化されることが予想されます。 我が国における税理士制度を参考にされたらいかがかと言いたいとことです。

我が国でも、確定申告の際に、依頼したい税理士さんをどのように探したらいいのかわからない納税者がたくさんいることも確かです。現状は、元税務職員の知人友人を頼ったりするのが多いときく事もありますが、このネット時代ですから、税理士の中には、サイトで自己PRしている若い業者もいます。

その業務の公正性、公益性等から、民間事業者(会社を含む)の、公示制度〔会計報告・事業内容〕に相当する、業務実態の必要最低限の公開を義務付けることはいかがでしょうか。IRSの今回のような、かなりの内容を含む名簿のようなものも一案かと考えます。わが国での専門職の公示制度は問題かも?

わが国の専門職の業務の執行についての情報公開は、その利用者の保護等から問題があると常ずね思っていました。資格等を得るための試験制度等が、必要以上に厳しいのも問題ですが、一旦資格を取ると、その資格が独り歩きをして、その後のフォローがほとんどなされていないのが問題なのです。

特にサムライ(士)業務の人たちの、現在価値を証明する情報の公表制度が全くないといってよいのです。その利用者は、その資格を信用するしかなく、被害にあっても、救済されない可能性の方が高いのです。その監督をその業務をつかさどる役所がだけに行わせているのが問題なのです。

それで、弱者たる利用者を守ることができるでしょうか。サムライ業務の監督は、製造業等の消費者を保護する消費者庁のような、第3者機関に行わせるべきでしょう。それと同時に、情報の公開の更なる強化が必要です。その場合優先させるべきは、税理士さんではなく、納税者の便宜と保護でしょう。

 

 

 

76.フィナンシャル・タイムズ誌の『米国大統領の一般教書』の記事

フィナンシャル•タイムズ誌のためのワシントンコラムニスト及びコメンテーターであるエドワード•ルース〔英国籍の46歳で、クリントン大統領の時の財務長官サマーズのスピーチライターとして働いたことがある。〕の一般教書の記事「退任後にらみ、熱弁振るうオバマ大統領」が面白い。

同氏のサイトでは、大統領の演説を、レームダック(死に体)の大統領が気取った態度で演説したと表現し、スピーチでの本音は、真の狙いは来年の大統領選で民主党のヒラリー・クリントン氏を勝たせるための地ならしをすることだとしているのです。

演説の前半では、共和党が多数を握る議会を通過する見込みがほとんどない目標を列挙しています。インターネットへの投資拡大、最低賃金の引き上げ、病欠に伴う有給制導入、女性に対する同一賃金の制定、コミュニティーカレッジの無料化、中間層の税額控除のための株式譲渡益課税を強化などだ。

法案を通すことがオバマ氏の主眼ではない。政権の遺産(レガシー)を確立することが一番の希望でもある。 同氏の提案は一つ一つ世論調査で綿密にテストされたものだ。米国の景気は浮揚し始めたものの、中間層の多くが取り残されているという、より大きなテーマが多くの有権者からの共感を得やすい。

オバマ氏の国内での制約を考えると、演説の外交政策に関する部分のほうが影響力が大きいだろう。自信に満ちていたキューバとの国交正常化交渉については「(対キューバ政策は)50年間、うまくいかなかった。新たな挑戦のときだ」と述べた。これを聞く議場の共和党の席は静まりかえっていた。

演説の最高潮は、原稿に書かれていなかった演説の終盤、オバマ氏がもう再選はないと語ったとき、共和党員の一部が拍手喝采を送った。「そうだ。私はもう2回選挙に勝ったのだから」とかわしたオバマ氏は、自らが行使できる伝家の宝刀(すなわち拒否権の発動)をちらつかせた時でした。なるほど。

 

 

75.朝日新聞の大野博人論説主幹によるトマ・ピケティ教授インタビューの記事を読んで

本稿の第48号で、ピケティ教授の「21世紀の資本」の出版と、アメリカ国内での主要なエコノミスト達の感想を紹介したが、昨年末のデジタル朝日の記事で、大野博人論説主幹によるトマ・ピケティ教授インタビューでのやり取りと、同記者の感想が出ていたので、その記事を読んで感じたことを披露したい。

教授は資本主義もグローバル化も成長も肯定する。平等についても、結果の平等を求めているわけではない。ただ、不平等が進みすぎると、公正な社会の土台を脅かす、と警告し、平等を確保するうえで必要なのは、政治であり民主主義だと強調する。政治家や市民が意識して取り組むべきだと。

教授は、フランスが所得税の導入で他国より遅れ、不平等な社会が続いたことを例にあげ、「革命をしただけで十分」と考えて放置してきたからだ、と指摘し、財政赤字の解決策としてインフレと累進税制を比較したときにもうかがえた。インフレ期待は、いわば市場任せだから、文明化されたものでないと。

それに対して累進税制も民間の資金を取り込むという点では同じ。だが、だれがどう払うのが公正か、自分たちで議論して考えるという点で、「文明化された」インフレだから、資本主義での市場最優先の考え方を否定していることが、「資本主義は民主主義の奴隷であるべきだ」との主張にも相通じる。

興味があるのは、教授の考えの日本への応用編なので、その点に的を絞ると、格差拡大の解消策としての民間資産への累進課税は、日本こそ徹底しやすいはずだ。日本の民間資本、民間資産は、70年代にはGDPの2~3倍だったのが、この数10年で6~7倍に増えています。とのご指摘で、相続税が・・・?

日本の政府は、消費税を上げ続ける必要はなく、所得・資産両方での累進的な税制が可能なのです。今抱えている国の借金は、インフレでも可能ですが、それだけでは戦後の各国がやった野蛮なやり方であり、つつましい生活をしている人たちに打撃を持たらすので

好ましくありません。とのご指摘でした。

日本のインフレ誘導が、不動産や株のバブル狙いだとすれば、良い方向とは思われません。インフレ率を上昇させる唯1つのやり方は、給料とくに公務員の給料を5%上げることでしょう。もっとよい方法は、民間資産への累進課税です。インフレと同じ効果を発揮し、しかも文明化された方法だからです。

社会的な差別が許されるのは、公共の利益に基づく場合のみである。本の中でも、不平等の歴史は、純粋に経済的な決定論ではなく、政治と選択される制度よるもので、不平等を増す力と減らす力のいずれが勝つかを決めるのです。それはわが国での、男女間、世代間格差の拡大にも通じるものです。

不平等は、自然の流れに任せておくと、是正されたり、一定のレベルで安定することはない。適切な政策、税制をもたらす公的な仕組み(真の意味の民主主義〕が必要なのです。だから公正な選挙制度と、議会運営、効率的な公務員制度等が必要なのです。選挙で投票にも行かない国民は馬鹿?

 

 

74.  イアン・ブレマー がタイムズ紙に掲げた2015年度の世界リスク

今回は、かのイアン・ブレマー がタイムズ紙に掲げた2015年度の世界リスクの記事の概要です。ご承知の通り、イアン・ブレマー は、24歳のとき、名門スタンフォード大学で政治学の博士号を取得した「天才政治学者」で、世界で名高い政治リスク分析会社「ユーラシア・グループ」を率いており、45歳である。

彼が見る2015年の世界の動きは、2015年のアメリカの不安な外交姿勢、今年の時の人のウラジミール·プーチン、世界の事件は,メデイアのなかに現れては消えの激動の年だろう。月曜日に、ウクライナの内戦、火曜日に、それはイラクとシリア(ISIS)のイスラム国家の台頭、水曜日は、見出しは、何か他のもの。

2015年には、世界の大国間の政治的対立は、冷戦の終結以来、どの時点よりも大きくなる。ロシアと米国の関係は完全に壊れている。中国の強力な大統領習近平は、新たな経済を模索中で、その効果が東アジアと世界全体に及ぶだろう。地政学的不確実性は、トルコ、湾岸アラブ諸国、ブラジルとインドに顕著。

2年前に日本で公演したイアン・ブレマー氏は、 世界中が「経済危機でヨーロッパが崩壊する」と大騒ぎしていたその12年、彼だけは最初からはっきりと「ヨーロッパの問題は深刻だが、彼らは時間を掛けながら何とか乗り越えていくだろう」と予測しており、どうやらそれに近い動きであったようだ。

その彼が今回は、今年のトップリスクは、ヨーロッパでみられ、一段と破砕された政治環境が、紛争の新しいソースを生成しているーと変わって来ているのです。リスクのトップに、ヨーロッパの政治を掲げ、英独のEU離れの勢力の台頭、フランスの弱体化、ロシアとISISの脅威が欧州の安全保障への懸念だと。

リスクの2番目はロシアで、制裁と原油価格の下落は、プーチン大統領を激怒させるのには十分でしたが、彼の行動を抑制するのには十分ではなく、モスクワはウクライナに圧力をかけ続け、米国と欧州の制裁はきつくなり、ロシアの経済がおちるので、プーチンの支持率は、西に対峙する彼の意欲に依存。

リスクの3番目は「中国の景気減速の影響」で、中国の経済成長は2015年に遅くなりますが、それはすべて習国家主席の計画の一部で、彼の歴史的に野心的な経済改革の努力は、低いけれどもより持続可能な成長のレベルを要求する消費者主導の経済モデルに彼の国を変えてゆくことです。

継続的な減速は中国内部での影響を少なくすべきです。しかし、それらの経済が商品に飢えた中国との活況貿易に依存するようになってきているブラジル、オーストラリア、インドネシア、タイ、のような国では、痛みを感じるでしょう。

4番目のリスクは、「金融の兵器化」です。世界中で重要な影響力を発揮したいオバマ政権は、ワシントンが新しい仕掛けで金融を兵器として使っています。米国は、外交のツールとして、ニンジン(資本市場へのアクセス)とスティック(様々なタイプの制裁)を使用しています。その利点はかなりのものです。

この戦略のリスクは、米国のワシントンとターゲットとされた国家間の銃撃戦に米国の企業を巻き込みダメージを与える危険性があることです。大西洋諸国との関係は同じ理由で苦しむ可能性があります。

5番目のリスクは「イラクとシリアを越えるISIS」です。ISISは、イラクとシリアでの軍の挫折に直面しているが、その思想的範囲は、2015年に中東·北アフリカ地域全体に広がっていくでしょう。それがイエメン、ヨルダン、サウジアラビアで新しいユニットを設定することにより、有機的に成長し、組織の拡大を刺激します。

他のジハード主義の組織をそのランクに参加するよう刺激し、すでにエジプトのアンサールBaytアルMaqdasとリビアでのイスラム主義者が、ISISに忠誠を約束している。過激派の影響力が大きくなるにつれて、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、エジプトなどのスンニ派の国々へのリスクが上昇します。

6番目のリスクは、「弱い現職」です。昨年かろうじて再選を勝ちとった多くの微弱な政治指導者達は、2015年には、ブラジル、コロンビア、南アフリカ、ナイジェリアとトルコ等の現職は、彼らの政治的アジェンダを制定しようとするので、断固とした反対と手ごわい障害に直面するでしょう。

7番目のリスクは「戦略的セクターの台頭」です。2015年のグローバル企業は、ますます彼らの政治的目標と調和して活動する企業を支援し、そうでないものを罰する、経済成長よりも政治的安定に重点を置いているリスク嫌いの政府に一層依存するでしょう。

私たちは、より強力な政府と戦うための武器を探しているならず者国家と同様に、国がすでに経済においてより重要な役割を果たしている新興市場においてこの傾向を見るでしょう。しかし、我々はまた、国家安全保障の優先順位が、現在の技術、通信、金融会社を含んでいる軍産複合体を、膨らませている米国で、それを見るでしょう。

 

73.2015年謹賀新年

列島各地で記録的大雪であったが、首都圏の正月三箇日は天気にも恵まれ、予定していた3社参りもつつがなく終了。おみくじは小吉、中吉、吉であった。昨年賀状の終了を予告したにもかかわらず、一部の人には手術の好結果をお知らせすることしましたが、やはりかなりの礼状が必要となった。元気の証か?

2014年用の年賀はがきの総発行枚数は34億1596万枚、2015年用は33億173万2千枚でした。一部の被災地では、警察官による自作の年賀状による被災後4年目の被災者へのお見舞いがされたようで、心あたたまる思いがした。警察官が怖いだけの存在で無いことが平和な日本の証なのかも。2014年用の年賀はがきの総発行枚数は34億1596万枚、2015年用は33億173万2千枚でした。2014年用の年賀はがきの総発行枚数は34億1596万枚、2015年用は33億173万2千枚でした。2014年用の年賀はがきの総発行枚数は34億1596万枚、2015年用は33億173万2千枚でした。2014年用の年賀はがきの総発行枚数は34億1596万枚、2015年用は33億173万2千枚でした。

オバマ米大統領は2日、米ソニー・ピクチャーズエンタテインメントSPE)が受けた大規模なサイバー攻撃へ対抗して、北朝鮮政府のあらゆる個人・団体に対する制裁を認める大統領令に署名した。北朝鮮にサイバー攻撃を許さないという強いメッセージを送った形で、米国は追加制裁も辞さない構えだ。

 米国企業へのサイバー攻撃に関連した制裁は初めてのようだ。SPEへのサイバー攻撃をめぐっては、オバマ大統領が先月、「北朝鮮が国として行った」と断定。2008年に解除されたテロ支援国家の再指定も検討すると明らかにしていた。大統領令を受けて米財務省が指定者の資産凍結等を発表。

制裁対象に指定したのは、サイバー攻撃の拠点とされる諜報(ちょうほう)機関の人民武力部偵察総局、武器取引などをする朝鮮鉱業開発貿易会社(KOMID)と朝鮮檀君貿易会社の3団体と、イラン、シリア、中国などに駐在する北朝鮮政府関係者ら10人。米国内の資産が凍結されるほか、米国民や企業との取引ができなくなる。

今回対象となった3団体は、大量破壊兵器の拡散などをめぐり、すでに米国による同様の制裁対象となっている。米紙ニューヨーク・タイムズは「今回の制裁対象は大きな痛みを感じないだろう」と、制裁は象徴的な意味合いが大きいとの見方を示したようだが、断固とした対抗措置には違いない。

 

 

72.我輩の行く年来る年

今日は大晦日、日本列島は穏やかな天候で2014年を終ろうとしています。今年の「10大ニュース」を締め切った後に、インドネシアの航空機の事故、イタリアの旅客船の火災などの悲報が伝えられ、今年のイメージの悪さの上塗りをしているようで、被災者にはこころよりお悔やみいたしたい。

我輩が勝手に選んだ2014年の10大ニュースを、順不同で悪いものでは、STAP細胞論文に改ざんなど不正、「危険ドラッグ」で事故相次ぐ、広島市北部の土砂災害で74人が死亡、御嶽山噴火で死者57人超、の4つ、良かったものでは、全米テニスで錦織圭が準優勝、ノーベル物理学賞に青色LEDの2つ。

善悪中庸のものでは、消費税8%スタート、政府が武器輸出の新原則を閣議決定、集団的自衛権を限定容認で政府が新見解、「アベノミクス」の評価を問う衆院選で連立与党の圧勝というもので、善が2、悪が4、中庸が4で、数値的には良い年ではなさそうですが、加重平均(?)では良い年でしよう。

一方海外版では、善玉では、インドで10年ぶり政権交代、ノーベル平和賞にパキスタンのマララさんら、の2つ、悪玉では、北京行きマレーシア機が消息絶つ、 ロシアが「クリミア共和国」を国家承認、編入、韓国で旅客船「セウォル号」が沈没、の4つ、中庸では、欧州議会選で反EU政党が議席を伸ばす、

英北部スコットランドが住民投票で英残留を決定、米中間選挙でオバマ政権与党の民主党が大敗、の4つで、数値的には国内と同様

良い年であったとは言えそうにありません。トータル的にも、海外での出来事は、経済、財政、国の主権、貧富の較差の拡大、自然災害、人災事故等で圧倒的に悪い年でした。

2014年を我輩のつたない川柳で読めば、国内では、①アベノミクス 赤青交互の 旗印、②国土点検 自然災害 先にやる、③高齢者 シルバノミクスで はしゃぎすぎ。海外では、①マルクスが この世にいれば どう変わる、②世界危機 宗教・民族 原点に、③途上国 無理したひずみ もろに出る。

悪いことばかりが続くことはない。国内的にも、国際的にも、抱える問題の多くが共通していることが良く分る。だって、人種、宗教、地域、国家等の違いはあっても、人間が作ったそれらの仕組みの中に居るのが人間であることに違いは無いのだから、その問題を解決するのも人間でなければならないのだ。

先進国が有する政治経済における既存の制度、仕組みにも多くのひずみ・ゆがみが生じており、開発途上国、弱小・貧困国等の問題への対応等の解決法にも大幅な修正もしくは新しいものへの転換が求められています。国民の知識の向上、IT技術の進歩がこれまでの仕組みの陳腐化を示唆しています。

世界秩序の回復のための環境づくりや、地球資源の開発、管理、配分等における紛争の未然防止の推進と、地球温暖化の効果的対策等の人類のサバイバルを左右するテーマへの世界的な取り組みと、全地球的な人権の尊重がその基礎でなければなりません。来年こそ、人間にとって良い年でありますように。

 

 

72.forbes.comの12月17日付けの記事より

forbes.comの12月17日付けの「IRSのターゲティング、あの電子メールおよびホワイトハウスについて20の事実 」の記事によると、20番目の事実は、以下の通りでした。201411 – 12月には、IRSが機械の故障で消滅してしまったと主張していた30,000のラーナーのメールを監察官はバックアップから回復します。 

FOIA(情報公開法)訴訟では、裁判所は、DOJ(司法省)が保守的なグループについて2010年にラーナー女史と会ったことを示している文書の提出命令を出しました。IRSと監察官は、ホワイトハウスはそれらを受けていたかもしれませんが、納税者のプライベートデータを明らかにした文書の提供を拒否した模様。

IRSが、重要な2年の期間すべての電子メールが消滅していたことを明らかにした時には、連邦政府の捜査が重要な年だったとしても、今、それらは回復してきたし、我々はすぐにそれらとともに、IRSと司法省との間のさらに重要なやりとりの通信を見ることができるかもしれません。 としています。

公開資料には、IRSのラーナー元部長と司法省の担当者とのメールのやり取りも含まれているようですが、その内容を見る限り、IRSの違法性は全く感じられません。議会の委員会での共和党議員のIRSへの嫌がらせと、その司令塔としてのオバマ大統領の関与を追及しようとする目論見だけがうかがえます。

 

 

 

 

 

 

72.回復した電子メールで分ったIRSスキャンダルへの司法省関与の実態

オバマ司法省は、IRSのターゲティングに関与していたことを、ラーナーの電子メールは明らかに

悲しいことに、IRSが保守グループを標的にしていることへの18ヶ月の調査は終わっていませんし、それは誰もが思ったより悪くなるかも知れません。 連邦判事は、DOJは決して表面化することはないだろう期待していた多くの電子メールを回復しました。 それが明らかにした画像は多くはありません。 文書は、ロイス•ラーナーは、2010の選挙の1ヶ月前にDOJの選挙犯罪課と会ったことを証明しています。

IRSを調査していることは、最も公平なものではないかもしれませんが、DOJにとっては当惑していることに違いありません。 実際に、DOJは「納税者のプライバシー」と「審議特権」と題した800ページ以上のラーナー文書を保留していました。しかし、これらのDOJの内部文書は、IRSが不適切なターゲティングがあったと認めた2年前に、ラーナー女史が、非課税団体の起訴(そう刑事罰で!)についてDOJ職員に話していたことをしめしています。

ラーナー女史は、201010月に司法省の選挙違反支部の幹部と会っていました。司法ウォッチは、DOJに対して情報公開法(FOIA)での公開申請を行いましたが、DOJ 裁判所の命令についてだけ、新しい秘密を知らせました。 しかも、DOJ2ページの著しく縮小された電子メールを交付したにとどまりました。

その上、DOJは、その全体で832ページを保留しています。 それらは、オバマ氏のDOJが、IRS2010108日に{501c)の(4)課題について」の会合を召集したことを明らかにしています。2010930日には、DOJの選挙違反検察官はラーナー女史に電子メールを送信していました:

 「ハイロイスお久しぶりです、あなたは私を覚えていないかもしれませんが、私は、口述書の作成の担当になりました。私は、あなたにお会いしたいのですが、その前にチャットすることができますでしょうか?ラーナー女史は2010102日に答えた:

 「確かに、それはいい考えです[原文のまま] 私は月曜日の朝、オフィスの外での会合がありますが、戻ってから午後の早い時間にあなたにおあいできるかも。 あなたは202 2838848で私にお電話できます。」

情報公開法のIRSに対する訴訟からのドキュメントは、ラーナー女史は非課税団体が刑事起訴されることができるかどうかをDOJに尋ねたことを示している。 この201358日氏ラーナーによる電子メールは、後にオバマ大統領により解雇される事となったIRS代理長官スティーブン•T•ミラーのNikole C.、フラックス参謀長宛てのものでした:

 「私は… DOJで、選挙犯罪支部長のリチャード•ピルジャーから今日電話がありました。彼は、IRSで、DOJの人間が [原文のまま]、彼らは政治活動を行うことの計画はしていなかったし、その後の周りに回すと大きな目に見える政治的支出を行っていなかったと言いながら、-1024において、、「嘘をついた」申請者についての虚偽の陳述ケースの全容を明らかにすることができる公聴会で上院議員ホワイトハウスのアイデアについてに話すことができる人を知りたいといってました。DOJは、それが応答する必要があるように感じますが、いかなる損害が、これはIRSプログラムに行う可能性があれば、私たちの側からの阻害要因と何があるかどうかを見るためにIRSのしかるべき人達と話をしたいのです。 私は、IRSからの何人かの人々が必要になる場合があるように聞こえたことを彼に告げた… ”

 DOJのピルジャー氏は、 DOJの職員は、201010月にラーナー女史に会ったことを   認めた。さらに、 議会の調査員によると 2010105日からラーナー女史のメールは、IRSFBIと司法省の「501c)の(4)税非課税団体からの情報1.1百万ページデータベース」納税者の機密の情報が含まれているメールを送信していることを示しています。

ティーパーティーと保守的なグループを標的にしたと申し立てられたことについての仕組まれた質問への彼女の20135月の答えの中で、ラーナーさんは、申し立てられたターゲティングはIRS 501c)の(4)申請の「増加」のために発生したことを示唆しました。 実際には、 減少があっており、標的については、(どの標的?)さて、あなたは残りの部分は御存じでしょう。

シンシナティのものならず者のIRSの職員を覚えていますか? 彼らは混乱していました。 すべてのアメリカ人が関心を持つ必要がありますが、司法ウォッチは拘束されるに相当すると思われます。 「エリック•ホルダーの下での司法省はオバマIRSスキャンダルの調査をまじめに行っているようには思われません」と司法ウォッチ会長のトム•フィットンは言いました

 「これらの新しい文書は、司法省は、IRSのスキャンダルに忙殺されているかを示しており、オバマ大統領の批評家を対象とするIRS侵害に関連した犯罪を調査するために信頼することはできませんと彼は言った。  「リチャード•ニクソンは少ないために弾劾されました。」

おそらく、後者は誇張である。 しかし、それは単に、   どんなに誠実と彼の配信がどんなに誠実で率直であるとしても、2 月のフォックスニュースに対するオバマ大統領の「ほんの少しもない腐敗」発言を受け入れるのを一段と難しくしています。

 

 

71.ほぼ予想通りの選挙結果

意外性が全くなかった選挙結果にがっかりしたというよりは、現時点での選挙民の総意はこんなものなのかなと、将来に向かっては安度感のもてるものであったと一安心したのは、吾輩だけであろうか。海外メデイアの反応でも、今回の選挙を経済政策『アベノミクス』の信任投票の側面が強いとしています。

AP通信は、『安倍総理の野心的な政治・経済改革を進めやすくなる』とし、ロイタ-通信も、『経済で痛みを伴う構造改革を進める一方で、平和憲法などの改正に注力する可能性もある』との専門家の分析を伝え、米紙のWSJ電子版は、アベノミクスの実行で多くの投資家を納得させるべきだとしています。

 経団連の榊原定征会長は、「山積する政策課題(を解決するための政策)を迅速かつ強力に実行できる政治の態勢が整ったことを大いに歓迎したい」とのコメントを発表し、景気回復や地方創生、各国との経済連携の推進など、内外の諸課題に迅速に取り組むことへの期待を表明しました。

 今回の選挙結果は国民の支持と期待の表れとしたうえで、経済界としても新内閣に全面的に協力するほか、積極的経営や賃金の引き上げなどを通じて「経済の好循環を実現していく決意」としています。日本経済牽引のリーダーと政治のリーダーの二論がうまく稼動することを期待したいものだ。

 

 

70.年末の衆議院総選挙

アベノミクスの是非が問われる今回の総選挙ですが、政権交代の見通しが皆無で、共産党などの一部を除いては将来の増税自体は否定しているわけでもないという「争点なき選挙」になっています。当然、有権者の関心は高まらず、シラけた空気が漂う中、投票率低下の観測が強まりそうです。

各種の世論調査では、年金や医療、介護、子育てといった社会保障に有権者の一番関心があります。一方で、自民党は「景気回復、この道しかない」とアベノミクスの成果を前面に押し出し、逆に民主党は「今こそ、流れを変える時」、維新の党は「身を切る改革」と批判に終始しているように見えます。

政治に特にシラケそうなのが若い世代です。毎日新聞の調査で投票に「必ず行く」と答えた30代で55%、20代で46%。過去の投票率を勘案すれば、実際の投票率はこれを10ポイント程度は下回るでしょう。世界トップクラスの人口減少と高齢化がこのまま進めば、今の年金制度は持続不可能です。

人数の少ない若い世代が全員投票に行ったところで、多数派であるシニア世代の声にかき消されてしまうことが分っています。高齢化が進むほど、この傾向が強まり、ますます若者たちが政治にコミットしようという意欲が無くなるでしょう。問題は小選挙区制度が、この状況に拍車をかけていることです。

シニア世代の声ばかりが反映される「シルバーデモクラシー」の時代にあって、利害が対立する若者たちの政治参画を促すにはどうすればいいでしょうか。そもそも地域ごとの選挙区というのは地域ごと、特に都市部と地方の利害が異なる中でそれぞれの代表者を出すという設計思想が根底にあります。

利害の異なるグループの代表者を送り込むのが選挙区制度の目的であるとすなら、地域だけでなく年齢で区切ることがあってもいいわけです。その意味では、統治機構そのものの在り方を21世紀型に改良していくべきなのでしょう。世代別選挙区制度等も、その一つの候補と捉えることもできるのでは。

先進各国で社会の複雑化、価値観の多様化で利害の錯綜が複雑怪奇になり、意思決定が鈍くなっています。日本も同様の事態に直面しつつあり、20世紀型の代議制民主主義がある種の限界に来ているようだ。この選挙が終わって以降、国の枠組み等、大局的視点での憲法論議が始まってほしいものだ。

 

 

69特定秘密保護法の施行

行政は国民に対して公開で行われることが原則ですが、その目的を達成するためには、一定の秘密を厳正に守らなければならない場合もある。そこで、職員に対し服務義務の一つとして守秘義務を課しています(国家公務員法第 100 条)。その特別法ともいうべき特定秘密保護法が1210日に施行されました。

『特定秘密』となるのは、防衛、外交、スパイ活動防止、テロ防止の4分野の55項目にあたる情報で、秘密指定のチェック機関として、内閣官房に官房長官をトップとする事務次官級の「内閣保全監視委員会」を設置し、内閣府の『情報保全監察室」は指定の妥当性等をチェックします。

この特定秘密法の狙いは、各省庁がばらばらに扱ってきた40万件超の機密情報を『特定秘密』に一元化し、厳格に管理することです。安全保障の協力やテロ防止で米国などとの情報の共有が進めやすくなる半面、秘密の指定や解除などのチェック体制の課題等で、国民の「知る権利」との両立がカギとなります。

特定秘密に移行する『特別管理秘密』を所管する行政機関の所管件数では、全体の約75%を占める、内閣官房に次いで、防衛省(約12%)、外務省(46%)、公安調査庁(32%)、警察庁(29%)、原子力規制委員会、総務省、厚生労働省等が続いています。その合計は、471,856件で、その大半が移行します。

「特別管理秘密」の取扱者数では、内閣官房:566人、防衛省62,464人、外務省:1,298人、以下それぞれ157人、563人、55人、24人、8人となっています。秘密漏洩者は最高10年、共謀者等は最高5年の懲役刑が科されます。現行の国家公務員法の守秘義務違反は、最高で1年、防衛秘密でも5年となっています。

 なお、納税者の秘密を知る立場にある国税職員の守秘義務の違反は、国税通則法第126条において、これを2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処すると規定しており、つまり、調査官には2重に、かつ強い罰則規定があるので、秘密をちゃんと守るのを前提に税務調査を行っているというわけです。

 

 

68. 選挙の機会を活かすために

今度の選挙は「不利益の分配』も問うときだとの日経論説委員長のコラム記事は、大賛成だ。しかし、選挙戦で不利益そのものをテーマとしたり、主張する候補者で、勝利を納める人は、めったにいないでしょう。アメリカでも、増税を掲げた州知事はことごとく負けたそうだ。選挙ってそんなものなの。

投票する頭数の多さからその世代の利益が優先されるシルバー・デモクラシーに日本政治は流されていないかどうかもおっしゃるとおりで、世代間の公平を問う選挙では若者は圧倒的に不利である。にもかかわらず、棄権者が多い。選挙制度の見直し、直接投票制度等が真剣に考えなければなりますまい。

我が国における国家の方向を左右する政策としては、原子力発電、安全保障、地方自治、社会保障制度等が考えられるが、これらの政策についての、選挙における選択を、最高裁の裁判官の弾劾と同じように扱うのも一考に価するのではないでしょうか。その結果の拘束性は、政策ごとに違えるのでしょうが。

世論調査がその役割りを担っているのが現状でしょうが、直接投票と比べたらその効果の違いは歴然としています。民主主義の弱点でもある衆愚に至らないためにも、優れた独裁者に負けないためにも、テーマごとの、最良の民意の把握方法が、検討される必要があるような気がしてなりません。

吉田徹 北海道大学公共政策大学院准教授によれば、「重要な政策を決めるのは選挙ではない。選挙でできるのは、おおよそのコンセンサスがある政策の信を問うことだけだ。その他の分断的な政治的な課題や争点は、日々の地道な意見形成や代表への働きかけこそが重要になってくる。」ということになります。

「主人としての国民が、選挙を通じて国づくりに参加するためには、自分の夢を実現してくれそうな人物、政党へ投票し、その道のプロフェッショナルたちが、私たち「主人」の意向に沿って働いてくれるよう監視するとともに、意向が同じグループの拡大等にも汗をかくのが民主主義なのだ。」だそうです。

 

 

67.日本のメーカーは消費低迷する中で投資を後押し

「四半期別法人企業統計調査」は、我が国の資本金、出資金又は基金(以下、資本金という。)1,000万円以上の営利法人等の仮決算計数をとりまとめたものである。当調査結果から平成26年〔7~9月期〕の設備投資は、製造業、非製造業ともに増加となったようなのです。其れに基づいた記事を紹介します。

 

Bloomberg View の121日付の「日本のメーカーは消費低迷する中で投資を後押し」と題する記事が掲載されているので、その中身を見てみました。本日付の財務省の報道発表は、「予備データが示したよりも強い7月〜9GDPが上方修正される可能性が高いです」とエコノミストは予想しているようなのです。

 

3四半期の予想以上に投資を増加しました。 メーカーは、資本支出のブルームバーグ•ニュースの調査では1.8%の中央値を破って、前年同期から9月までの3ヶ月で資本投資における5.5%のゲインに導きました。 企業利益は 7.6%増加し、売上高は財務省の本日発表のデータによれば、2.9%増加しました。

 

今日の数字は経済は4月〜6月期に7.3%縮小した後に1.6%縮小し示した第三四半期の国内総生産データを、改訂するために使用されます。 改訂されたデータは、128日になる予定のようなのです。その数値いかんによっては、第3四半期のGDP数値が、上昇修正される可能性があるというのです。

 

その記事は、選挙への影響については、「GDPが成長を示すために改訂されている場合は、アベノミクスが失敗したとの野党の主張は1つの基盤を失うことになる。市場は与党のための追い風としてそれを見るでしょう。」と報じています。「じゃ-消費税はどうなるの」と、素人は心配になりそうですが?

 

 

66. 日本はもっとドイツを見習いなさい

ウィリアム•ペセックは、東京に拠点を置くブルームバーグビューのコラムニストであり、アジア太平洋地域全体の経済、市場や政治について発信しています。1120日付のコラムで、日本とドイツの違いを分かりやすく解説しているので、ここで引用させていただきます。10回で収まるかな?

なぜ「ドイツ製」ブランドが、この15年かそこらにわたって繁栄しているのに、「日本製 」見当違いに向かってすり減っているの? 益々異常なのは、ドイツは高い労働コスト、過大評価ユーロ、いかなる数字の地域金融危機にもかかわらず、猛烈に競争の激しいグローバルな環境で繁栄してきました。

ドイツの繁栄の秘密は、ジャパン株式会社でも考えることができないようなやり方での適応と革新でした。 ドイツの幹部は為替レートについては文句を言わなかったし、それに応じて事業のやり方を再構築しました。ドイツの教訓は、日本の企業が学ぶべきものがあり、それはいたの3つに集約されます。

安倍首相によって求められた突然の選挙が、最新の不況から奇跡的に日本を奮起させるものではありません。 その代わりに、日本の企業はドイツのカウンターパートが既に持っているのと同じ教訓を学ばなければならないようになっている。

その三つは以下のとおりです。

その1は、イノベーションです。国内総生産と人口を考慮にいれた、輸出国の順位では、ドイツはまだ世界No.1と考えることができます。 量的には、もちろん中国、アメリカに次いでいますが、自動車、機械、エレクトロニクス、医薬品、光学品、プラスチックや他のセクターで、その独自性を保持している。

 その成功は、デザインの腕前の混合、生産性の向上と高級品市場への進出への強い焦点の当て方、研究開発投資、および昔ながらのリスクテイクによるものです。その比較優位性を利用するために、ドイツは巧みに競争力の向上と雇用の最大化との間の対立による緊張のバランスをとっています。

一方、 日本の製品は、世界的なディスインフレの中での価格競争に重点が置かれ、幹部は消費者や競争相手との駆け引きに関心が高く、既存の商品やプロセスへの漸進的な改善を好みました。ジャパン株式会社が、野球での「強振』よりも、「バント」の考え方に陥っているということのようです。

その2つ目は、小規模および中規模の企業が、欧州最大の経済のバックボーンを形成しているということです。 ドイツ政府は、アプリの時代に、事実上すべてのジョブの成長が中小企業から来ていることを理解している。 大抵彼らは、長期的には、品質と価格よりも独創性を競っています。

仕事の需要等での中小規模企業の占める大きさは、日本においても同じであり、大規模企業の商船三井と小松のような建設機械のような巨人を出荷し、ソニー、トヨタでの変更のための緊急性の強化も大事ではあるが、日本のミッテルシュタント(中企業)を構成する事業の企業支援をすべきである。

3つ目は、 地域的に考えてみるということです。輸出の世界的な超大国としてドイツの上昇は地域化、または日本が依存してきたグローバル化よりも、欧州連合への妨害されないアクセスを有することによるものであったことを示唆しています。日本でもそのような地域による連携強化が期待されています。

日本においても、米国およびその他の国との環太平洋戦略的経済連携協定の貿易取引が日本で最も固定化しているセクターの一部を開くのに役立つだろうことを完成しながら、アジアでフェンスを修理し、彼ができる中国も含むすべての二国間の自由貿易協定を取り決めるよう期待し続けるべきであります。

ベルリンの人口統計は、東京のほど悲惨ではありませんが、65歳以上の人口の21パーセント(日本では26%と比較して)の国は、軽快である必要があります。移民歓迎政策から離れても、ドイツは、高度に熟練した退職者を口説いて労働力に戻してきており、女性に権限を与えて来ました。これも大事です。    東京は、3つすべての項目に追随する必要があります。

ドイツは確かに、特に6.7%の失業率と新しいユーロ危機が遍在する危険性といった自らの問題を持っています。 そして確かに、トルコそれ以外からの出稼ぎ労働者は、もっともな不満を持っています。でも、ドイツはその第二次世界大戦の歴史の対処方法以外にも日本の教訓となる多くを持っています。

 

65.又も悲しい子どもの虐待

新聞の社会欄に、2人の三歳児の死亡記事が、大阪と新潟で起きたと報じられ、ラジオでは、大阪の事件で、食事を与えられなくて餓死したのではとの容疑で、両親が殺人容疑で逮捕されたと報じていた。其れを聞いた私の養子猫:レオが、怒りまくっているので、彼の言いたいことをタイプします。

テレビでは毎日、これでもかといわんばかりに、高級食材や、高級レストランの番組が氾濫し、1億総飽食で、糖尿病の予備軍作りが行われている一方での、このような事件が、なぜ起きたのか知りたいのに、見出しだけが繰り返し放送されるのに、レオ君は怒っているようなのです。

怒りの原因は、それがなぜ起きたのか、なぜ未然防止できなかったのか、実行犯たる両親を罰するのは当然だとしても、彼らをそのように追い込んだ社会の責任と、それよりも、なぜこの少子高齢化で、人口減少が当然視されている中で、このようなことが未然に防げなかったのかということらしいのです。

未然防止の役割を担える人たちもしくは責任があるのは、身近な順に、親類縁者、知人友人、職場関係者、さらには、向こう3軒両隣、地方自治体等です。しかし最近の社会の仕組みでは、身近なものたちは、ほとんど交流も無くなってきているようなので、やはり最後の砦は地方自治体でしょう。

刑事罰等の観点からは、その事実を知っておきながら、放置していた不作為をどのように罰せるのか、罰せる刑事罰、行政罰が整っているのか等を十分に検討するのはもとより、不足があれば補って欲しい。犬のブリーダーの虐待予防と余り変わらない子供の保護体制では、あまりにも子供がかわいそうです。

地球上の争いの原因は、不平等にありと言われますが、人類の歴史に不平等はつきものです。しかしこれだけ豊かになったわが国で、今度のような事件が防げないようでは、国家たる資格はないといってよいでしょう。較差是正やら何やらと政争にうつつを抜かすのも、政治の役割の一部かもしれませんが。

 

 

 

 

64.安倍総理の消費税の再引き上げの延期と衆議院の解散表明

安倍晋三首相は18日夜、首相官邸で記者会見し、来年10月に予定されている消費税率10%への引き上げを1年半先送りし、21日に衆院解散に踏み切る意向を表明した。衆院選は12月2日公示、14日投開票の日程となる。首相は1年半後の2017年4月には10%に引き上げると明言した。

 消費増税法には、景気が想定以上に悪くなれば増税を先送りしたり、とりやめたりできる「景気条項」がある。首相はこの条項に基づいて先送りを決めたとし、「7~9月のGDP(国内総生産)速報によれば、個人消費は1年前に比べ2%以上減少したことを、その判断に至った理由と説明した。

質疑応答での 低所得者対策として生活必需品への軽減税率を導入することについては、「導入に向けて自公両党間でしっかりと検討させていきたい」と述べるにとどめた。増税先送りによって財政再建に対する国際的な信用の懸念には、「国際的な信認の問題は発生しないと確信している」と強調した。

首相は解散・総選挙を行う理由について、「税制こそ議会制民主主義であるから」とし、総選挙では、①増税を1年半先送りする②17年4月に確実に10%に引き上げる③成長戦略を前に進めるかどうかについて、「国民の皆さまの判断を仰ぎたい」と表明し、アベノミクスの是非を問う考えを示した。

金融政策はデフレ脱却に向けて整ったようなので、国家財政には限度があるつれば、あとは実体経済を担う国民が最終責任者なのです。我々国民としては、どの政党に協力すれば国家の成長戦略が実現できるかの判断を誤れば、再び長く暗いデフレの世界に逆戻りするしかないことを覚悟すべきなのでしょう。

 

63.クルーグマン教授の消費税延期の支持表明

1116日付のNYタイムズ紙のコラム欄で、クルーグマン教授は、安倍首相の消費税再引き上げの延期のうわさを支持する記事を投稿していた。タイトルは、Japan Through the Looking Glass 「鏡の中の(正反対の)日本」というもので、消費税の延期を支持しているようだ。

そもそも、アベノミクスの目玉とも云える、”インフレ・ターゲット”と”中央銀行による外債・国債大量買い入れ”による”リフレ”政策は、平成不況時、クルーグマン教授が日本経済に助言した政策だそうだ。だから先のコラム記事で、やっとその助言を実行した日本に謝ったのでしょう。

安倍首相は正しいことを行っており、日本の消費税の増税計画の延期が指摘されています。 それではそのように期待しましょう。多くの人々は依然これを苦渋の選択として扱っていますが、その選択でのポイントの第一は、アベノミクスの成功は、財政の問題にとって非常に重要であることです。

第二は、誰もが売上税の増税の延期の日本の債務への影響は国内総生産(GDP)の百分の一未満の些細なものだと認めているのに、なぜ増税の延期が心配なことなのでしょう?日本への信頼が失われるかもしれないというのでしょうが、私は、日本が永遠に増税を先送りにするとは思いません。

いくら市中に出回るお金の量を増やしても、皆がお金を貯め込んで投資をしない状況『流動性の罠』の現象日本では起きないでしょう。とクルーグマンが書いた通りのことが、解散総選挙つきで起きますよとの報道が連日日本のテレビ・新聞等で行われ、どうやらあわただしい年末になりそうな気配でした。

 

62英国の多国籍企業の課税強化

国税庁では、毎年1111日から1117日を「税を考える週間」として、集中的に様々な広報広聴施策を実施しています。そこで、日本税務協会のホームページの税の図書館の『トピックスのコーナー』で、特集号を掲載してますので、開いてみてください。そこで、英国での課税強化にも触れています。

 

ここでの紹介は、最近の英国での具体的な動きを、英国の国税庁(HMRC;関税も所掌しているのが我が国と違います。)のニュースリリースで覗いてみました。1つは、115日に公表した記事で、『HMRCは、 800の大企業の3分の2が調査中です。』というものです。

 

ジェニー・グレンジャー、HMRCの調査査察部長は、HMRCの利害関係者の会議(我が国の税の関係民間団体に近いもの)で、「我々は、英国で活動している大企業の3社のうち2社に調査に入っています。そのほとんどは、多国籍企業で、それらのほとんどが利益を得ているということではないのです。」

 

調査している理由しては、「彼らが活動している国際税務システムの複雑さと彼らがそのシステムを介してどのようにうまく処理しているかを積極的に調査する必要があるということ、大規模法人特に多国籍企業の全税収に占める割合が大きくさらにはタックスギャップが大きいと推定されるからだ。」

 

しかし英国の一部の専門家は、これらの企業の三分の一が調査されていないということに驚いているようです。大企業が直面している税の問題の複雑さを考慮に入れると、英国の大企業が持っているのは法人税だけでは無く、PAYEや付加価値税の問題もあり、全部調査して当たり前といわんばかりです。

 

同じ日に、歳入関税庁(HMRC)は、「租税回避スキームのプロモーターがいつもあなたに教えてくれない’10こと」のリストを発表しました。リストには、彼らが租税回避スキームを利用しようとするときに、人々が直面するリスクを書いています。プロモーターと納税者双方向けへの警告文です。

 

リストは、金銭的コストと租税回避の風評被害だけでなく、潜在的な有罪判決の犯罪行為の可能性も含んでいます。このリストのプロモーターに対する警告では、彼らが行動を改めない場合には、HMRCは名前を公開する可能性があり、罰金は最大100万ポンドが科される可能性があるようです。

 

財務省のデイビット•ガウキ財務長官は、利害関係者との会見で「私たちはしっかりと規則に従って行動する大多数の納税者の側にいるが故に、政府は、租税回避を行う利己的少数派を取り締まるために前例のない措置を講じて来ています。.その結果、租税回避は、今や、非常に高リスクを伴います。」

 

「租税の回避人は、HMRCによって回避への挑戦を失敗するスキームに参加するために支払う手数料に加えて、彼らは回避した分への税金以外にも、利息および罰金を支払う必要があるでしょう。悪徳プロモーターから納税者を護るために、我々は新しい高リスクプロモーター規則を導入しています。」

 

最後に財務長官は「人々はその危険性を認識しておく必要があります。だから私は、彼らの税額を合法的に減らすと言われている方式の利用を契約しようと考えている全ての人達に、プロモーターがあなた方に教えない本日発表のリストを慎重に検討することを強くお勧めします。 」と結んでいます。

 

10のリストは、財務長官の説明の中にほとんど含まれており、要約するに、危険を冒して、租税回避のスキームという甘いプロモータの言葉に乗ると、そのリスクは教えずに、得になることだけを説明される可能性が高く、否認されて訴訟に持ち込んだときは、税金は予め納税しなければならない。とか

 

HMRCは、裁判所に持込まれた回避スキームの訴訟の10例中8例で勝訴しているので、回避者の敗訴の可能性が高く、租税回避の訴訟が公表される可能性が高いこと、手数料を受けとったプロモーターには解散して逃げるものもあるよ。等のリスクを掲げて、よく考えて行動すべしと警告しています。

 

 

61.あのクルーグマン教授が 『日本への謝罪』 だって?

10月30日のNYタイムズ紙のオピニオンのコラム欄で、ノーベル経済学賞受賞のクルーグマン教授による「日本への謝罪」と題する記事が目にとまったので、翻訳してみました。これまでは教授をはじめほとんどの経済学者が批判していた日本の経済財政策を見直したというものでした。

 

ほぼ二十年の間、日本は、先進経済の進め方で習うべきでない注意すべき訓話として、その島国は、つまずいた日出ずる超大国だと云われっ放しでした。一時は、世界経済のハイテク支配への途上にあったようにも見えましたが、その後は、それが終わりの無い停滞とデフレと思われるものに苦しんでいました。

 

西洋の経済学者は日本の政策を痛烈に批判しました。私クルーグマンもそれらの批判者の一人でした 。 連邦準備制度の議長になり続けたベン•バーナンキは、 もう一人でした; そして、最近、私はしばしば自分たちは謝罪するべきだと考えている自分に気づくのです。

 

 1990年代には、我々は、米国または西欧諸国が、日本の問題のようなものに直面している自分達を発見した場合、我々は日本人が行うよりももっと効果的に対応するだろうと考えていました。 しかし、私たちは私たちを導くための、日本の経験を持っていたにもかかわらず、そうはしませんでした。

 

それどころか、2008年以降の欧米の政策は、積極的に逆効果ではないとしてもあまりにも妥当でなかったので、日本の失敗が比較的小さなものに見えるのです。その結果、西洋の労働者は、日本が何とか避けようと努力してきた苦しみのレベルを経験しているのです。

 

どのような政策が失敗なのかを申しあげましょう。 政府支出が最初です。 誰もが1990年代初めに日本が公共投資の急増で経済を後押ししようとしたことは知っていますが、回復に向けた進展を損なう増税はしても、1996年以降に公共投資が、急速に落ち込んでいることはあまりよく知られていないのです。

 

 

これは大きな間違いでしたが、それは、ヨーロッパの非常に破壊的な緊縮政策、または2010年以降の米国のインフラ支出の崩壊との比較では小さなものでした。日本の財政政策は、成長を助けるには十分なことをしませんでしたが、欧米の財政政策は、積極的に成長を破壊したのです。

 

金融政策では、日本の中央銀行たる日銀は、デフレへの落ち込みへのあまりにも遅い対応に多くの批判を受けた後に、回復の第1の目安となる金利の引き上げを強く熱望していましたが、ヨーロッパを不況に戻す原因となった欧州中央銀行の2011年の利上げの決定のような間違ったことは何もしませんでした。

 

ここでクルーグマンさんは、2つの疑問を呈しています。 まず、なぜ誰もがこれをそんなに取り違えて見たのでしょうか? 第二に、-日本の災いから学ぶ能力は言うまでもなく、そのすべての有名な経済学者をもってして、なぜ西洋は、日本がやったよりもさらに経済の状態を悪くしたのですか?

 

最初の疑問への答えとしては、クルーグマンさんは、デフレ状態に効果的に対応することは、従来の評判のいいことを放棄する必要があることである。 通常予算のバランスをとるか、インフレに対して毅然たる態度を取るような、慎重かつ高潔であろう政策は、より深刻なスランプをもたらすものになるのです。

 

西洋が、日本よりもさらに悪くなった理由については、社会の深い部分に原因があり、アメリカでは、保守派の、特に弱者を助けるためには何でもする政府への一般的な敵意から、失業と戦う政府の努力をブロックしていることや、欧州では、ドイツでの厳しい通貨と緊縮財政の主張を指摘しています。

 

クルーグマン教授は、日本を、西洋(米・欧)よりは少しはましだと言われていることおよびその方向性が正しいと評価されているにすぎないような気がしてなりません。しかし、教授が結びに云われているような、西洋が日本から学習すべき教訓や、お手本を、果たして日本は達成できるのでしようか。

 

60マイナンバー制度の通知まであと1

マイナンバーの通知まで1年をきった。マイナンバーは平成27年10月に国民一人一人に通知され、28年1月から社会保障、税、災害対策の行政手続きで利用がスタートする。そのため、民間事業者にとっては、従業員や取引先のマイナンバーの取得や管理、法定調書の提出など、事前準備が必要になります。

我々国民においても、従業員や取引先のマイナンバーの取得や管理、法定調書の提出など、民間事業者が実施しなければならない事務対応への協力が必要となる。従業員だけでなくその扶養家族、アルバイトやパート、原稿の執筆料や講演料を支払った個人などのマイナンバーの取得も必要となる。

事業者等によるマイナンバーの取得では、番号確認と身元確認が必要であり、原則、三つの方法が想定されているようです。①個人番号カード、②通知カードと運転免許証など、及び③個人番号が記載されている住民票の写しなどと運転免許証など、等で事業者は確認することが求められるようです。

マイナンバー取得の際に利用目的の明示が必要であり、その範囲を超えて利用はできないため、既存システムとの連携は制御しなければならない。また、社会保障や税の手続き以外では利用できないため、顧客管理等には使えない。なお、マイナンバーを取り扱う業務の委託や再委託は可能のようだ。

マイナンバーの管理では、漏えいなどを防止する適切な措置が必要となる。具体的な措置は今秋をめどに特定個人情報保護委員会からガイドラインが公表される予定だ。事業者が講ずべき措置として、基本方針の策定、取扱規程等の策定、組織的・人的・物理的・技術的安全管理措置を示している。

事業者の事務取扱担当者は、そのガイドラインの下で、基本方針と取扱規程等を策定し、安全管理措置を講じていくことになる。マイナンバーをつけられる個人によっての最大の関心事は、個人情報の漏えい防止でしょうが、その一方で、マイナンバー制度の存在意義を十分に理解し、協力する必要がある。

マイナンバー制度における「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)案」が10日、特定個人情報保護委員会から公表された。ガイドライン案は、11月9日までパブリックコメント(意見募集)が実施されており、今後はQ&Aも公表される見込みだ。

事業者は個人番号の利用目的をできる限り特定しなければならず、「源泉徴収票作成事務」や「健康保険・厚生年金保険加入等事務」のように具体的に特定する。また、事業者と従業員等の間で発生が予想される事務であれば、あらかじめ複数の事務を利用目的として特定・通知することができるようだ。

ガイドライン案によると、個人番号の廃棄が必要となる場合や、いつまでに廃棄作業を行えばよいか等については、事業者が個人番号を利用する事務を処理する必要がなく、所管法令で定められた保存期間を経過した場合で、廃棄作業の時期は、毎年度末など安全性や事務の実効性に基づき判断できるようだ。

 

 

 

 

 

 

59.世界に広がる独立運動と国家の役割

独立阻止のためにスコットランド議会へのさらなる権限委譲(税・予算・社会保障分野)を約束してしまったロンドンの政治家たちは、「パンドラの箱」を開けことになり、「今度はイングランドが連合を分裂させるのか?2014926日付「F.Times」)が示すように、連邦制度が揺らぎつつある。

 スコットランド独立運動の以前から、スペインのカタルーニャ州は、国全体のGDP2割を占める有力州だが、世界金融危機による不動産バブルの崩壊により深刻な打撃を受けた。しかし税収の再分配を行う中央政府から不当に扱われているとの不満が広まり、独立への機運が急速に高まっている。

 1990年代末に始まった米国テキサス州の独立キャンペーンも再び盛り上がりを見せ、支持者たちは「大規模な石油生産地であるテキサス州のGDPはメキシコやスペインよりも大きく世界で12番目である」と主張。ロイターが今年8月に実施した世論調査によれば、住民の34%以上が「州の分離」を支持している。

同じような火の種は、世界中で不気味にくすぶりを強くし始め、国家の体を成していない、武装集団的な不気味な存在の発生拡大を助長するような不安定な世の中になっているようだ。グローバル化の進展によってヒト・モノ・カネの移動が自由になったことや、通信機能の発達もそれらを支援している。

民族闘争以外では、世界の独立運動は「経済的に恵まれた地域住民の中央政府への反発」という図式が浮き彫りになっている。各地の独立運動が今後も平和裏に推移する保証はない。国家は「国の内側の全員をできるだけ幸福にする」という、かのアダムスミスが提示した国の機能を急速に失いつつあるのか。

スミスが生きた18世紀の英国は、封建的旧秩序から資本主義的な新秩序への大きな過渡期であった。スミスは市民社会を構成している3つの階級(地主・資本家・労働者)間の調和を実現する観点から、国家が公共の職務(国防・司法・公共土木事業・青少年の教育)を遂行する必要があると強調していた。

フランスの経済学者トーマスPikettyは、高レベルの不平等は、それが資本主義の自然な姿の表れと主張し、過去の3分の1世紀のの間に、所得と富の両方での不平等大きく増加し、継承された富の重要性が高まっていることを、情報に基づいて確認し、 彼は、これらの傾向が継続すると予測しています。

2001年にノーベル経済学賞受賞者のコロンビア大学のジョセフ•E. スティグリッツ教授は、米国の不平等は、資本主義の必然的な結果ではなく、アメリカをはじめとする資本主義国での不平等は、その政策と政治にあるとして、ピケティの意見に反対し、経済は社会に貢献すべきしもべであるべきだとしています。

スティグリッツ教授は、今後数十年に世界経済が取り組むべき主要課題は、市場経済の行き過ぎを制御することであり、―例えば近年における、金融機関による明らかに過剰なリスクテイク、略奪的融資、および市場操作の防止を指摘し、

「一人一票」を、「一ドル一票」としないように警告。

特定の者が国の収入の大きな割合を自分のものとしたり、経済がうまく機能するように設計された規制を回避すること等に焦点を当てた革新的な市場ではなく、生活水準を向上させる技術革新をもたらす力強い競争によって機能する市場を作ることを目標とすべきだとしているのです。さすがノーベル賞学者。http://www.imf.org/external/pubs/ft/fandd/2014/09/nobels.htm

 

 

 

58政治の仕組みを転換させる動きの兆し

米国のギャラップ調査が10年前に初めて「米国に第3の政党は必要ですか」という質問をした時、回答者の40%だけが「イエス」と答え、56%は「ノー」と返事をしていましたが、この924日に発表されたギャラップ調査の結果では、其の数字が逆転し、この質問に有権者の58%が「イエス」と答えている。

 

米国の過半数の有権者が第3の政党への期待感を高めており、今の連邦議会への不満が募っている証のようだ。同じ調査で、「連邦議員たちの仕事ぶりを支持しますか」との質問に、「はい」と答えた回答者はたったの14%でした。連邦議会の権威は失墜したと言っていいほどの数字です。

 

日本でも、民主党政権が誕生した2009年には、自民・民主両党が中心になった2大政党制が生まれるとの期待もあっが、現在は「1強多弱」などと形容されるように、最盛期には70%を誇っていた民主党への支持率は、2012年末には10%にまで下落し、2大政党制など望むべくもない。

 

2大政党制のシステムが機能してきた米国でも、小さな政党がいくつもあるようです。両党以外で、党員の登録数が75000人を超える政党は3党。リバタリアン党、アメリカ緑の党、そして立憲党などがあるようですが、その中で、「第3政党が必要」と答えた有権者を引きつける政党は無さそうだ。

 

914日に実施されたスウェーデン総選挙の結果は、中道右派政権のフレドリック・ラインフェルト首相が交代し、社会民主労働党(以下、社民党)党首のステファン・ロベーン氏が首相を引き継ぐことになり、ファシズムを標榜するスウェーデン民主党が同国第3の政党となったようです。

 

スウェーデン総選挙と同日に行われたドイツ地方選挙でも、既成政党が大幅に支持と権威を失墜させ、昨年結党された新政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が大きく票を伸ばした。こちらもEUとユーロからの脱退とドイツマルクの復活、外国人の入国審査の厳格化などを党是としている新勢力だ。

 

英国では、スコットランドは独立には至らなかったが、このように現在の欧州は、過度の政治的緊張状態にある。つまり欧州全土で、EUも含め、既存の政治・支配体制が根底から揺らぎ、瓦解を開始している。体制の崩壊は時間の問題と言う人も出てきた。しかもその動きは欧州を超えつつある。

 

「平和を愛し、200年にわたる中立を維持してきた」スウェーデンは、ウクライナ情勢等の中で、西側勢力の一員として、これまでスウェーデンをスウェーデンたらしめてきた「高度な福祉国家」とか「中立を守ってきた平和主義国」「移民に寛容な国民性」とかいったユニークさを失っていくのか?

 

 

57スコットランド独立住民投票での、あっけない決着【反対55%VS賛成45%

 2014918日に、英国のイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドから構成される連合王国から、スコットランドが独立することの是非を問う住民投票が予定通り行われました。その動向には、全英だけでなく欧州全体というより、民族意識の高まりが進行している世界中が注目していた。

 

比較的関心度合いの低かったわが国でも、直前になってマスコミが例によって、集中豪雨的に報道し始めました。しかし、それから1週間もたたないうちに、それはカヤの外の状態になりました。そもそも単一民族国家(?)と言われているわが国民には、あまり関係ないと片付けてしまってよいのでしょうか?

 

現在の英国の形が作られたのは、1707年の連合法によりスコットランドがイングランドと合併し、連合王国の誕生と同時にその一員となったことに遡る。スコットランド議会は閉鎖されてウェストミンスター議会に一本化され、主な機関もイングランドに置かれたために、スコットランド側には不満が残っていた。

 

1970年代に発見された北海油田が独立運動を触発し、スコットランド出身のトニー・ブレア政権の下、1997年にウェストミンスター議会とは独立したスコットランド議会が設置されました。20115月にスコットランド議会選挙でスコットランド国民党(SNP)が議会の過半数を占めて奇跡的に勝利したのでした。

 

201210月、SNP党首のアレックス・サーモンドとイギリス首相のデイビッド・キャメロンが今回の住民投票に合意していました。スコットランドの人口は約530万人、その中の有権者(16歳以上の在住者)約400万人により行なわれ、「スコットランドは独立国家になるべきか」という設問にYesNoで解答。

 

1954年にスコットランド南東部リンリスゴウで生まれたサモンド氏は大学卒業後、大手銀行で働きながら社会主義運動のグループにも参加。「独立し、北海油田の富で北欧のような高福祉国家を建設」とのスローガンで、中央政界に不信感を抱く住民たちの支持を集めたと云われています。

 

投票前の約1カ月で急速に支持者を増やした独立派が一時、支持率で反対派を追い越したとされながらの違った結果については、「独立に傾いた人たちも投票の瞬間に、後戻りできないことにパニックに陥り、現状維持の選択をしたことが大きいのではないか」。世論調査機関、ユーガブのケルナー代表は分析。

 

今回の住民投票を通じ、3世紀にわたりスコットランドを「家族」と思ってきた英国全土に衝撃をもたらし、スコットランド内のみならず、英国の他地域とも分断する議論が拡大したそうだ。「スコットランドの人たちとはかつてのような関係には戻れない」と思っている人たちが多くいると専門家は指摘する。

 

キャメロン英首相も19日、独立が否決されたことを歓迎するとともに、英国の主要3政党の党首が合意した約束は「完全に履行される」と述べ、新たな徴税権限や社会保障の支出などで、スコットランド議会の権限拡大を11月までに合意し、来年1月までに法制化することを明らかにした。

 

英国でのこの住民投票を、「なぜこんな軽率な危険を冒したのか」とも漏らす外交筋もあり、独立機運を強めるスペイン・カタルーニャ自治州への影響は大きい。中央政府が住民投票を認めたスコットランドと、スペイン政府が住民投票阻止を貫くカタルーニャの事例を明確に区別してはいるようですが。

 

わが国にとっては、国と地方自治体の役割分担等との関係で、将来的には議論されることになると思われます。住民の自治を尊重する方向に向かえば、全国統一よりは、地方自治体の実態や、条件、住民意識等の違いによって、異なった行政の方が好ましい行政分野も存在しそうですから、よく考えましょう。

 

 

56.アメリカでの独身者の割合が、初めて50%を超えたって?

 http://www.bloomberg.com/news/2014-09-09/ のサイト記事によると、米国での、労働統計局によって使用される月例ジョブ市場レポートのデータによると、この8月に16歳以上だった人の50.2パーセントが独身であったようです。比較できるデータでは、1976年には、その数字が37.4パーセントであったものから、初めて半分を超えたそうなのです。

 

NYのリサーチ社の社長は、その上昇は、「私たちの経済、社会、政治の影響の所為」であり、単身世帯の増加が米国での所得格差を拡大させていると述べ、「彼らは既婚者よりも少ない世帯の収入である一方、それらの家庭で子がいなければ、生計費も少なくなる」と、同氏は書いています。

 

離婚または死別している割合は、経済学者によると、15.3%から19.8%に上昇しているのに、結婚したことがない大人のアメリカ人の割合は、1976年の22.1パーセントから30.4パーセントに上昇しているようです。いずれも独身者の割合を増加させる要因ばかりです。

 

一人暮らしは、財務の柔軟性を欠くことも意味します。独身者は、大きな緊急資金を必要とし、正しい保険で自分自身を守ることに、より注意を払わなければなません。後ろだてが何も無い時の財政のつまずきが大きくなる可能性があると生活プランナー達は警告しているようです。

 

一方、http://news.livedoor.com/article/detail/9089502/ によると、① 2030年には日本人の半数近くが独身になると分析されている。② 日本の総人口は11662万人に減り、4911万人が独身になると予測される。③ 2010年の生涯未婚率調査では、男性の約20%、女性の約11%が未婚だったとされています。単純比較はできないが傾向は同じようだ。

 

総務省の年齢階級別未婚率によると、この40年間で、男の未婚率は、25~29歳が45.5%から71.8%へ、30~34歳が11.7%から47.3%へ、35~39歳が4.7%から35.6%へと増加し、女性は、同じ年齢層で、18.1%から60.3%へ、7.2%から34.5%へ、58%から23.1%へと増加しているようで、未婚化、晩婚化が進んでいるようです。

 

労働人口での女性の活用が注目されている昨今ですが、資源の無いわが国での唯一といってもよい(質の良い?)国民の再生産を最優先させるべきではなのでしょうか。戦時中の「産めや増やせや」はお断りだが、安心して子孫が残せ、しかもその子孫の成長を最優先させるのが、国の最大の使命でしょうが。

 

 

55.英国の国際課税の訴訟で国側勝訴判決

 94日の英国のcitywireのサイト記事によると、英国の歳入庁は、救命ワクチン研究用に設計されたレリーフを悪用した租税回避スキームに対してアッパー裁判所のケースで勝利を納めました。114百万ポンドの疑惑投資について、国側HMRCの勝訴の第1審の裁判所の判決を支持しました。

 

勝訴した財務長官は、「歳入庁は容赦なく、税を回避しようとする者を追求し、必要に応じて訴訟を提起する事を躊躇しません。回避スキームにおける投資家は、彼らのケースが、裁判になるとしたら、彼らは敗訴する事になるということを認識すべきです。」と言って、他の脱税者への警告を行っています。

 

この事件の背景は、2010年にまで遡ります。ジュネーブでのHSBC銀行口座に上がっていた約6000のイギリス人の名前は、当時フランスの財務大臣だったクリスティ-ヌ・ラガルド(現国際通貨基金専務理事)によって、2010年に英国の税務当局に引き渡されたようなのです。

 

名簿の提供を受けた英国歳入庁は、その公表に際して、「ラガルドリスト」に500名の英国人の名前を記入することを拒否しました。脱税者は起訴されることはないと約束しました。時の英国歳入庁の長官のリン・ホーマーは、スイスの銀行口座を持つ英国人のリストでたった一人だけ起訴しました。

 

税務当局は、罰科金と税金の支払いと引き換えに彼らに免除を提供することを決定しました。歳入庁長官は、「ラガルドリスト」上で調査された、少なくとも詐欺が疑われる500人分を調べましたが、有罪判決を受けたのは1件にとどまり、他の多くが訴追を免れた理由について議会で尋問されました。

 

批評家は、HSBCのリスト上のほとんどの人に免除協定を提供している税務当局を非難しているが、これは歳入庁により否定されました。銀行口座保有者の大半は、税金計算書に加えてペナルティを支払うことと引き換えに訴追免除を与えなければならないので、協定は、彼らの匿名性が保御されるだけなのです。

 

歳入庁のスポークスマンは「HSBCデータの歳入庁の取り扱いは大きな成功であり続けている。現在までに、500人以上の個人が重大な不正行為の調査対象となっているか、調査中です。これらのケースのいくつかは、20年遡ります。自主的に納税しない者は、執拗に追求する事となります。」と言ってます。

 

54宗教と納税義務に関する1つのエピソード

 アメリカの月刊誌フォーブズのサイトに、興味ある記事が出てたので翻訳してみました。そのタイトルは、「新任のイタリアの歳入庁長官は、イタリア人が税金を払っていない理由を知っていると云ってます:彼らがカトリックだからだと。』というものでした。まず気になったのが、バチカンの反応でした。

イタリアは、毎年の未徴収の税が1600億ドルと推定されているようで、執行上の問題があるとされているようです。それは西ヨーロッパで三番目に高い割合です。記事では、イタリアの人口よりも5倍以上大きい米国との比較で、約2.5倍の税務上のギャップ(徴収漏れ)3850億ドルとしています。

政府への不信とともに、比較的高い税負担が、イタリアの高い不遵守率の理由だという人たちや、税制による所為だと云う人もいるようです。しかし新任のオルランディ、歳入庁長官は、別の受け止め方をしていました:イタリア人はカトリックであるため、税金を払っていないのだと。

その発言は、オルランディの歳入庁での目標を述べたスピーチでのようでした。彼女は、宗教に依存した国の高い脱税率を非難して「イタリアでは、税金の恩赦と寛解は私たちの日常の糧です。私たちは、強力なカトリックの環境を持つ国であり、私たちは日常的に罪を犯しそして赦しを得ています。」と。

オルランディは、脱税を犯す人は「遅かれ早かれ、彼らは免除されることを期待しています。カトリックの環境は、これらの脱税者たちを、税の避難所や恩赦が来ると信じるよう、リードしています。」と続けたらしいのです。オルランディは後にそのコメントを「冗談」と云って謝罪したようなのですが。

カトリック教会は、その発言を面白くは思わなかったでしょう。オルランディ発言が、カトリック教会と密接な関係にあるイタリアの新聞に暴露されたため、最終的には、「私の言葉が誤解を作りだしたか、誰かの感性を怒らせたとしたら、お詫びいたします。」との謝罪を余儀なくされたようです。

謝罪はイタリアからの最新の経済データが公表されたわずか数日前におこなわれました。イタリアの国内総生産は0.2%減、前四半期に続いての減少でした。これらの数字は、西洋の他の国にとっては心配です。イタリアはユーロ圏ではドイツとフランスに続く第三位の経済規模を持っているからです。

これまでに、教皇フランシスはオルランディのコメントには応じておりません。彼は、しかし、脱税についての彼の立場を明確にしています。昨年、彼の使徒の勧告PDFファイル)中で、彼は「広範な腐敗と利己的な脱税が、世界的な広がりとなっています。」と激しく非難しました。

これまでバチカンでの税についてのコメントは、「私たちは、その義務が、正しい法律によって課され、正当な国の機能のために支払うように仕向けられている限り、納税しなければなりません。」とされ、正しく使われてなければ、脱税も正当化される可能性があるとも解される表現がされていました。

宗教と税のバランスをとることは、長いあいだデリケートな問題となっていました。アメリカ国内では、それが免除の問題(サイエントロジー・新興宗教を考えてください)および教会の聖職者や給与の問題になった時に、見てきました。他の国ででも、例えばドイツでは、「教会税」またはKirchensteuerがあります。

この記事の投稿者は、「教会が、政府を含むイタリアの文化の側面で重要な役割を果たし続けることは明らかです。教会と国家の豊かな歴史を持つ国では、現在の政権がどのように、その役割をバランスさせるかは、彼らがオフィスに滞在する期間を決定させることとなるでしょう。」と結んでいます。

 

53.物づくり最前線

シリコンバレーに「物づくり」の新しい波が押し寄せている。3D(3次元)プリンターの登場やクラウドファンディングなど資金調達手段の多様化で、アイデアをかたち(製品)にするハードルが劇的に低下してきています。できるだけ多くの人たちに夢実現の機会を提供するものです。

我が国でも、中小企業、ベンチャー企業の中で、挑戦の成功例が報道されていますが、ベンチャ―企業の発生件数そのものが、まだ圧倒的に少ないことを考慮すれば、ものづくり大国である我が国においてこそ、そのような仕組みでのサポートが望まれるところです。行政の手続きの簡素化、省力化もね。

物造りのさらなる発展の可能性を、伝統技術、技能の伝承、引き継ぎ等の制度を更に弾力的に飛躍したものとすること。徒弟制度、ギルド等の近代化、IT化、ならびに情報の公開化が望まれます。容易にまねのできるちっぽけなノウハウ等で小さく儲けようとするよりも、大勢の知恵を駆り立てる方が近道。

新世代のハードウエア・スタートアップに共通するのは、アイデアを形にするスピードを重視していることだ。 多少粗削りでも素早く市場に出し、ユーザーの声を参考に完成度を高めていく。ソフトウエアの開発思想を踏襲した手法は、完璧に仕上げてから市場に出す従来の「ものづくり」とは一線を画す。

シリコンバレーのハードウエア・スタートアップの先頭を走る起業家といえば、電気自動車メーカーや宇宙ベンチャーを率いるイーロン・マスク氏だろう。常識にとらわれない発想で既得権益に挑み、新たな市場を切り開いてきた。もっと大勢のイーロン・マスクが生まれる環境づくりが必要なのかも。

シスコシステムズやイーベイが本社を置くサンノゼ市。中心部にある「テックショップサンノゼ店」開店には、大勢のものづくり愛好家がおしかけた。約1600平方メートルの店内に3Dプリンターやレーザーカッターなどの工作機械や最新のCADソフトなど総額約1億5000万円相当の設備が並ぶ。

ものづくりの企業化の環境整備には、試作への支援の外に、資金調達でのクラウドファンデイング、製造段階でも工場を持たないで委託生産も出来ますし、販売では、ネットで世界中への販売も容易にできます。これらのノウハウを伝授する、インキュベーター/アクセラレーターも登場しています。

安いコストでの試作等で、思いつやアイデアを具現化すると、更なるアイデアが出てくる可能性も高まる。そこでのコラボや情報交換で更なる発展があるかも。登録された知的財産等の公開も、権利の保護のためばかりでなく、ヒントとなる形で公開されれば、フェイスブックと同じ効果が出るかもね?

吾輩も子供の頃は、鉱石ラジオから、ダイオードへと秋葉原電気街のような部品ショップめぐりに明け暮れていた。日本の子供たちにとっては、物づくりへの夢の挑戦場だったのですが、スマートフォンのようなバーチャルの中での遊びばかりしているようでは、松下幸之助氏の後続起業家の期待は無理だね。

 

 

5269年目の終戦記念日

69回目の終戦の日を迎えた15日、政府主催の全国戦没者追悼式が開かれるなど、全国各地で不戦の誓いを新たにする人々の姿が見られた。安倍政権が集団的自衛権の行使容認を決めてから初めての終戦の日。戦争を知る世代が年々少なくなる中、平和のあり方について改めて考える一日にもなった。

第1次世界大戦の勃発から今年で100年になる主戦場となった欧州各国では、さまざまな記念行事が進行中だ。新聞は特集記事を組み、テレビやラジオは特別番組を放映している。大戦のきっかけとなった「サラエボ事件」やセルビアへの宣戦布告といった大きな節目での盛り上がりを見せているようだ。

第1次大戦は連合国側(フランス、英国、ロシア、イタリア、米国、日本、セルビア、中国など)と中央同盟国側(ドイツ、オーストリア=ハンガリー、オスマン帝国、ブルガリアなど)との間の戦いだが、犠牲者はもっとも大きな推定数では約3700万人という前代未聞の巨大さを記録した。

100年も前に起きた戦争のことを今振り返り、国民全員が参加するようなイベントを行う理由は、欧州が主戦場であったこと、建物、戦闘場所、墓地などの「跡」がまだ残っていることが挙げられる。故人との生活体験があったり、写真など故人をしのぶ物を保管している場合が少なくない。

100周年記念は歴史に学ぶ努力の一環でもある。記憶は大人でも風化しがちだ。だからこそ、「記念日」を重視し、この機会に改めて学べるような努力を政府や民間団体が続けている。過去を検証し、問いかけをする意味もある。歴史家、学者、ジャーナリストらがさまざまな論を展開している。
第1次大戦勃発以前に、欧州で大きな戦争が起きたのは普仏戦争(1870―71年)だった。1914年までに多くの人にとって戦争の記憶は風化していた。欧州大国が次々と宣戦布告をしていく中で、いつの間にかとてつもなく大きな規模の戦争に発展していった歴史があったのです。

1914年~1918年の第Ⅰ次世界大戦は「戦争を終わらせる戦争」(War to end wars)と言われたにもかかわらず、其の終戦後の39年目には、第2次世界大戦が起こっているのです。そこでの犠牲者数は、5000万人から8000万人といわれ(軍人、民間人含む)ています。1次大戦の別名は実証されなかったのです。

1991年に冷戦が終結し、2012年には、EUがノーベル平和賞を受賞したにもかかわらず、 中東では、アルカイダ系のイスラム過激派組織イラク・シリア・イスラム国(ISIS)が、6月にシリアとイラクにまたがってイスラム国の成立を宣言し、両国の国境線を否定しています。

パックス・イスラミカ、『イスラムの平和』という考え方にもとづいて、戦争やテロなど平和の破壊を通じて、イスラム教徒中心の国際秩序を取り戻したいと願いつつ現在の国際秩序を否定する勢力がアルカイダやISISなのです。彼らは欧米と対決し、イスラムの原理によって問題を一挙に解決したいのです。

クリミアを含むウクライナという国家の枠組みは古くからあったわけではない。ソ連は91年末に崩壊し、ロシア、ウクライナが独立したようにみえますが、実際にはカフカスやクリミア半島など、民族の枠組みや人工的に作られた国境の問題は未解決のまま残ってしまっていたのです。

戦争を知らない世代に過去に何が起きたかを伝えることは重要だ。特に、70年以上、戦争をしていない日本の若い世代に2つの大きな戦争について知ってもらうことは意義がある。世界の変化、なぜ歴史が問われるのかのグローバルな世界史のなかで、日本の進むべき道を考える機会にしたいものだ。

 

 

 

 

51.世界都市東京のランクは?

森記念財団は、2008以降、「世界の都市総合力ランキング」を毎年発表している。ここでの指標は、経済、研究・開発、文化・交流など6分野を対象に、市場規模、集客施設など70の指標を選び、世界の主要都市に点数をつけている。「指標の幅が広く、都市の実力を総合的に見ることができるようだ。

同財団では、世界を代表する主要40都市を選定し、都市の力を表す6分野(経済、研究・開発、文化・交流、居住、環境、交通・アクセス)での評価に基づいたGPCIの総合ランキングを作成しています。2013年度のトップ4都市は昨年と同様、1位ロンドン、2位ニューヨーク、3. パリ、4位東京となった。

6年後に迫った2020年夏の五輪をテコに世界最先端の環境都市を構築、交通網を再整備し、金融や観光など様々な分野で世界から人を引き寄せる仕掛けを作り上げる。肝心なのは五輪後も輝きを失わない都市の創生だ。そこに日本の未来もかかる。今その構想が着実に進められているようだ。

1964年の東京五輪に向けては、佐藤栄作ら大物政治家が五輪担当相を務めたらしい。都市政策の専門家は、乱立気味のプロジェクトを調整し、優先順位を付けることができる専任の担当相を置くべきだとか、五輪後の未来に何を残すかという視点が重要であり、民間資金をうまく呼び込む仕組みが必要と指摘。

東京だけにすべてが集中するのは日本にとってリスクが大きい。多様な機能や魅力を備えた都市が日本に複数あるのが望ましいとの意見もある。人口減少の高齢化国家のあり方等100年先を見据えた国土総合計画での総合的判断が求められる。首都機能のあり方は、其の各論の1つとなるのでしょう。

政府は都心を大胆な規制緩和を実施する国家戦略特区に指定。並行して都は「国際金融センター構想」を掲げ、世界有数の金融都市を目指す。成田と並ぶ「日本の玄関」となる羽田空港は国際線の発着枠を拡大。都心と空港を結ぶ交通網も充実する。それぞれのプロジェクトに連携と相乗効果が望まれる。

東京の将来構想上のポイントは、首都機能のあり方(政治、行政等の機能分担のあり方)、地震等でのリスク分散、労働者の住宅・通勤(交通)システム、職住接近や高齢者対策、ビジネス都市としての国際競争力、『集積の経済』を実現できる都市等、どれに重点を置くかで都市計画が大きく変わるのだ。

 

 

50.平和国家のランクで日本は8位に

グローバル・ピース·インデックス GPI)は、世界をリードする国の平和の尺度です。それは各国を「暴力の不在」により採点するもので、2007年に開始され、以後毎年継続しており、今年は8年目で、617日に発表されました。我が国は、162か国中上位から8番目にランク付けされました。

GPIは、エコノミスト·インテリジェンス·ユニット(EIU)で照合し、計算されたデータを持つ独立した国際的な専門家パネルの指導の下、経済平和研究所(IEP)によって開発されたもので、近隣諸国との関係、刑務所人口の割合、軍事費の水準に至るまで、22の指標で構成されています。

2014年の平和指標は、世界の平和がより少なくなったことを示しています。 2008年以降、52カ国だけが改善し、111カ国は、平和の水準が悪化しています。世界の平和の水準は4%悪化しています。ヨーロッパは、トップ20カ国の14カ国を占めており、最も平和な地域を維持しています。

シリアが2008年から84%悪化し、びりのアフガニスタンに代わっています。 グルジア共和国は平和の水準の改善が最も大きかった国です。暴力による経済的な影響の総額は、9.8兆ドルと推計されています。これは、地球全体のGDPの11.3%に相当し、アフリカの国々のGDPの2倍です。

最も平和な国の上位3国は、アイスランド、デンマーク及びオーストリアでした。小国で安定した民主国家が上位10カ国を占めています。ニュージーランド、カナダ、日本が上位10か国中でヨーロッパ以外からの国々でした。平和度が最も低い国々は、南スーダン、アフガニスタン、シリアでした。

最も平和な国の上位3国は、アイスランド、デンマーク及びオーストリアでした。小国で安定した民主国家が上位10カ国を占めています。ニュージーランド、カナダ、日本が上位10か国中でヨーロッパ以外からの国々でした。平和度が最も低い国々は、南スーダン、アフガニスタン、シリアでした。

今年の指標には、新しく今後2年の平和指数の悪化予測を含めました。その結果、最も悪化が見込まれる国々は、ザンビア、ハイチ、アルゼンチン、チャド、ボスニア・ヘルツエボギナ、ネパール、ブルンデイ、グルジア、リベリア及びカタール でした。このような予測は外れてほしいものですね。

8位にランク付けされた我が国は、素直に喜ぶべきでしょうが、これらの平和を維持するためには、万が一に備えがあって初めて安心できるのでしょう。真の意味の主権国家としての日本の平和は、国際機関や特定国を頼りにするのも大事なことでしょうが、それはあくまでも補完的なものなのでしょう。

 

49. EUの最近の動向

715日欧州議会は、ユンケル前ルクセンブルク首相(59)を欧州委員会の次期委員長とする人事案を承認した。11月に就任し、任期は5年。欧州委員会は、法案策定や法施行のほか、域内各国の経済状況の監視、通商交渉などを担い、年間1400億ユーロ(約142300億円)のEU予算を作成・執行する。

今回の人選では、627日の首脳会議で、前例のない採決が行われ、大半の加盟国がユンケル前ルクセンブルク首相を支持したが、英国は反対を貫いた。今後、英国の一段の「EU離れ」を食い止める必要に迫られるが、その成否は予断を許さない。英紙タイムズは「英国のEU離脱が近づいた」と報じた。

EUの主要機関の一つである欧州議会は、加盟各国の選挙で選ばれた議員で構成される立法機関です。欧州議会の選挙は5年に一度行われ、過去7回の選挙が6月上旬に行われてきましたが、今回初めて5月下旬に行われました。選挙後に行われる欧州委員会委員長人事の時間にゆとりをもたせるためとか。

加盟国の有権者が唯一直接選挙で選ぶことが出来るのが、欧州議会の議員です。現在EUの総人口は5億人を超えており、民主主義による議会選挙では、インドに次ぐ世界で2番目に大きなものです。加盟各国の議員数は、EU基本条約であるニース条約とリスボン条約に基づき配分が決まっています。

欧州議会選挙法は、選挙の原則など大枠のみを規定していて、各加盟国が個別の欧州議会選挙細則を定めています。そのため国ごとに方法の異なる多様な選挙となっています。結果公表の日時などの選挙日程はEUで決定しますが、投票日と投票時間、選挙人登録の必要性や期限などは各国が決定します。

例えば、選挙権、被選挙権をとって見ても、選挙権を持つのはオーストリアの16歳を除き、18歳以上のEU市民(EU加盟国の国籍をもつ市民)です。立候補できる被選挙権においては、18歳以上のEU市民と規定している国が多いのですが、21歳、23歳、25歳の国もあるようです。

議員定数は、1979年の410から、200912月に発効したリスボン条約では、議長を含めた定数が751となり、今回の選挙から適用されます。国ごとの定数は、最大96議席のドイツから、最小6議席のマルタ、ルクセンブルク等の間で、人口比例で配分されますが、人口の少ない小国に手厚く配分されています。

今回の投票率は43.1%で、5年前からほぼ変化なしでしたが、1979年に行われた初回選挙以降の下降傾向を、反転させるまでには至らなかったことを意味しています。予想どおり、選挙結果は欧州統合懐疑派の、国によっては反EU政党の台頭が目立ち、特にフランスおよび英国の状況が広く報道されています。

とはいっても、EU市民は議席の大半である7割前後を、EUを推進する主流政党を代表する候補者に与えており、選挙前と変わらず欧州人民党と社会民主進歩同盟が二大政党グループとなっており、それが、このたびの委員長の選挙の結果にも表れており、予想通りとの見方が一般的なようです。

選挙後初めて招集されたEU首脳会議で、このたびの欧州委員会委員長の指名よりも、選挙結果の分析に焦点が当てられたのも、当然のことかもしれません。欧州の首脳陣は、さらに改革を進めるとともに、これからの重要な時期に向けて、政策の優先順位と戦略的課題を迅速に特定する姿勢を示しました。

御案内の通り、毎年開催される主要8カ国首脳会議には、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、英国、米国、ロシアの首相もしくは大統領に加え、欧州連合(EU)から欧州理事会議長と欧州委員会委員長の2名が出席している。G8と呼ばれながらも10名の首脳で構成されているのだ。

G7首脳は2014324日に、オランダ・ハーグで開催の核安全保障サミットの合間にウクライナ情勢をめぐる緊急会合を持ち、ロシア批判の「ハーグ宣言」を採択し、今年の開催予定のソチ・サミットには参加せず、同時期にブリュッセルでG7の形でサミットを開催することを盛り込みました。

64-5日にブリュッセルで開催の今回のサミットは、議長国抜きの開催という異例の事態の中、急きょホストを買って出たのはEUでした。1977年以降G7/G8に参加してきたEUは今後も世界の平和と安定等の重要課題について、加盟28カ国を代表して主要国会合に積極的に関わっていくことでしょう。

 

48仏の経済学者ピケティ教授の「21世紀の資本論」

パリ経済学校のトマ・ピケティ教授。マルクスの「資本論」の向こうを張ったような名前の新著がこの春英訳されるや、米国を中心にベストセラーになり注目を集め、それに引き込まれるように時間を置いて(日本での翻訳出版は、年末になる模様)日本でも注目されてきているようです。

ピケティ氏の著書は、大きく3つの部分からなります。まず、ここ数世紀にわたる、主に米欧での経済格差の歴史。第2に、今後の見通し。そして、格差是正への処方箋といった構成です。15年ほどかけて各国の税務データなどを調べ上げ、実証的に論理を組み立てたのが特徴といわれています。

同氏の主張の中核をなすのは、「R>G」という数式で、資本からの収益率(R)は、経済成長率(G)よりも大きいとの指摘。株式などへの投資で得られる利益は、労働から得られる賃金を上回るので、最終的には経済の郭差はひたすら広がるというのが資本主義の宿命であるとの悲観的な見方。

大恐慌と2度の世界大戦の時には、富裕層への課税強化や経営者の報酬抑制などにより、一時的に経済の格差が縮まったが、それは例外的なもので、今後も格差は広がる可能性が高く、それを防ぐために、最富裕層に最大80%の累進税を課すべきで、課税逃れの防止を世界規模で行うよう提案しています。

ピケティ氏の考えに、クルーグマン教授は、重力などの力をめぐる物理学用語を持ち出して称賛し、スティグリッツ教授や、ライシュ・カリフォルニア大教授など、多くのリベラル派経済学者は、研究を熱烈に支持しているようですが、保守派の経済学者からは、批判が相次いでいるようです。

ハーバード大のロゴフ教授は、「グローバルな富裕層課税などは施行に多くの問題があるし、政治的にも現実味がない」と批判。同大のフェルドシュタイン教授は、研究で使われた課税所得のデータは税制改正などの影響を加味しておらず、格差への解釈をゆがめていると指摘しているようです。

サマーズ元財務長官の批評によると、格差の根っこの原因は、グローバル化や、技術の発展。機械化が進めば、賃金(労働)よりも資本(設備)に利益が向かうのは当然であり、資本がどんどん蓄積するにつれ、追加の資本投入によって生まれる利益は減るはずであり、富の蓄積が継続するのは無理。

過度な富の集中で、民主主義が揺らぐのではないかとの懸念がある中で、プリンストン大教授らによる、経済エリートや、利益団体が独占的に政策を左右しているとの指摘とともに、「資本主義は民主主義の奴隷であるべきだ」と主張するピケティ教授の本が、多くの米国人の関心を集めたのでしょう。

この本が、人的資本が金融資本を支配することの必然的なものは何もないこと、資本主義の力学には、所得、富と機会の不平等に向けての自然かつ不安定な本来的な傾向が存在するとの、タイムリーかつよく筋の通った注意を喚起している、経済史的かつ実証的な資本論の力作には違いないようです。

 

47.カンザス州の減税

7.4付朝日デジタルによると、 米カンザス州は2年前、注目すべき財政実験に着手した。減収分をどう穴埋めするか明確な考えが全くないまま、所得税を大幅に減税したのだ。サム・ブラウンバック州知事は、経済学者アーサー・ラッファー氏と相談の上で、かってない大規模な減税法案を提出した。

州知事はこの減税が経済を活性化するだろうと予測したのだが、カンザス州は活況を呈していない。実際、同州の経済は近隣州よりも米国全体よりも停滞している。一方で州予算は大幅な赤字に陥っており、同州の債務格付けはムーディーズで引き下げされるに至ったようです。

ブラウンバック州知事の減税は、どこからともなく現れたわけではないからだ。米国立法交流評議会(ALEC)が提示した青写真にしっかりと従ったのだ。この団体は、企業や富裕層に対する減税が高度経済成長を促すであろうことを示そうとする、一連の経済研究への支援もしてきた。

ALECとは何か? 大手企業から資金提供を受けた保守系の理論武装団体で、その活動のほとんどが、民営化や規制緩和、企業と富裕層の減税に向けられている。大規模な所得税減税を支持する一方で、売上税(低所得世帯に一番負担がかかる)の増税と、勤労者世帯への税制面での支援削減を訴えている。

6月30日付NYタイムズは、このようなサプライサイド経済学は、多額のお金に支えられたニーズを満たしているだけで、カンザス州の大失敗も問題ない。同様の政策を検討中の州はしばしためらうことになるだろう。でもその影響は長くは続かない。大企業の欲を体現する理屈にすぎないと断言。

タックスポリシーセンターのハワード・グレックマンによると、カンザス州の減税は、2012年には、個人所得税の税率を25%カットし、個人事業主および他の「パススルー」企業への課税を廃止。(それは同様に、いくつかの個別のクレジットを排除しますが)また、標準控除を増加させた。

すべての減税の後に起こったことは?歳入の崩壊でした。2012年の歳入総額は32億ドルで、2013年には33億ドルに増えましたが、2014年には、26億ドルに急落しました。 その歳入の減少の大きな塊は、おそらく個人による、パススルー企業の編成によるもののようです。

ALECは、所得下位層に事実上増税し、社会サービスを削減しながら、上位層には減税することを狙っているようですが、すでに豊かな人々を豊かにして、必死に生きのびている人々の暮らしをますます厳しくすることなど、どうやって正当化できるのでしょうか?経済の拡大と分配どちらが先ということ?

 

46IRSの滞納処分のアウトソース

ロイター発の519日付の記事で、日本ではありえへんもの発見。内国歳入庁に、未払いの税金を徴収するために民間企業を雇わせるようにする提案が、上院の民主党の一部の議員により、それが低所得者の権利侵害につながる可能性があるとのいくつかの警告にもかかわらず、提案されてる模様です。

ニューヨーク民主党員チャールズ•シューマー上院議員は、最近そのプランを提案しました、それにより、10年間で推定48億ドルの新たな税収をもたらすというものです。 同上院議員の州は、IRSの徴収の仕事をやらしてもらいたいと思われる4つの取り立て企業の2つが存在しているようです

カンザス州の共和党のパット•ロバーツとの共同提案で、シューマー上院議員は、主に企業のための50以上の一時的な減税を、更新することを意図した幅広い上院の延長税法案に、その超党派の提案をくっつけました。新たな税収により、提案は税制優遇措置のコストの相殺に役立つというのです。

メリーランド州上院議員ベンジャミン•カルダンと他の2人の民主党議員は、延長法案からシューマーの提案を削除しようとしています。「同じような民間の徴税のプログラムを制定した以前の試みは、実質的な歳入の減と納税者からの人権侵害の苦情に至ったのです」とカルダンの広報担当者は語っています。

シューマー上院議員のスポークスマンは「我々は、納税者を保護するための対策を備えている超党派の計画を作り上げた。」と言いました。一方カルダンの方は、計画には共和党員からの幅広い支持があるため、債権回収の提案を削除することの苦しい戦いに直面していると税のロビイストは言いました。

先週の議員への報告で、IRSの内部のオンブズマンとして納税者の権利を擁護する全国納税者援護局のニーナ•オルソンは、上院の提案は「低所得納税者の背中に命中する可能性がある。」可能性があると述べました。受託企業が標的にする人々の約80%が低所得である、と報告書は述べている。

IRSは、2009年には、以前のプライベート税の債権回収プログラムを止めています。IRS長官のジョン·コスキネンは「3年間のプログラムはお金を無駄しただけです。それは非効率的な方法だ」。と5月初めにのべています。行政のアウトソースは増加の方向ですが、果たしてこの提案の行方は?

 

45.外国誌による新成長戦略等の評価

英国のエコノミスト誌によるアベノミクスの第3の矢の評価。1868年に始まった日本の明治維新では、改革派の官吏や民間人が一丸となり、封建制度を廃止し、国境をこじ開け、日本を急速な産業化の道へと押し出した。10年あまりで、改革派は日本を徹底的に作り替えたと明治維新になぞらえた。

この見方は、日本人の間で楽観主義の根拠となってきた。日本人は、真に必要に迫られれば、方向転換できるという考え方だが、そこまでの確信を持つことができない人々もいる。というのも、日本の経済は20年にわたって停滞を続け、リーダーたちはこの国の運気の向上に失敗し続けてきたからだ。

安倍首相は624日、今度こそ適切な3本目の矢を放った。今回は的に当てることができると考えられる2つの理由がある。1つ目は、今や国民の大多数が何らかの改革が必要だと自覚している点だ。2つ目は、今回は、変化を必要とするほぼ全ての経済分野に及ぶ、幅広い構想を打ち出した点にある。

外国人株主は、現時点で500万人近くの手厚い保護を受けた正規労働者が余剰人員となり、退職金を割り増ししても人員整理ができないでいるのを抜本的に見直すよう求める可能性が高い一方で、若者や女性を中心とする全体の約5分の2の労働者は、低賃金の非正規雇用に甘んじている。

安倍首相は明治維新の改革者たちに影響を与えた知識人、吉田松陰の「志定まれば、気盛んなり」という言葉をよく引用する。しかし、重要なのはやはり、密かに効果を弱めるような追加条項をつけずに、十分な数の改革を完全な形で実行できるかどうかだ。また、実行の時期も重要だ。

安倍首相は今後、利益団体の妨害に屈したり、ナショナリズムの横道にそれたりしないよう、常に目標に集中する必要がある。しかし、安倍首相が提示した構想は息をのむほどスケールが大きい。このスケールにより、日本を再び活性化させる、久々のチャンスがめぐってきた。この機会逃すべからずだ。

 

44.6月24日の臨時閣議で新成長戦略・骨太の方針が決定

 政府は24日夕の臨時閣議で、経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)、新しい成長戦略、規制改革実施計画をそれぞれ決定しました。法人実効税率を、アジアや欧州の主要国より高い法人実効税率(東京都の場合、35.64%)を2015年度から数年間で20%台に引き下げる方向性が明記されたようです。

その後、安倍晋三首相は通常国会の閉幕を受け首相官邸で記者会見し、成長戦略を実行に移す「好循環実現国会」と位置付けた今国会の成果について説明するとともに、政府が提出した成長戦略関連法案は約30本におよび、経済の好循環の実現に向けた着実な取り組みを強調しました。

新成長戦略では、日本経済は、実質GDP成長率、雇用情勢、設備投資などの指標をみても力強さを取り戻しつつある。デフレ脱却に向け着実に前進し始めており、この1年間の変化を一過性のものに終わらせず、日本経済全体としての生産性を向上させ、「稼ぐ力(=収益力)」の強化が不可欠とした。

成長戦略のその1:産業再生プランでは、女性の活躍を促すため、働き方に中立的な税制・社会保障制度に見直す、優秀な外国人材の受け入れ拡大のため環境を整備する等のほか、その2:戦略市場創造プランでは、「岩盤規制」と呼ばれる農業、医療の分野で改革を進める姿勢を打ち出しました。

その3:国際展開戦略では、国益を最大化する形でのTPP交渉の早期妥結をめざす。日本食や放送コンテンツなどを海外に売り込むクールジャパン推進体制を構築する等の方針が出されています。これらの成長戦略の正式名は「日本再興戦略」で、首相が議長の「産業競争力会議」で検討されたものです。

一方、骨太の方針の正式名は「経済財政運営と改革の基本方針」。主に国の予算にかかわる政権の経済政策の方針を示すもので、首相が議長の「経済財政諮問会議」で議論されています。骨太の方針の中身は、アベノミクスの成果と今後の日本経済の課題、

中長期の重点課題、経済再生と財政健全化等です。

日本経済の課題では、経済成長を通じた税収増とともに、聖域なき歳出削減で、財政健全化が経済再生に寄与する好循環を目指す。

復興を原状復帰にとどめず、未来社会としての「新しい東北」をつくる。50年後に1億人程度の安定した人口構造を目指し、そのための司令塔となる本部をつくることとした。

中長期の課題では、税制や社会保障制度が女性の働き方に中立なものにする、法人実効税率を数年で20%台まで引き下げることを目指す。引き下げは来年度から開始。財源は、日本経済が改善しつつあることを含め、恒久財源を確保し、年末に決める。高齢化社会と行政サービスの大胆な見直し等。

財政の健全化では、国・地方をあわせた基礎的財政収支の赤字(国内総生産に対する割合)を2015年度までに10年度比で半減、20年度までに黒字化を目指す。経済財政諮問会議で、半年ごとに財政健全化の進み具合を確認する。社会保障給付費は自然増も含め聖域なく見直す等が主なものです。

医療費の抑制では、都道府県ごとに医療費の目標が設定されるよう、関連法案提出に向けて検討を進めるほか、医療情報を有効活用するため、医療費請求書の社会保障・税番号(マイナンバー)への導入を検討する。薬価改定については、診療報酬への影響にも留意しつつ、その頻度を含めて検討する等です。

「骨太の方針」の一部としての、15年度予算編成に向けた基本的考え方では、民需主導の経済再生と財政健全化目標達成を目指す。社会保障以外の経費は前年度よりできる限り抑制する。15年10月に予定される消費税10%への引き上げは、経済状況を勘案し14年中に判断するとされています。

 

43自民党税制調査会って何?

税制調査会、党税調と政府税調の2つあるから分かりにくいんです。しかもその力関係が、リーダー等の力によって、変わるもんだから、なおさら国民には理解しにくくなります。其れに与党の対案がぶつかるころにやっと問題点が整理されるのです。ちゃんと整理されて示されればの話ですが。

自民党税調は昭和34年頃から登場し、それまでは政府税調の案がそのまま法制化されていたのが、党税調を通すようになりました。さらに税制を牛耳るようになったのは、昭和54年頃で、非公式幹部会、インナーとして、全体の最終調整を行うようになるのが、20年余り続くこととなったのです。

かっての派閥のトップが党税調にいること自体、時代が変わった証拠と云われています。竹下登や田中角栄元首相は旧大蔵省に通じ、税制に強い権限を持っていたが、今の税調幹部は総合職的存在と言われています。「超専門職」の税調で存在感を発揮するのは山中貞則氏のようなその道一筋の方々でした。

党税調は毎年末、各業界、族議員、省庁の要望を査定して「電話帳」と呼ばれる要望一覧表や税制大綱を決定。それが政府の大綱となるのが通例だった。しかし、復興法人税の前倒し廃止等でも、党税調はカヤの外で、党内の異論を無視し続ければ、首相の求心力に影響もと苦言を呈す幹部もいるようだ。

法人税の減税では、法人実効税率は1%幅下げるごとに税収が4700億円減る。税収減をそのままにすると、2020年度までに政策予算の赤字をゼロにという政府の財政再建目標の達成が難しくなる。党税調や財務省は、代替の「恒久財源」無しには、法人税率を下げるべきでないとしてきました。

 

 

42米国内国歳入庁長官の税務申告書作成業者の規制に関する上院の委員会での証言

IRSのコスキネン長官は、48日に、上院財政委員会の「税務申告書作成業者の規制に関する公聴会」で、証言を行い、IRSが全ての有料の申告書作成業者を規制する明示的な法的な権限を与えられるべしとの大統領の提案をただちに承認されるようお願いしながら、証言を結んでおられます。以下は、長官の証言内容の概要です。

長官は、はじめに、IRSとしては、彼らを納税者のコンプライアンスを奨励するためのパートナーシップとしてとらえ、彼らの税務申告書作成のための基本的な能力のレベルを確保し、不謹慎な作成者を特定し不正行為を止めさせることに当庁の執行努力を集中することが重要であると述べています。

このIRSの取り組みは、作成者が、連邦所得税の申告書の全てもしくはかなりの部分を作成する時には、IRSから、作成者登録番号(PTIN)を取得し、公認会計士、弁護士でない全ての有料の申告書作成者が、能力試験に合格し、毎年恒例の継続的な研修要件を終了することを要求しています。

長官は、「申告書作成者の大半は能力があり、高い倫理観で活動しているが、会計検査院、財務省税務行政監督官(TIGTA)およびIRS自身の研究すべてが、多数の納税者が、悪質な詐欺を行う申告書作成業者から、おそまつな支援を提供されていることを示唆しています。」と明言されました。

PTINの取得要件に加えて、IRSは、財務省通達230として復刻された規制にある倫理的な規定(当初は、弁護士、公認会計士、および登録OB代理人だけに適用され、非倫理的またはいかがわしい行為を行った作成者を、IRSが業務停止できました。)を全ての有料作成者に拡大しました。

20109月以降、百万人以上がPTINを取得しています。本年3月中旬現在では、約68万人の申告書作成者が、私たちの税金の専門家のデータベースの中で積極的に活動しており、全ての有償の作成者は、作成する申告書に、PTINの使用義務があり、PTINは毎年更新する必要があります。

 

41.アメリカの税理士業務行う有料の申告書作成業者へのIRSによる規制強化を検査院が勧告

米国会計検査院は、去る48日に「有料の税申告書作成業者:限定的な調査では、作成者は、重要な誤りを犯していました」と題する資料で、「議会は、重要な作成者の誤りが存在することに同意する場合、IRSに申告書作成業者を規制する権限を付与する法案を検討する必要がある」と勧告しています。

IRSに対する代理人の行動を規制する内国歳入庁の権限は、弁護士や公認会計士などの特定の作成者に限られています。2010年に、IRSは、テストや研修要件によって未登録作成者を規制するための措置を開始しました。しかし、裁判所は、IRSが権限が少なすぎたとの判決を下しました。

未登録作成者・これらのIRSの規制の対象ではない代理業者の数は、20143月の時点で、全作成者の55%に達します。検査院は、19件のランダムに選択された作成者を秘密裏に訪問し、作成者の重大なエラーを発見しました。19人中正しい還付金額を請求していたのはわずか2件でした。

サイト訪問での還付金のエラーは、正しい還付金よりも52ドル少ないものから3,718ドルも過大なものまでのばらつきがあり、19人のサイト訪問中の12件で、現金のチップ収入等の報告がなく、適用資格がある10のサイト中の3件で、勤労所得税額控除の対象外の子を請求していました。

IRSが国家研究計画(NRP)で行った監査は税務申告上の誤りを識別するためのものでした。其のデータベースでは、代理によって作成された税務申告のエラー率60パーセントは、自己作成の申告エラー率50パーセントより高いと推定されていました。エラーは、追徴税か還付金の変動に関係します。

2011課税年度の場合は、約145百万の個人所得税申告の推定56パーセントが有料の作成者によって作成されました。内国歳入庁(IRS)は長い間、これらの申告書作成者の行動基準が、税法の執行を効果的に管理し、国の歳入を確保するIRSの能力に大きな影響を与えることを認めてきました。

 

40.米国の予算削減の内国歳入庁への影響について

所得税の確定申告が終わった後の、米国ワシントンポストの、「IRSの予算削減は、低い徴税と貧しい納税者サービスにつながる」と題した記事は、会計検査院による同じタイトルでの、報告を引用しながら、少ない予算でより多くを行うことの限界と、予算削減の問題点を指摘しています。

検査院は、IRSは人員の削減、少ない職員研修といくつかの効率化を通じて、2010年度以降の予算削減は約9億ドルを達成したと言っていますが、昨年の予算の一律削減でIRSが失った5億ドルは、20億ドル以上の税収の落ち込みをもたらしたとIRS長官はインタビューで語ったそうです。

つまり、IRSの調査は1ドルあたり4ドルの投資収益率を有しているということです。IRSの調査件数の減少により、追徴税額が4年前からのものから43億ドル減少しましたとコスキネンは最近、議会で証言しました。調査件数が大事という前に、IRSの使命が果たせなくなるのではとの心配です。

コスキネンは、カットは、「公共サービスの耐えられないレベル。」をもたらしているとも語っています。それには、検査院が言っている、納税者からの1540万件の電話照会に昨年は返事が無かったことが含まれています。納税者サービスについて最も気にするのは税務職員ですよと、IRS長官は述べた。

予算削減は、「ウォークイン支援センター(我が国の税務署での納税相談に相当します。)で長い列での不満や電話がつながらない」等で確定申告期の終わりの繁忙期には、納税者の怒りに繋がった」と財務省職員組合のコリーンM•ケリー会長は、言ったそうです。幸い日本ではそんな不満は報道なかったね。

 

39アインシュタイン博士の所得税についての発言の真偽

「理解することで、世界で最も困難なものは所得税である。」http://IRS.gov のウェブサイトにも記載されているアインシュタイン博士の引用文らしい。でもアルバートアインシュタインが実際にこれを言ったのか?ユーモアがあまりにも完璧なので、疑う人も多いそうです。

その疑問に応えるべく、この引用の起源を探した人がいます。まず、1963年にレオMattersdorfによって書かれた手紙がタイム誌に登場し:その中に、「教授アインシュタインがこの国に来てから亡くなるまで、私は彼の所得税申告書を作成し、彼の税金の問題で彼に助言しました。」とある。

ある年、同氏が彼の申告書の準備をしながら、彼のプリンストンの自宅にお邪魔していた時、アインシュタイン夫人から昼食をご一緒するようすすめられました。 食事の席で、教授が私の方を向いて、彼の独特の笑いながら言ったそうです: 「理解するのに、世界で最も難しいものは、所得税である」と。

「もっと難しいものが1つあります、それはあなたの相対性理論です」。と言ったら、博士は、「あ、いや、それは簡単です。」答えました。それに対してアインシュタイン夫人は、「そう、あなたにとってはね」とコメントされました。とLEO MATTERSDORF会計士は逸話として語ったそうです。

アインシュタイン博士は1955年に亡くなったので、この逸話は彼の死の後に登場しています。Mattersdorfは博士の友人であり、博士のために税務会計業務を行ったという確かな証拠が存在する。なので、逸話の精度は彼のメモリや真実性に依存するしかないというのが当面の結論のようです。

しかし、税金についての名言集のサイトの中に、アルバート・アインシュタインが1944年に、彼の所得税のフォームに記入について言った言葉としてー「これは数学者のためにあまりにも難しい質問です。 それは哲学者に求めるべきである。」-と書かれていました。この方が真実味がありそうですね。

 

 

38.これからの働き方を考える

・政府は新たな「労働時間制度」についての見当を始めました。仕事の報酬を「労働時間」ではなく「成果」によって決めることで、自由な時間に働けるようになり、子育てや介護などの事情に合わせた「多様な働き方」ができるようになるというのです。これからの「新しい働き方」について考えましょう。

・基本的には企業経営者の労働基準法等のコンプライアンスであるが、業績が悪い企業に限って、無理な労働条件を強制するブラック企業になりがちであります。それらの予防もしくは早期の問題解決のためには、内部告発制度をはじめ、労働基準監督局等の行政指導や監視等の活用が必要であります。

・サラリーマンの10人の中には、脳力、意欲、業績等に違いが出てくることは止むを得ませんが、高度経済成長期の我が国においては、30%の優良社員以外の残り70%のぶら下がり労働者(失礼)をも、それなりの処遇をする余裕がありました。一方,優良労働者は、役職中心で処遇されてきました。

・特定の職種を除いて、給与等の格差の拡大は極力押さえられ、それはある意味我国の民族意識や文化にもなじむ悪平等的なものとして定着していたようです。しかし、安定成長期の我が国経済では、それまでの給与形態では、企業業績向上に貢献してきたかっての猛烈社員の育成・台頭を困難にしました。

・いわゆるしりたたきのための成果主義の給与形態等への転換が起こりました。しかし、優良社員と非優良社員の比率が3対7だとした場合、処遇が悪くなる7割の非優良社員のやる気を低下させただけでなく、成長意欲の喪失、業績の悪化といった悪のスパイラルに陥っている企業が多いような気がします。

・資源の無い我国の唯一の資源は人材であったはずです。優秀な労働者もそうでない労働者も、自らの適性と能力を良く分った上で、懸命に努力する職場環境の復活が急務である気がしてなりません。女性の更なる活用はもとより、年齢学歴等の差別なしに、それぞれの最良の職種、働き場所を見つけよう。

・一足飛びにそれを実現するのは難しいので、教育機関、行政、民間企業等が十分な連携の下で、地域、業種、職種等の違いに応じた、きめの細かい総合的な枠組みを早期に確立し、貴重な人材の育成と活用に国を挙げて取り組んでほしいものだ。議論よりも行動が先です。労働者が欲する情報を提供しよう。

 

37.OECD閣僚理事会での安倍総理の基調演説

・去る5月6日OECD閣僚理事会での安倍総理の基調演説の骨子;日本では、この秋から、リニア中央新幹線の建設が始まります。世界最高の時速505km。最初の実験成功から40年あまりを経て、とても快適な乗り物へと変わっていよいよ実用段階へと進化し、900億ドルもの投資がまさに始まります。

・先行きも、視界良好です。あるエコノミストは、これから、日本では、高名な経済学者たちが主張してきた4つの景気循環の波が、すべて上向きになると指摘しています。50年から60年周期で起きる、超長期のコンドラチェフ・サイクルが、底を打ち、上昇を始めた。それが、日本です。

・17年ぶりに消費税率を引上げました。デフレという魔物に支配され、先送りする間に、高齢者は1300万人増え、社会保障給付は40兆円増えました。経済再生、財政再建、社会保障改革の3つを同時に達成する。私は、改革を恐れません。この改革を恐れないという表現は何度も繰り返されました。

・リーマンショックの直後、多くの国で観察された国家が経済運営に全面的に関与せざるを得なかった緊急避難的な行動は、ある程度、やむを得なかったかもしれません。しかし、経済成長は、国家によって生み出されるものではない。民間の競争の中から生み出されるものだ、ということです。

・サービス部門の生産性の低さは、世界共通の課題。ロボット技術のさらなる進歩と普及は、こうした課題を一挙に解決する、大きな切り札となるはず。ものづくりの現場でも、ロボットは、製造ラインの生産性を劇的に引き上げる「可能性」を秘めています。 ロボットによる「新たな産業革命」を起こす。

・日本では、みんな横並び、単線型の教育ばかりを行ってきたため、斬新な発想は生まれません。だからこそ、教育改革を進めています。学術研究を深めるのではなく、もっと社会のニーズを見据えた、もっと実践的な、職業教育を行う。そうした新たな枠組みを、高等教育に取り込みたいと考えています。

・一度失敗すると再チャレンジを許さない、日本特有の個人保証の慣習を、断ち切ろうとしています。誰にでも、何度でもチャンスがある、ベンチャー精神あふれる国へと、1度総理として失敗した私が日本を変えていきます。訳者注:謝ってばかり、卑下ばかりしている日本人ばかりでないよということです。

 

36. OECD分担金

・2004年1月の共同通信の記事によると、外務省は、OECDでの日本の分担金の軽減が認められる見通しとなったことを明らかにした。OECDの年間総予算は約200億円で、閣僚理事会で正式に承認され、日本の年間約50億円の分担金が2006年から4億円程度軽減される。としていました。

・経過措置として05年は約2億円軽減される。OECDの分担金見直しは初めて。OECDへの拠出金の分担率は国内総生産(GDP)の額などをベースに算出することになっている。本来は日本の負担は18%程度だが、これまでは23・128%を負担。日本は90年代半ばから負担軽減を求めてきた。

・日本の負担が重かったのは、負担の上限を25%とする規定があり、米国が負担すべき分のうち、25%を上回った分を他国で肩代わりする必要があったことなどが理由。今回の措置で日本の負担は21・049%になるというものでした。果たして現在は・・・

・約10年後のOECDの総予算は、3億5700万ユーロ(約500億円)で、わが国の分担率は12.86%、約64億円です。アメリカの21.2%に次いで2番目で、以下ドイツ〔7.61%〕、フランス(5.73%)、英国(5.24%)、イタリ―(4.51%)、その他28カ国が続いています。

 

35国連分担金

・国連分担金とは、国連の総会で決められるもので、各国のGNPや1人当りの所得など様々な点を考慮して各国に分担してほしい金額のことです。それに応じて各国は、それぞれの国の法に則りその予算の策定を行い、分担金の拠出を行います。したがって、分担金と拠出金との違いが、滞納金となります。

・2013年の日本の分担金は、分担率10.833%で、金額的には、総予算の約26億ドルの中の2億7,610万ドルになっています。アメリカ(22%)に次いで2番目で、以下ドイツ(7.141%)、フランス(5.593%)、英国(5.179%)、中国(5.148%)と続いています。

・193カ国の加盟国の上位20カ国で、全体の84.489%を分担し、残り173カ国で15.511%分担していることになります。分担金の合計金額は約26億ドルは、世田谷区の予算に相当するようです。我が国のGDPは世界第3位に後退してるので、日本の国連分担金も減額の方向でしょう。

・日本の常任理事国入りに、この分担金の話を絡められないのかとの疑問については、外務省も交渉は行っているようですが、中国・ロシアが拒否するので、絡めたところで無意味のようです。安全保障理事会の役割上、現行憲法上の制約からの軍事的な機動力に欠けるとの指摘もなされているようです。

・常任理事国入りと集団的自衛権の問題を絡めることは、本末転倒でしょう。国連の機能は、安全保障よりは、貧困の解消、経済の発展、自然災害、環境破壊といった、わが国が独自の貢献が出来る分野が多々あるので、それらの分野での国際貢献や、国連職員としての参加にも力を注ぐべきでしょう。

 

34.日本の大学のグローバル化

・大学は出たけど、就職先がなく、奨学資金も返せない若者が増えている。親のすねをかじれない者は、不用意に奨学金を借りることは考え物だ。本当に勉強したくなったとき、点取りの受験勉強なしに入学できて、勉強できる大学や、夜間に学べる大学がもっと増えるといい。学費が無駄にならなくてすむ。

・大学が、就職先の要求を先取りするのは、ある程度やむをえないとしても、1年生での超青田刈りのような動きがあるようでは、勉強よりも就職を優先させる学生が多くなり、教養的なカリキュラムよりは、実用性の高いカリキュウラムの方を優先することとなり、大学教育の本末が転倒することになる。

・かっての5%の超エリートの大学生と、2人に一人が大学生となっている現在では、質の違いが出るのはやむをえないかも知れないが、いわゆる有名大学に入った学生のほうに、勉強しない者が多くなっているらしい。卒業を難しくするだけでなく、学生自ら、有意義な学生生活を送ってほしいものだ。

・グローバルな人材の育成が求められていますが、それは必ずしも語学力だけではなく、哲学、宗教、価値観等自分のものの考え方を確立しておくことが必要条件であることが忘れられがちです。学卒者として最低限身につけさせたことを保証するカリキュラムと卒業証書であってほしいものです。

・日本の大学は、必死でグローバル化への適合を進めている。しかし、教員の研究業績を重視し、人材教育を二の次にしてきた以上、もはや欧米の大学に追いつくのは無理かもしれない。東大は、せっかく打ち出した9月入学に二の足を踏んでいる。英語での授業も始まったが、たった2コースだけ。

・ハーバード、MIT、スタンフォード大学などは、全世界の若者に向けてトップレベルのオンラインでの授業を無料で流している。その目的は、開発途上国にいる若者や大学に行くことができない貧しい若者に、高等教育を提供することとされているが、その狙いは、世界中からトップの人材を集めることだ

 

33.オバマ大統領のアジアでのリバランス狙いでの歴訪

・オバマ大統領は22日から29日までの日程でアジアの四カ国を個別に訪問中であるが、ホワイトハウスによると、今回の目的は日本、韓国、フィリピン、マレーシアを訪問し、友好と同盟関係を強固にするためこれらの4カ国を個別に訪問することで、数年前からの方向性をより具体的にするためである。

・米国のアジア太平洋地域への進出は、今年末までにはアフガニスタンから米兵をほぼ完全に撤退する状況にあり、対テロ戦争の終焉を迎えつつあることから、中東からアジアに視点を変えると3年前からアジア諸国にも公表していた通りで、その点のバランスと保証を再度明確にする為であるようです。

・中産階級の経済力が弱体化し、世界一豊かな国のトレードマークを失いつつある米国は、世界経済の50%を占めている資源の豊かなアジア諸国に輸出を拡大し、中産階級の経済が成長しているアジアから米国への投資を増やすために、環太平洋経済連携協定(TPP)を重視している事は明白である。

・中国が多大な軍事力を強化している為、アジアでのパワーバラン上、米国は中国に対抗する方向に変わってきたと議会で証言したアメリカ太平洋軍の指揮官サム.ロックリィアー氏は、60%の海軍をアジアに移動する計画があると語ったとも報じられており、米国の対中国戦略の一環であるとも思われます。

 

32.フレッシュマン達の5月病

・フレッシュマン&ウーマンたちが5月病にかかる時期が近づいてきた、君たちの先輩たちは、直木賞受賞者の故山口瞳氏の言葉や立派な諸先輩たちの叱咤激励で、わが国の高度成長時代に溶け込んできたんだよ。古き良き時代を思い出しながら、老婆心ながらツイートしちゃいます。

・温情主義にすがりつき、同僚と狎れ親しみ、ボーナス貰って有難涙を流している場合じゃないぜ。怒れ、若者よ、君たちの先輩のなかに、毎日を、生命を賭けてはたらいている人が何人いるかね。「俺たちはいつも崖っぷちに立っている」と感じている人が何人いるかね。見習うべき先輩を見つけなさい。

・若者よ、酒を飲め、とはいわない。しかし、君たちの諸先輩の多くが、仕事に夢中になっているときは、酒もたくさん飲んだし、喧嘩もしたし、失敗も数えきれないほどしたが、お給金もらう分だけ働けばいいなんて気はこれっぽっちもなく、夢中になってはたらいた。それでいいじゃないか。

・自分が出来もしなかったことを若者にやれと説教する先輩よりも、自分の成功例だけでなく、失敗例も正々堂々と言ってくれる先輩には耳を傾けなさいよ。若者よ。周囲に調子をあわせるな。偏屈者と思われることを怖れるな。 みんなと俺とは違うんだと心に誓ってくれよ。そうでないと、後悔するよ。

 

31.大統領の確定申告

・オバマ大統領は、4月15日(所得税の申告期限)の4日前の11日(金曜日)に、ミシェル夫人との共同申告書をホワイトハウスのウェブサイトに公表しました。481,098ドルの調整後総所得と98,169ドルの所得税額でした。お二人が納めた税額の、連邦所得税の実効税率は20.4%でした。

・大統領としてオバマ氏の年俸は、家族の主な収入源としての40万ドルでした。 それ以外の主な所得としての書籍の販売の合計は116,180ドルでしたが、その合計は、彼が2012年に受け取った金額273,739ドルを大きく下回りました。ランダムハウスの販売量の大きな低下が原因のようです。

・ご夫婦のイリノイ州の所得税申告書を含めると42ページの分厚いものでした。147,769ドルの総額項目別控除は大統領の課税所得を減らすものですが、32の慈善団体に調整後総所得の12.3%の59,251ドル寄付金とシカゴでの家に住宅ローンの利息42,383ドルが主なもののようです。

・大統領とファーストレディが150,034ドルを寄付した2012年から大幅にダウンしました。寄付金での年々の違いは、主に彼の子供の本の売却による減少収入によるもののようです。また、イリノイ州の所得税申告書は、彼らの故郷の州に23,328ドルの所得税を支払うことを示しています。

 

30.日本経済研究センターの 「2050年への構想」 最終報告

・日本経済研究センターは、この2月に「グローバル長期予測と日本の3つの未来」と題する「2050年への構想」最終報告書を公表した。超高齢化に伴う負担増、巨額債務を抱える財政の立て直し中でも活力を保ち、豊かさを享受できるのか。それとも改革に二の足を踏み、生活水準低下に甘んじるのか。

・その選択肢のカギは、人口減少への対応と日本の潜在力をフル活用するためのイノベーションを呼び込む制度づくりだ。フランス並みの子育て支援を導入し、国や社会を開いて移民や外資、新規参入者を呼び込み、女性を登用する。社会、経済を抜本的に変革すれば、世界のトップ3まで高めることが可能だ。

・資本・規制の壁については、外資参入を促し、競争ルールの透明化を図ることが必要不可欠だ。わが国の対内投資規制は先進国の中では最も閉鎖的で、しかも1997年から改善がないと言われている。この壁を打破するにはTPPなど経済統合の推進が格好の契機となるので、チャンスを逃すなとしている。

・2050年の1人あたりGNIを見ると、成長シナリオではわが国は世界3位(2010年は16位)の豊かな社会を実現することが期待できるが、停滞シナリオ(これが基準シナリオとされている)では18位、破綻シナリオでは23位となり、その場合のシナリオは、実額でも2010年を下回るのです。

・アメリカに追いつき追い越せの、わが国の経済成長時代のミラクルを可能としたのは、外圧を利用しての国内の抵抗勢力を押さえ込みながら、痛みをできるだけ均等に分かち合うとの、政治的、行政的手法であったようだ。再度それに挑戦するとしたら、その手法の現代版が作れるかどうかでしょう。

 

29.“イタリア化”する日本、アベノミクスは失敗する

・1997年以降、日本は公的債務の上昇を抑制しようと財政再建策に舵を切った。それと同時に企業に対しては、正社員よりもパートタイムや非正規社員の雇用を促す労働市場改革を実施した。その結果、賃金は低下し、家計支出も横ばいか減少した。財政政策は基本的に緊縮的だったのに、公的債務は増え続けた。

・ユーロ加盟国は財政再建を目指している。欧州の教訓は、構造改革や自由化改革を伴わなければ、雇用創出や所得拡大、新規の事業投資を促す本当のインセンティブは働かないということだ。経済構造を変えずに財政、金融政策を調整したところで、長期的な経済の方向性を転換することはできない。

・スウェーデンでは、政府は大規模な自由化改革プログラムを導入することで危機に対応した。スウェーデンが95年に欧州連合(EU)に加入したことが、この改革を後押しした。EUの単一市場に参加したことで、貿易と投資に対する障壁が少なくなったのである。

・今やスウェーデンの公的債務は低水準で、過去10年において最も高い経済成長を達成した国の1つとなった。そして、米国と日本、そしてアジア各国が環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の締結によって、今後10年に成し遂げようとしていることと重なるきがしてならない。絶好のチャンスでは?

・日本が学ぶべき欧州の教訓は、明らかなはずだ。自由化改革を軸とした、アベノミクスの3本目の矢を放つことだ。しかし、それは政治的には痛みを伴う、長年政党を支持してきた利益団体と衝突するだけでなく、すべての成果が表れるまで長い年月がかかるために、実行は容易ではない。

・農家や製薬会社、医師会など様々な利益団体に対する姿勢やTPP参加交渉への対応の仕方を見る限り、安倍政権は日本がスウェーデンよりもイタリアのようになることを望んでいるように見える。と英エコノミスト誌の元編集長。東京支局長を経験した知日派で知られるビル エモット氏は指摘しています。

 

28.働く高齢者が636万人に、世界に先行

・働く高齢者が増えている。65歳以上の就業者数は2013年に636万人と前年比7%増え、就業者全体に占める割合が初めて1割を超えた。少子高齢化を背景に欧米の主要国の1~5%を上回っており、日本が高齢者雇用で世界に先行していることを裏づけた。働く高齢者が増えれば、社会保障も安定する。

・日本では65歳以上の人口のうち、仕事に就いている人や働く意欲がある人の割合(労働力率)が12年時点で19.9%に達する。定年制のない米国も18.5%と高いが、英国やフランスは一桁でしかない。人口減少下の日本経済では、海外に比べて遅れている女性の活用に加え、高齢者雇用が必須である。

・専門家は「高齢者の技能を評価し、正規でも非正規でも技能と仕事に合わせて同じ賃金がもらえる環境を整える必要がある」と指摘する。時間を限って雇う限定正社員などのルール整備も課題になりそうだ。それらは業種等によっても違いがあるはずだ。雇用・勤務面での多様化と規制緩和も必要でしょう。

 

27.建築界のノーベル賞(米プリツカー賞)に京都造形芸術大学の坂 茂教授(56)

・24日建築界のノーベル賞といわれ、優れた建築家に贈られる米プリツカー賞を主宰するハイアット財団が今年の受賞者に、東日本大震災の被災地で仮設住宅を作るなど世界各地の被災者への支援に取り組んできた京都造形芸術大教授、坂(ばん)茂(しげる)さん(56)が選ばれたことを発表した。

・同財団の審査委員会は授賞理由について、「災害支援の建築物にリサイクル可能な紙筒を柱、壁、はりなどに使用、独創性や経済性に優れ、現代のハイテク技術に頼っていない。構造、素材、自然換気、採光などに基づいたデザイン設計は使用する人が快適に過ごせるように力を入れている」としている

・建築家はどうしても金持が喜ぶようなものを優先させがちなのに、大勢の人々が喜ぶ安くて機能的な建築物が表彰を受けたことに、この賞の重みが感じられ、喜びに耐えない。このような人物を見逃さないハイアット財団に敬意を表したい。他の賞でもこのような観点からの貢献者の表彰に目を向けてほしいものですね。

 

26.アメリカでの台湾放棄論 ( 次は日本? )

・アメリカの学者に、台湾放棄論者が出てきているようだ。その背景には、馬英九政権によって中台関係が改善し、中台の「平和的共存」が眼に見える形で実現しつつあるかに見える。そこに、中台の問題解決を平和的に進めるべきだと主張してきた米国が介入する余地は見当たらないということのようなのだ。

・シカゴ大学教授のジョン・ミアシャイマーが、「ナショナル・インタレスト」誌(2014年3~4月号)に寄稿したSay Goodbye to Taiwanという論文の中で、香港型の高度な自治権を確保した形で中国との統一を図ることが、台湾にとって合理的な選択となる可能性ありだとのこと。

・米中戦争の火種となりうる台湾の危険性と、将来的に強大化した中国を前に、米国が最終的に台湾を防衛できなくなる事態を迎えるとしたら、全面的な熱核戦争のリスクを冒すほど高くなっていない台湾を放棄し、中国が台湾に統一を強いることを許容することも選択肢となりうるとするものである。

 

25.スイスの国民投票が問いかけた「EUの未来」

・この2月にスイスで移民数を制限するかどうかを問う国民投票が実施され、賛成が反対を僅かに上回り可決された。今後、欧州連合(EU)加盟国からの移民も制限されることになる。この結果は、躍進する反移民派と反EU政党には喜びを、EU関係者たちには打撃を与えることになろう。

・スイスは欧州連合(EU)に加盟していないが、労働力の自由な移動を認める協定をEUと結んでいるのでEUからの労働力の移動に、一定の制限がかかる可能性がある。現在、スイスの人口800万人に占める外国人の割合は23─27%と、欧州内ではルクセンブルクに次いで2番目に高い。

・賛成票を投じたスイスの有権者たちは、人種差別や外国人嫌いは否定している。その代わり、賃金押し下げ圧力や人口の過密問題を移民反対の理由に挙げている。一方、移民数の制限により、ネスレやシンドラーなどの同国の企業が、欧州全土から優秀な人材を雇えなくなることを懸念する声も聞かれる。

・国民投票の結果はスイスにとって重要であるばかりか、スイスで良い仕事を探し求めてきた近隣諸国の市民にとっても大きな意味を持つ。だが最も重要なのは、スイス国民が自分たちの領土について主権の行使を貫いたことだ。グローバリゼーションといいながら、島国にとどまっている日本での主権は?

 

24.東日本大震災の復興予算

・東日本大震災から11日で3年になる。約26万7千人が今なお、避難生活を強いられている。仮設住宅には約10万4千世帯が暮らし、岩手、宮城、福島の3県のプレハブ仮設住宅の入居率は約84%に上る。同時期の入居率が50%台だった阪神大震災と比べて、暮らしの再建の遅れが目立つ。

・東日本大震災の復興予算は、5年で25兆円におよぶ。被災地以外への「流用」がすでに問題になったが、被災地では予算が使い切れず、先送りしている実態も分った。会計検査院の指摘も甘すぎる。集中復興期間が終わるまで、あと2年。経緯を検証し、執行期間の延長など軌道修正をはかるべきだろう。

・使われなかった予算を積む「基金」の残高は3兆円近く増えていた。大震災では、被災自治体が自己負担せずにすむ復興交付金制度が設けられたが、昨年度までに交付されたこの補助金のうち、業者との契約まで済んだのは半分強にとどまっている。基金の急増は、そんな感覚を裏打ちするデータと言えよう。

・福島県のように、除染のため、本格的なインフラ復旧が遅れるのは分る。明らかなのは、復興を担う市町村の人手不足だ。津波で壊滅的な打撃を受けた沿岸部の自治体は、もともと小規模で職員も少ない。職員1人あたりの額が20倍以上もの膨大な予算が流れ込んだ自治体もあり、こなせるはずが無い。

・全国から派遣される応援職員や、任期付きのお助け職員で補ってはいるが、必要な技術や知識を持つ人材の供給には限界も見えている。そもそも自治体の枠を超えた災害の復旧を、自治体単位でさせること自体に限界があるし、業者への発注も広域的であるべきだ。発注、受注双方に効率性が欠けているのだ

・被災地の復興にはあとどれほどの年月が必要なのだろう。企業への「復興特別法人税」が1年前倒しで終了する一方、国民の所得増税は25年間続く。しかし被災地の復興に本当に必要な予算なら、納税者は納得して支払うので、国民の血税である復興予算を被災地のために適切かつ迅速に使ってほしい。

 

23.我輩のタイピストの緊急入院

・吾輩のタイピストが、3週間程度入院することになったので、しばらく発信を休ませていただきます。その間、ツウィートの材料をためておきますので、所得税の確定申告期限が終わったころ、またお会いできるのを楽しみにしています。

・我輩のタイピストが早期発見の肺癌の手術から無事生還して来ました。片肺の半分を切除したらしいが、最近の医学の進歩は驚くばかりで、そんな大きな肺の塊を、肋骨一本切ることなく、3つの小さな穴をあけて、切り出すそうです。いつも一緒に勉強している彼が無事帰還してくれてうれしい限りです。

・救急医療でなかったので、いざというときの輸血を自分の血液を利用できたのも、72歳の彼が希望したことでした。2×4センチの薄い影の細胞を取って、その悪性度合いを調べた結果がんであることが判明したので、かなり大きな部位の摘出になり、リンパへの転移も防がれた3時間の手術でした。

・杉並区の高齢者の人間ドックで早期がんの疑いで要精密の指摘があり、PET検診で、全身のがん細胞のチェックをはじめて受けた結果でした。肺がんの転移は早いそうですから、運が良かったとしか言いようがありません。彼の人生での生死の分岐点は、これが7回目だと言ってましたから、相当な強運です。

 

22.フィナンシャル・タイムズ紙の執筆陣が占う2014

・英フィナンシャル・タイムズ紙の執筆陣が占う2013年の予測では、全ての予測が正しかったわけではないが、世界経済に関する予測は概ね正確だった。マーティン・ウルフの予想通り、主要国の中央銀行はいずれも利上げをしなかった。2014年の予測について、主なものを見てみましょう。

・イングランド銀行の利上げの可能性については、第3四半期のGDPの成長率は前期比0.8%だったが、労働時間の伸び率はこれを上回る1%に達しており、生産性の改善が見られそうに無いことから2014年もこの傾向は続くと思われるので、イングランド銀行は利上げを余儀なくされるであろう。

・欧州議会での反EUの極小政党は、フランスの国民戦線(FN)、英国独立党、ギリシャの急進左翼連合(SYRIZA)、そしてオランダの自由党である。この4党はいずれも、それぞれの国で最も多く票を獲得する可能性がある。25%以上に達すれば、主流派政党にもたらす大きなショックは必至。

・アベノミクスのインフレ目標の2%の2014年末までの可能性については、量的・質的金融緩和」として知られる政策の目的は、消費者物価の前年比上昇率を2%に引き上げてこれを維持するという目標を「2年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に実現する」ことにあるので、答えはノーだ。

・世界初の民間宇宙旅行会社「ヴァージン・ギャラクティック」を立ち上げるという大胆な計画は、技術や規制にからむ諸問題のために計画は7年遅れたが、米ニューメキシコ州南部の宇宙港「スペースポート・アメリカ」を拠点とした宇宙旅行を2014年8月に開始すると宣言している。年内にありうるかも。

・原油価格については、供給増加とシェール革命が盛んに取り沙汰されている一方で、需要の増加は小幅あろうとの見方が大多数であるにもかかわらず、原油価格の国際指標であるブレント原油の平均価格は、2011年以降毎年そうだったように、2014年も1バレル100ドルを上回る可能性が十分にある。

・中国の成長率については中国のGDPは2013年に見込まれる7.6%の成長に続き、2014年に7%を若干上回る伸びとなりそうだ。との楽観的な見通しの根拠は主に、力強い消費支出の継続、好況に沸くサービス部門、そして、見逃されている中国の巨大な農業経済の貨幣化傾向にある。

・「オバマケア」は死のスパイラルに入るかについては、2014年の直面すると思われる最大の障害はオバマケアのオンライン医療保険取引所(エクスチェンジ)を連邦内国歳入庁(IRS)および医療保険会社と統合することだ。しかし同法は生き延びるだろう。これはオバマ大統領が後世に残す遺産となる。

・「ウィキリークス」の創設者であるジュリアン・アサンジ氏と米国家安全保障局に契約職員として雇われていたスノーデンの両逃亡犯が2014年末時点でも続いているかについては、投降する可能性が一番高いのはアサンジ氏で、スノーデン氏は今後何年も自主的にロシアを去ることはないでしょう。

・スコットランドが2014年9月に実施する住民投票で、英国からの独立に賛成票を投じるかについては、選挙権を16歳と17歳にも与える決定の影響が不透明要因だが、英国残留に投票する可能性が高そうだ。でも「ベタートゥギャザー」と銘打ったスコットランド独立反対運動の勝利の度合いが疑問だ。

・ビットコインの価値は50ドルを割り込むかについては、各国政府は簡単に、ビットコインをハードカレンシー(交換可能通貨)と交換できる取引所を閉鎖できる。中国は12月に、ビットコインの購入を禁止し、投資家に打撃を与えた。だから、ビットコインの価格は下落すると思った方がいい。

 

21.安部のウーマノミクス

「日本の女性の労働力は最も活用されていない資源だ。日本は女性が輝く場所にならなければならない――。」安倍晋三首相は先月、ダボス会議での講演でこう述べ、女性が男性と同じだけ働けば日本の国内総生産(GDP)は16%増える可能性があると語った。しかし、女性の労働人口は先進国並みなのです。

活用されていないという意味は、女性の能力が生かされていないということでありその理由の1つが、働く女性の約55%は非正規雇用で、収入は正規雇用の男性の平均の半分しかないということだ。要するに女性が従事している仕事の種類にあるのです。その理由が日本の文化と社会的仕組みにあるのです。

日本の社会、組織、団体の歴史は男中心でした。政治的には民主的で、法制的にも男女平等の日本で、女性の社会進出が外国と比べてはるかに遅れた理由は、男は仕事、女は家庭の日本の伝統的な「家」の制度のせいでした。それが近代憲法と明らかに矛盾しなかったことが改革を遅くしたのでしょう。

託児所が不足しているので、西欧諸国や香港等で一般的になっている低料金の外国人の子守に頼ることなどが可能となれば、直ちに女性の管理者が増えるかというとそう簡単でもなさそうだ。男女雇用機会均等法の真の精神が受け入れられる文化的、社会的な意識の革命が必要なのでは?特に男性の!

 

20.バレンタインと婚活

チョコレートを本気で送りたい人がほとんどいなくなった世の中で、バレンタインデイが生き残れるのが不思議でならない。だから義理チョコ、ごまチョコ、自分へのご褒美チョコとならざるを得ないのでしょう。もっと本音の世の中になってほしいけど、皆が本音を言うと人間関係が崩れてしまうのかな?

今は自分の稼ぎで食べていける。自ら選んだ人生に、そこそこの自負もある。そんなサラリーウーマンの本音は、お義理や、同情のお見合い結婚など必要ありませんということでしょう。婚活に参加するとしても、自己犠牲にはならないような相手とか、犠牲になってもいいような相手が居なければの姿勢?

結局、結婚そのものより、若い人が生活の長期的な見通しを持てるかどうかが切実な問題なんだ。従来の「男は仕事、女は家事」というかたち以外の生活の見通しを与える手段として婚活を使うべきだとの考えが必要となっている。要するに誰かが若者達をその気にさせるチャンスを作ってあげなければね。

 

19.都知事選挙

都知事選の投票率が46.1%だったのが今の東京都の住民の政治に対するしらけ度合いの現れでしょう。国政に対する選挙民の姿勢も似たり寄ったりのようだ。やっぱり民主主義国家からは程遠いようです。税金を納めていながら自分の大事な意見の表明の機会を自ら放棄するなんて信じられません。

今度の都知事選での棄権の理由は、「舛添氏の圧倒的な優勢が報道されていたためと、大雪による道路事情から、投票しても結果に影響を与えることができない、すなわち舛添氏意外の人に投票しても,死票となることが明らかである』ということしか思いつきません。要するに結果が予測できたから?

選挙民の約5分の1程度の200万人を若干上回った都民からの信託を得たにすぎないのに、はたして選挙民の大多数からの信託を得たといえるのでしょうか。当選された同氏が、自分に投票してくれた人たちのことばかりではなく都民全体のために頑張ると言われているのがせめてもの救いでしょう。

 

18.上杉鷹山の米沢藩(財政再建のお手本は身近にあった)

「それゆえ、わが同胞、アメリカ国民よ。国家があなたに何をしてくれるかを問うのではなく、あなたが国家に対して何ができるかを自問してほしい。・・・」これはケネディ大統領就任演説の中の有名な一節です。国民がみな国家に頼ろうとしたら、国家はもたない。それは歴史的にも証明されています。

1961年、第35代米国大統領に就任したジョン・F・ケネディは、日本人記者団からこんな質問を受けた。「あなたが、日本で最も尊敬する政治家はだれですか」ケネディはこう答えた。「上杉鷹山(ようざん)です」と。おそらく日本人記者団の中で上杉鷹山の名を知っていた人は少なかったでしょう。

国家という共同体が成り立つためには、その構成員が、それぞれ国家のために、お互いのために何かをしよう、という自助と互助の精神が不可欠である。それがあってこそ、豊かな国家の中で国民は幸福感を味わうことができる。鷹山を尊敬したケネデイ大統領がそれを実証した政治家だったのでしよう。

鷹山公は江戸時代に米沢藩の藩政建て直しに成功した名政治家で、財政危機に瀕する現代日本にとっても、学ぶべき所が多い。戦前は、小学校の修身教科書にも登場し、青少年に敬愛されてきた人物である。上杉鷹山とは、どのような人物なのだろうか。いま少し詳細が知りたいものだ。

上杉鷹山は1751年、宮崎県高鍋藩主の二男として生まれ、数え年10歳にして米沢藩主上杉重定の養子となった。その上杉家は現代の日本のような深刻な財政破綻におちいっていたのです。鷹山が17歳で第9代米沢藩主となったとき、「受次ぎて国の司の身となれば忘るまじきは民の父母」と歌っています

藩主は、国家(藩)と人民を私有するものではなく、「民の父母」としてつくす使命があると鷹山は考えていましたが、それは決して民を甘やかすことではなく、「民の父母」としての根本方針を、自ら助ける「自助」、近隣社会が互いに助け合う「互助」、藩政府が手を貸す「扶助」の3助とした。

藩の収入を増やそうと重税を課したので、逃亡する領民も多く、人口は年々減少するいっぽうでした。武士達も困窮のあまり「借りたるものを返さず、買いたる物も価を償わず、廉恥を欠き信義を失う」という状態に陥っていた。そこで鷹山は、「自助」の実現のために、米作以外の殖産興業を推進した。

鷹山は藩士達にも、自宅の庭でこれらの作物を植え育てることを命じた。武士に百姓の真似をさせるのかと、強い反発もあったが、鷹山自ら率先して、城中で植樹を行ってみせた。平和の世には、武士も農民の年貢に徒食するのではなく、「自助」の精神で生産に加わるべきだと身をもって示したのである。

自助の一例として、貧しい農村では、働けない老人は厄介者として肩身の狭い思いをしていた。鷹山は老人たちに、米沢の小さな川、池、沼の多い地形を利用した鯉の養殖を勧めた。やがて美しい錦鯉は江戸で飛ぶように売れ始め、老人たちも自ら稼ぎ手として生き甲斐をもつことができるようになった。

90歳以上の老人をしばしば城中に招いて、料理と金品を振る舞った。子や孫が付き添って世話をすることで、自然に老人を敬う気風が育っていった。父重定の古希の祝いには、領内の70歳以上の者738名に酒樽を与えた。31年後、鷹山自身の古希では、その数が4560人に増えていたという。

「互助」の実践として鷹山は、農民には、五人組、十人組、一村の単位で組合を作り、互いに助け合うことを命じた。特に、孤児、孤老、障害者は、五人組、十人組の中で、養うようにさせた。一村が、火事や水害など大きな災難にあった時は、近隣の四か村が救援すべきことを定めた。

藩政府による「扶助」は、天明の大飢饉の際に真価を問われた。天明2(1782)年、長雨が春から始まって、冷夏となった。翌3年も同じような天候が続いた。米作は平年の2割程度に落ち込んだという。飢えた民が江戸押し寄せたが、幕府の調べでは、米沢藩出身のものは一人もいなかった、という。

それもそのはず、鷹山は陣頭指揮で、以下の措置をとった。 ①藩士、領民の区別なく、一日あたり、男、米3合、女2合5勺の割合で支給し、粥として食べさせ ② 酒、酢、豆腐、菓子など、穀物を原料とする品の製造を禁止し ③ 比較的被害の少ない酒田、越後から米を買い入れた。

近隣の盛岡藩では人口の2割にあたる7万人、人口の多い仙台藩にいたっては、30万人の餓死者、病死者が出たとされているが、米沢藩では、このような扶助、互助の甲斐あって、餓死は一人も出なかった。それだけでなく、鷹山は苦しい中でも、他藩からの難民にも藩民同様の保護を命じている。

藩の改革を継続するためには、人材を育てる学校がぜひ必要だと考えたが、資金が無かったために、学校建設の趣旨を公表して、広く領内から募金を募りました。武士の子だけでなく、農民や商人の子も一緒に学ばせることとしたので、これらの層からの自助・互助の精神での拠出金が多く集まりました。

イギリスの女流探検家イザベラ・バードは、明治初年に日本を訪れ、いまだ江戸時代の余韻を残す米沢について、次のような印象記を残している。-繁栄する米沢の町があり、北には湯治客の多い温泉場の赤湯があり、まったくエデンの園である。「鋤で耕したというより、鉛筆で描いたように」美しい。

「米、綿、とうもろこし、煙草、麻、藍、大豆、茄子、くるみ、水瓜、きゅうり、柿、杏、ざくろを豊富に栽培している。実り豊かに微笑する大地であり、アジアのアルカデヤ(桃源郷)である。自力で栄えるこの豊沃な大地は、すべて、それを耕作している人びとの所有するところのものである。」と。

イザベラ・バードは、この土地がわずか100年前には、住民が困窮のあまり夜逃げをするような所であったことを知っていたかどうか。この桃源郷を作り上げたのは、鷹山の17歳からの55年間にもおよぶ改革が火をつけた武士・領民たちの自助・互助による努力の賜物だったのである。

我国の戦後教育では、鷹山公は忘れられてしまったようです。現在わが国が直面している財政再建も、また教育や政治の改革も、「自助・互助」の精神の復活が鍵であるはずです。それを教えてくれている人物は、我々自身の歴史のすぐ手の届くところにいるのです。要はその手本に現代風に習うだけ。

 

 

17.江戸時代の藩の財政再建

中野節子さんの本の「江戸何でもランキング」の第1章『こんなに進んでいた江戸時代』の中に財政再建の道 を発見した。江戸時代には立派なリーダーがいっぱいいたようだ。 外国の成功例を参考にするのも大切だが、日本の先達にも学ぶことが多いことは確かだし、成功の可能性も高いのではないか。

先達その1 紀州藩・徳川吉宗は、弱冠21歳で藩主となり、130人のリストラとポストの削減、藩士の給料20分の1のカット、率先垂範での質素倹約等で、約10年間で、14万両と米14万石の貯金を成し遂げた。行政整理と倹約での建て直しであったようだ。後に8代将軍になったのはご承知のとおり

先達その2 米沢藩・上杉鷹山は、奥女中の大量解雇、交際費の8割もの削減、織物の地場産業の振興等による約16年の建て直しの成果は、その後に起こった天明の大飢饉で藩から一人の餓死者も出なかった事が物語っているようです。さすが米沢藩の破産管財人としての経験が生かされています。

先達その3 庄内藩で財政再建に抜擢された大金持ちの町人の本間光丘は、政治献金はもとより、自己資金を藩士の借財に当て、担保にした禄米を相場で運用し、農業の生産性を挙げる他に農具や肥料を貸し出したり、備蓄米の倉庫の自費作成等農業の活性化を行い、港湾建設、砂防植林等にも貢献した。

先達その4 薩摩藩主に財政再建を任された調書笑左衛門広郷は、奄美の黒砂糖などの特産品の専売を実行し、大名貸しの商人からの借金の踏み倒し、密貿易等手段を選ばず赤字をご破算にし、危ないことをして藩の軍用金の貯金まで果たした。財政再建というより一旦財政を破綻させて、出直したのだ。

先達その5 公共事業で赤字を回想した長州藩の毛利重就は、新田開発で獲得した収益をもとに、港の開発の乗り出し、積荷の保管倉庫を整備し、他藩の積荷も預かり、需給調整による利用者が後を立たず貸し倉庫業で大当たりさせた。地域の地理的条件を生かした公共事業の典型的成功例です

先達その6 人材の登用と教育の育成で、『宝暦の改革』を達成した、熊本藩の細川氏外科他は、身分を問わずに学べる藩校・時習館を開校し、奨学金制度も導入した。支出削減と綱紀粛正に勤めるとともに、広く人材を登用して、家臣からも領民からも『肥後の鳳凰』と慕われた。

先達その7 松江藩の朝日丹波は、若い藩主を助けて藩政の中心となり、質素倹約と勧農抑商を基本とした財政再建策が功を奏し、藩の権威確立に成功したが、丹波が世を去ると若い藩主は堰を切ったように茶道具の名器を買い漁ったそうです。しっかりした番頭がいないと引き締めはできないようです。

先達その8 長岡藩の河井継之助は、佐久間象山と山田方谷に師事し、長崎に遊学し開国論者となり、代官の収賄禁止や水腐地の免租など、民力涵養を基礎とした藩政改革に成功しました。蓄えた資産で、新式の兵器をそろえ軍備の近代化に勤め、富国強兵につとめました。

 先達その9 佐賀藩の綱島直正は、徹底的な倹約政策を実施し、土地を売り買いしない均田制度を徹底させ、年貢を安定させた。鍋島焼を重視し、収入源とすることに成功し、学問にも力を入れ、能力に応じて、遊学させたり、俸給カットを行っている。鉄精錬の反射炉を建設し、新兵器の開発も行う。

先達その10 姫路藩の河合寸追翁は、家老として財政再建に奔走し、無利息の資金提供による新田の開発、木綿産業等の地場産業の振興に力を入れ「姫玉」といわれる薄くやわらかい木綿を、藩の専売品として全国に販路を広げ、6万両を売り上げたといわれている。以上江戸時代の財政再建10傑でした。

中村節子さんの情報収集力は驚くべきものですが、先達その2で引用されている上杉鷹山は、あまりにも有名な内村鑑三著の『代表的日本人』の5人のうちの一人です。その本は“Representative Men of Japan“のタイトルの英文の本でした。その人物像いま少し掘り下げてみます

 

16超高齢化国・日本の医療制度等

高齢化では日本は世界の超先進国です。人口の約25%が65歳以上、100歳を超える方が約5万人。日本の認知症の患者は約462万人、認知症になる可能性がある軽度認知障害(MCI)の高齢者も約400万人で、65歳以上の4人に1人が認知症とその“予備軍”であるとも推ていされています。

国民皆保険体制が整備され始めたころの日本では、栄養不足が深刻で、結核などが深刻な疾患であり、個人が対応できる余地はあまりなかった。ところが今は、栄養状態が大きく改善し、成人病の予防は、食べ過ぎの是正や運動による体重コントロール、禁煙など個人でできることはたくさんあるのです。

国民皆保険である日本の多くの国民は「健康は100%国が公費で守ってくれる」と思い込んでいるのではないかと思います。このあたりの意識の改革は、どの先進国でも大変重要であるのに、直接これを言い出すと、選挙で負けてしまいます。医療・健康政策が政治的に非常に難しい問題である所以です。

納税者であると同時に受益者でもあるという立場は時に対立しあうのに、選挙においては、受益者の目でしか考えないことに多くの国民は気づいていないというよりは気づきたくないというのが本音でしょう。右肩上がりの時代の国の財政が豊かな時の、国のサービスは当たり前に慣らされすぎたのでしょう。

2013年の国民医療費は、41.8兆円で、内訳は保険料が約20兆円、患者の自己負担が約5兆円、公費が約16兆円となっている。現在でも国民医療費は巨額だが、今の制度で高齢化が進めば、厚労省は、2025年には54兆円に増加すると推計しています。公費の投入も更に増加せざるを得ません。

出来るだけ保険料だけで賄う医療保険制度が目指されるべきで、そのためには、医療を、安易にかつ過度に利用しない制度に改革する必要があります。高齢者の自己負担が低く設定されていること等によって、有限の医療リソースが高齢者医療に集中し、結果として医療費の増大となる構造になっているのだ。

持続可能な医療保険制度にするには、自己負担割合の引き上げ、後発医療品の使用の義務化、医療サービスの利用実績に応じた保険料制度の導入、予防・健康投資型医療への転換等といった、諸外国と同様の改革が必須であり、そのための具体的な目標を設定し、早期の実施に着手されなければなりません。

2000年に制度が始まった介護保険制度は、当初は給付費が3.6兆円、保険料が全国平均2,911円でスタートした。3年ごとに利用実績をふまえて保険料が改定されることになっており、これまで給付も保険料も上昇し、現在は、給付費が9.4兆円,保険料が4,972円(全国平均)となっている。

厚労省の推計では、団塊の世代が75歳以上を迎える2025年には、介護保険の給付費が21兆円となり、保険料は8,200円程度になるという。社会の高齢化に伴って増大する介護費用も、保険料を上げ続けるのではなく、増大する費用を如何に抑制するかという視点で、制度を変えなければならない。

介護保険サービスの利用者は、2000年に184万人だったものが、2011年には434万人まで増えている。今後の予想に関しても、65歳以上高齢者のうち、認知症の日常生活自立度2以上の高齢者の数は、2010年で280万人だったものが、2025年に470万人との推計もある。

 

15.ユーロ圏での財政危機

産業の国際競争力が弱いから、輸入に見合う輸出ができない。購買力の不足を政府が外国から借金して埋めた。国民は税金を払いたがらない。国民が身の丈以上の消費をした結果であり、ギリシャは財政支出の40%をカットしなければならない。国民が生活を40%切り詰めることが必要である。

EUのメンバーにとどまるためには、財政赤字をGDPの一定限度内に閉じこめる財政規律を守らせる一線は譲れない、というのがドイツなど北部国家の構えでしょうが、今のギリシャにムチだけの政策を求めては、敢えて緊縮財政受け入れようとしているギリシャのEU脱退を迫ることにもなりかねません。

ユーロ圏は、「ドイツだけが好景気。その他は不況」という地域格差が鮮明になっている。ドイツ人ほど勤勉でなく、生活を楽しむことが好きで、古い習慣から抜けられないギリシャ人にとって、今日の事態は「ユーロを選んだ自業自得」かもしれない。ユーロにとどまる限り、ドイツの支援しかないのか。

ギリシャの失敗は、自国民の生活向上を借金で賄って来たことだ。行政サービスはもっと手厚く、税金は少なく、という民意におもねる政治が、「身を切る緊縮財政」が避けられない事態を招いたのだが、それはなにもギリシャに限ったことではない。借金を自国の貯蓄で賄っている日本もその恐れありでは?

 

14.地方自治体の財政破綻(日本の夕張と米国のデトロイト)

2008年夕張市へ東京都から派遣されていた鈴木直道氏は、2010年11月、夕張市市長選の出馬を決意し東京都庁を退職し2011年4月、夕張市長に就任し、当時30歳で、手取り20万円に満たない全国最低レベルの俸給で、北海道や国とも協議し、18年間かけて借金を返済する計画を実行中です。

地方公共団体の財政が苦しくなったときに備えて、50年以上前に作られた「地方財政再建促進特別措置法」という法律のもとで「財政再建団体」になった自治体は夕張以外にもたくさんありました。ただ、夕張が抱えた赤字の金額は自治体が自分たちの裁量で使える財源の8倍の借金を抱えていたのです。

世界の長寿国の日本の中で、夕張はもっとも高齢化率が高い地域のひとつで、2007年、353億円の赤字を抱えて日本で唯一の「財政再生団体」になりました。行政サービスは切り詰められ、人々の生活は大きく変わり、若者は街を出ていきました。つまり、夕張の課題は日本の抱えている課題に重なるんだ

一方アメリカのデトロイト市が華やかなりし頃、「デトロイトに行けば職がある」と国内から多くの労働者がやってきた。移住者の圧倒的多数はアメリカ南部で差別に苦しんでいた黒人でした。彼らは市内に居を構えた。しかし、白人優位の差別政策に黒人が反発し、67年に大規模な黒人暴動が発生した。

「ホワイトフライト」と呼ばれる白人の郊外移住が加速した。60年代から始まった白人の郊外化であるが、その流れは白人だけにとどまらず、所得のある黒人も続き、ついにデトロイト市は黒人貧困層の町となり、50年代の白人比率は80%を超えていたが、現在では完全に逆転し、80%超が黒人だよ。

2013年7月、デトロイト市は約180億ドル(約1兆8000億円)というアメリカの地方自治体として最大規模の負債を抱え、連邦破産法第9条(チャプター9)による更生申請を行い、米連邦破産裁判所は12月3日、その適用を認める判断を下した。デトロイトは暴力犯罪率は全米一だそうだ。

夕張市は北海道のほぼ中央に位置する都市です。夕張メロンでも有名です。かつては明治24年の炭鉱開始以来、炭鉱の町として栄え、最盛期の人口は12万近くを数えていました。しかし、昭和40年代に入り、産業のエネルギー源は石油に変わります。炭鉱は次々に閉山し、人口も今は1万人を切りました。

1950年代、デトロイト市とその周辺地域はビッグスリーと呼ばれるGM、フォード、クライスラーが本社を構える「モーターシティ」として栄華を極め、市の人口は180万人を超え、大国アメリカを象徴する都市でした。しかし、2000年からの10年間、郊外や近隣諸州に住民の25%が脱出した。

自動車産業の凋落も要因の1つであるが、これを最大要因とするよりは、デトロイト市は人口が減り続ける中、インフラを往年の規模のまま提供し続けた。そして公務員OBの年金や医療保険もそのままにしておいた。つまり、市は縮小に対して、有効な手を打たなかったことが大きな要因だと言われている。

一方 夕張市の財政破綻の原因としては、 炭鉱の閉山後処理に584億円が投入され332億円の地方債が発行されたこと、地域活性化のための観光事業への過大な投資と、不正会計操作による赤字隠し,臨時交付金の廃止と、小泉内閣の三位一体改革による地方交付税の削減の3つがあげられています。

財政赤字が一定レベルを超えると、ブレーキをかけるのは一層難しくなり、破綻にいたって初めて我慢を強いられることとなり、それが地方自治体であれば、よそに逃げ出せますが、国の破綻のときは、そう簡単に外国にいけるわけではありませんよね。傷が大きくなる前に方向転換させるのが政治でしょ。

 

13.謹賀新年

あけましておめでとう。三が日の好天気と長期休暇の無事終了おめでとう。三社詣りでの末吉のマーマーおめでとう。吾輩の最大のオメデタは、日税協のホームページのリニューアルで、トップ画面に入れて戴いたこと。協会ともども本年もよろしくお願いします。其れにしてもシカゴの友達かわいそう

 

12.世代間格差と財政再建

 世代間の不公平の問題は、未成年者は今の制度に口を挟むことができないんだから、高齢化が最も進んでいるわが国では、医療保障とともに長期的に持続可能な制度設計と、財政再建を前提とした税制との一体的な検討が必須なのだ。アメリカにおけるオバマケアとテイーパーテイーの論争と全く同様に。

財政再建とは政治改革であり、政治的な意思決定を含めた予算制度改革が不可欠だ。政治家を選ぶのも、彼らを監視するのも我々国民であるのに、負担を求めずに便益だけを求めるのであれば、政治家もそのように行動する。しかし国民一人一人に財政の問題を考えさせることは不可能であり、妥当でもない。

我々現役世代は、選挙権のない将来世代に対して責任を負っている。将来世代の了解もとらないで、請求書を送る、すなわち借金の返済を押し付けるのはいいかげんに止めるべきだ。子ども手当を借金で賄うことについて、我々は子どもたちに了解をとったのか。世代間の問題は民主主義の必要悪なのか?

いまのままの社会保障を続けるだけで2075 年とか80 年とかになると、もう消費税は30%、国民負担率は7 割、8 割という時代がやってくるので、そういう意味では、高福祉高負担かなんていう幸福な選択肢はないことを、わかりやすく説明して、納得させるしかないんですね。

 

11.マスコミの役割

海外のマスコミによるアベノミクス評は、『社会的保守派の安倍首相は、19世紀への郷愁の念が強すぎて、我が国を猛然と21世紀に推し進めることはできないだろう。しかし、目の前の課題、デフレと財政赤字からの脱却を軌道に乗せることができるなら、日本の問題全てを解決する第1歩となる。』だと。

スクープ報道、バッシング報道、政権ゴマすり報道,大衆迎合報道、国辱一辺倒報道、どれも、憲法で保証された表現の自由、国民の知る権利としては認められているのでしょうが、共通的に必要な条件は、迅速、正確、真実であることでしょう。重箱の隅だけを報じるのは正確でも真実でもないのでは?

報道の自主規制では、個人のプライバシー(児童、青少年等への配慮)や公共の福祉(国益等〉との関連ではかなり配慮されているようですが、集中豪雨的、局部的な報道等による個人を中傷した報道や視聴者を洗脳、扇動するような報道は後を絶たないようです。特にテレビ・ラジオ等で目立ちます。

 

10.予算の検証と会計検査院の役割

予算の更なる効率化に向けた取組みの一つとしての予算執行調査とは、財務省主計局・全国の財務局の担当者が、実際に予算が効率的かつ効果的に執行されているかといった観点から行う調査であり、平成14年度から毎年実施されていますが、あくまで内部的かつ自主的なもので効果には限界があります。

会計検査院のような第三者機関のチェックが重要ですが、行政内部でのチェックという限界があるので、完全に国民目線でのチェックを行うためには、議会の決算委員会での検討資料の情報開示の徹底等による民間の学識経験者等の組織によるチェックを制度的なものとして活用する必要があります。

 

9.再びわが国の幸福感と福祉の実情

英レスター大学や米ワールド・バリューズの幸福度ランキングでは、デンマークがトップです。日本はそれぞれ90位と43位。25%の高い消費税を払っていても、個人の税負担がフェアである、必要なときに必要な行政サービスが受けれるとの主な理由で80%以上のデンマーク人は満足しているようだ。

国民医療費は3年連続1兆円増え続けている。2011年度には国民一人当たり、初めて30万円を超えたようだ。13年度には40兆円を突破する。消費税を8%に増税しても、焼け石に水。国民医療保険でカバーすべき本当に必要な医療費に近づけることができるのは、国民一人ひとりなのです。

日本の人口高齢化のペースは世界1.2011年時点での65歳以上の割合は23.3%、2035年には33.4%になるようだ。元気な高齢者の自給自足能力を高める必要がある。僕のご主人は72歳になっても、医者には生き死にのときにだけ行けばよいとの心構えで、自立と節約を楽しんでいるようだ。

わが国の財政赤字を日本人の国民性によるものであると考える学者がいる。日本には近代国家の資格はなく、日本人には公共性の観念がない。日本人の恥の文化は、エリートにのみ当てはまり、庶民の大半が恥を恥とも思っていないので借金を次世代に負担させるのに罪の意識はなく、自分がよければよいのだ。

公務員や政治家は、自分たちに都合が悪いことは、国民に知らせようとしないし、マスコミも御用学者もそれを批判していません。だからうすうすわかっている国民も、それに甘んじて、苦労や我慢をする行動を起こすはずはありません。そんな国での改革は、マーケットによる制裁を待つだけでしょう。

日本の政府の資産が世界1あるので、其れを使えば財政赤字は解消されると一部の学者から指摘されていますが、そんなの一度使ったらそれっきりだし、多少の安全弁も必要でしょう。結局は長期的に安定的なものにしないと本当の問題の解決にはなりません。やはり政府の大きさを本気で議論しないと。

 

8.税を考える週間

今年もそろそろ税を考える週間〔11月11日(月)~11月17日(日)〕がやってきます。 「この世で避けて通れないものがある、それは、死と税金」と、かの有名なベンジャミン・フランクリンさんが言っていますが、納税は国民の義務なんですから、理解することから始めましょう。

 

7.アメリカの財政の崖

アメリカの新会計年度初日にいきなりのシャットダウン。17年~18年ぶりだなんて、我が国の消費税の税率アップの閣議決定も17年ぶりじゃないの?アメリカ議会のねじれによる政治闘争VS日本のねじれ解消による突っ走り傾向いずれも国民が取り残されている感じでは同じかも?

アメリカの財政問題は、共和・民主両党の幹部が初めて、双方の面目を保つ格好で問題を解決できるとの期待を示したようだ。ジョン・マイカ下院議員とチャカ・ファター下院議員は「双方ともに勝利宣言が可能になる」ですって。いい加減にしてよ、どっちが勝ったのかは、選挙民が判断するの

 

6.2020年オリンピックの開催地東京に決定

2013年9月8日午前5時20分ごろ、寝床のイヤホーンが、2020年オリンピックおよびパラリンピックの開催地が東京に決定したことを知らせてくれました。安倍総理はじめ関係者の皆さま御苦労さまでした。おめでとうございます。日本再生の証としての国の1大行事になることでしょう。

 

5.英国開催G8サミット

英国・北アイルランドで開かれたG8サミットでの首脳宣言には、多国籍企業の税逃れを防ぐための国際協調などが盛り込まれ、こうした税逃れ防止策の具体案は、OECDがまとめ、7月下旬にモスクワで開催される主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に提案されるようです。

 

4.OECDの対日審査報告

OECDの対日審査報告による提言は、2012年4月の日本に対する政策提言に含まれていた11項目とほぼ同じ内容の幅広いものであり、国内的にもこの15~20年間における政権での政策課題として掲げられながら、先送りされ続けた未解決の問題が多くを占めてます。日本人は外圧に弱いから。

OECDの日本に対する政策提言は、経済成長の活性化、財政の持続可能性の達成、税制改革、世界経済への融合の強化(TPP等)、教育の強化 、医療と介護の強化、社会一体性の推進、男女格差の是正 、よりグリーンな成長の実現、農政改革 、幸福度と社会進歩の測定等ごもっともなことばかりだ。

 

3.わが国のあり方

経済的には、競争力の強化と、生産性、効率性の向上に的を絞った中長期的な成長路線を狙った時には断固とした総合的なかじ取りが必要であると考えられます。今の日本に必要なのが、この政治的な要素と、経済的な要素の両面であり、安倍ノミクスがそのためのシナリオ(設計図)なのでしょう。

日本には、かって、日本の倫理観が存在し、それに見合った経済システム、社会制度が存在していました。しかし、人間としての自我、国民としての自我、国家としての自我、そのどれをとっても現在の日本には存在しないか、存在するとしても、きわめて危ういものでしかないようだ。

グローバルスタンダードから見て、日本人の長所は、規律正しくて、情緒豊かで我慢強いなどと、お褒めいただく場合もあるようですが、現在の平均的日本人の、平和ムード、変な平等主義等が国内の一部の知識層からは指摘され続け、やっと維新やら、創造的変革の動きが大衆から支持されつつあるようです。

よって、猫であった吾輩としては、無所属のフリーな立場から、一人だとかなりしっかりしているのに、グループや仲間の一員になると、ムード的に、いとも簡単に非合理的な意見等に迎合してしまう傾向がある日本人に対して、もっとクールな判断と行動をして頂くよう、ご意見番を務めることとします

世界の主要国の中で、これほど多くの重要課題を未解決のまま先延ばしにしている国も珍しい。「決められない日本、行動できない日本」と言われて久しい。身勝手な国民感情から抜け出し、覚悟を持って懸案に取り組む指導者が出てくることを、願うのみである。日本版サッチャー首相かゴーン総理か?

サッチャー首相が実践した改革の中で最も重要なことは、「一生懸命努力する者が、努力しないものより恵まれるのは当然」という競争原理を、英国経済の中に浸透させたことだ。その間にどれだけ反対派から強烈な圧力を受け、デメリットを受ける人々のことを考えたか、想像を絶するものがある。

急変を嫌うのなら、長期的に徐々に変革するか、期限を示して一気に変革するしかないが、其れが可能なのは、かっての自民党のような、超長期政権の時ぐらいでしょう。今の日本で、サッチャーが行ったような大胆な改革ができるのか。そのカギは政治家の信念が国民多数の支持を得られるかどうかでしょう。

わが国の政治は、“誰もが認めている変えるべきこと”を先送りし続けてきています。しかしそれは民主政治の宿命でもあります。現状に不満な人が多数を占めるようになったり、外国の圧力とか、自然界の脅威等の国民への圧力が急増でもしない限り、現状の急変を嫌うのが大多数の国民の選択だからです。

君たち日本人は、外国人が驚くようなことでも、その気になればできるのに、大多数が納得し、決定するのに時間がかかりすぎるのが問題なのです。それをやらせるのが、政治でしょう、何時やるの? 今でしょ。でもその政治を動かすのは主権者たる皆さんでしょう。選挙で投票に行く人が主権者だよ

国家との契約は皆さんがこの国で産まれたときに結んでいるんだから、それによる権利と義務何にも果たしていない人は、外人と一緒だよ。観光客だよ。自分の意見が分からなければ、身近な信頼できる人の意見に従いなさい。何しろ全員が参加して初めて、民主主義は正しく機能するんだから。

選挙権がある人は、その権利を実行しなさい。その義務ともいえる権利を行使するには勉強が必要でしょ。勉強した区なければ、誰かに教わりなさい。マスコミやネットはあくまで情報として知っておく程度がいいよ。あなたこ人のためよりは、国にとって大事なことを具体的にはっきりと言える人はOKよ。

 

2.小さな政府VS大きな政府

多くの国々が過去25年で、国の歳出がGDPの50%を超えたことを報告しています。北欧諸国とベルギーにおいては最高で60%を超えています。一方で、多くの国々が、GDPの40%以下で、その代表国がアメリカと日本、オーストラリア、スイスです。

国の歳出の歴史を見ると、1世紀前には、GDPの約10%、そのほとんどを軍事費と公共投資に使っていました。第1次世界大戦で、その歳出割合は、20%に上昇し、1960年代初めには、医療、教育等の行政サービスの増加により30%近づいていました。1980年までには45%に達していました。

1980年代の初めに工業化した国々は、GDPに対する公的歳出を減らし始め、公的支出がピークに達して減少し始めた最初の国々は、1981年のルクセンブルグとイギリスで、それに続いたのが、アイルランド、ベルギー、オランダ及びオーストラリアとニュージーランド(1982年~1985年)。

もっと大きな国のグループでは、公的支出は1990年代の半ばまでは増加し続け、その後、減少し始めました。ギリシャとポーランドだけが、過去5年間にピークを迎えています。ピークの脱出が遅れた国々が、ヨーロッパでは、財政の危機に直面し、GDPの1位と3位の大国までもが、崖っぷちです。

歴史が示すところでは、長期的な国の望ましいサイズ(財政規模)については明確な答えは出していませんが、国家が経済成長を維持しながら、大きな財政の不均衡を是正するにはどうしたらよいかの指標は提供しているようです。ただしどの国にも有効な解決策があるわけではないようです。

経済の回復のためのコントロールと財政再建とのバランスを維持するのに、歳出削減に重きを置きすぎれば不成功となる可能性が大きいことは歴史がしめしており、そのかじ取りの難しさは、断固とした財政の調整は、政治的には実行困難であり、政権の交代か金融市場での制裁等によるしかないのでしょうか。

国家経済が芳しくないときの財政安定性の回復及び維持のためには、国民の総意による努力と忍耐に依存するするしかないことから、政治的には、超党派的な最適な行政サービス・国等のサイズの国民的合意形成が、最優先の必要条件のようであります。では経済的には、どうすればよいのでしょうか?

 

1.我輩(ツィーター兼「吾輩は猫であった」の著者)の変身

吾輩は、野良猫の子で、誕生月(しし座)と尻尾の形からレオと名付けられました。しかしある日雷に打たれ、人間の行いがおかしいことが分かりだし、放っておけないので、ツイートするために先祖のおじさんのソクラテスと合体し、ソクラレオテスに改名しました。その名前で、2013年5月30日にツィートを開始することにしたのです。

 

第2部  我輩のつぶやき

 

 

10.予防注射の記

8月8日野田内閣不信任が出されそうな時に、僕は、よそ行きのバックの中に入れられ、八幡山の駅の近くの犬猫病院に連れていかれました。何しろ車での外出が初めてなので、怖いやら、心配やらでギャーギャー泣いてやりました。車から籠ごと下ろされて、少しは楽になりましたが、奥さんが誰か知らないおじさんと話をしていました。ぼくに撃つ注射のアンプルの使用期限が、月は忘れましたが、2015年であることをおじさんが御主人たちに説明していました。そうしたら、いきなり籠の中の僕の首を強くつかんで、何処かに注射したんです。首が痛いんで、どこに打たれたのかは分かりませんでした(さすがプロ)。奥さんが預かってくれるのか聞いたところ、基本的には先生のところでは預かりはしないこと、猫は1週間の預けられると、ご飯は食べなくなったり、具合が悪くなったりで大変の様です。そのため、できれば家に置いといて、頼んだ人に面倒見てもらうのがいいそうです。パイプカットの話も、奥さんがしていましたが、先生はやった方がいいとの御意見でした、マーキングのション便はしなくなるそうですが、中には少し変になる猫もいるとの先生のご説明でした。いずれにしても、ぼくはお断りですが・・・。【しかし、結局は我輩も、本能には逆らえずに、マーキングを始めたので、日を改めて、病院での一泊つきで、大事なものを取られる手術をされてしまいました。なぜかその後、おうちの中でのマーキングはしなくなったのです。・・・】

 無事にお家に帰つた時は、腰が抜けて、泣き声も出ませんでした。何だったんだろうと、自分でもわけが分からず、一人で、籠の中に入ったりしていました。いつもの窓際でひと眠りと思いましたが、何故か、落ち着かず、4畳半の小さなテーブルの下で密かに眠ることにしました。どんな夢見るのかな・・・?

 

9.最近凝っていること

 その1:ゴキブリハンター

  外から飛んできて、天井等を張っているのを見ると、もうたまりません。

・ 御主人に下に落としてもらったのをパクリ。

・ 自ら下に降りてくれたゴキちゃんは、じっくり待って、目の前に来た時にパクリ

・ 台所の、ゴキの遊歩道の出口あたりでの待機、これらはパクリというよりは、手の爪で抑え込み、パクリのことが多い。 誤解されないように、パクリといっても、食べるわけではなく、半殺しにして遊んでいるうちに、御主人の大声で奥さんが処分してくれるのです。

 その2:カナブンハンター

・         台所の網戸の下から入ってくるのをパクリ 色がきれいなんで目の保養になります。

 

8.日常生活(猫生観)について

僕たちネコ族は、毎日寝るのが主な仕事です。人さまは、それをグータラとか怠けものとか言いますが、夜更かしして、地球の有限な資源を浪費しているあなた方の方がおかしいのです。基本的には夜行性ではありますが、自然界に生まれた猫でありませんから、生活の時間帯も人間様と同じになるようならされていますが、毎日、16時間程度の睡眠を必要としますので、寝る場所の確保が非常に大切であります。それも気象条件に応じて最も環境の良い場所で眠る必要があるのです。そのために、ときどき隠れた状態で寝ることが多いのですが、それも、最適な環境の下での睡眠時間の確保といったわがネコ族の生まれついた習性であるのでお許しいただきたいと存じます。何はさておいても、食べることと、寝ることが、わが人生の最大かつ最重要の課題なのです。人間様は、生きがいをはじめ、人生の目的、国家社会、自然環境、安全保障、病気の克服、高齢化問題等々、我々、動物の仲間の中では、最も重要視されている、自然界の法理、以外に宇宙とか、霊界とか我々と全く関係の無いことまで、考えているようだけど、我々が見るところでは要するに悪いことばかりやっているような気がしてなりません。もっと動物にお戻りになったらいかがでしょうか。そのためにも、我々が、1つの生き様を御紹介しますので、ぜひ参考にしていただきたいのです。要するに、同じ生き物として、生きることの意味や価値や目的や役割や満足感や達成感等の中で何が最も大切なのかを、生き物の壁を越えて考えてみようではありませんか?

 

その前に、僕のボディランゲッジの種類とか、尻尾での表現とか、口ほどにものをいう目力(目じから)等の基本的な意思伝達手段を御披露しときます。

○ まなざしでの語り・・・細めた時は⇒そうだよー、落ち着いて

       ・・・全開の時は⇒何すんだい、どこ行くの、大丈夫

○ 尻尾振り・・・振り回してブツときは⇒なんだよ,うるせ―なー

       ・・・立ててふるわせる時は⇒ 俺怒ってるよ

○ 耳の角度・・・何つまらないこと言ってんだよ、うるせーんだよ

○ 泣き声・・・その時の気分でいろいろな表現方法があるが

(おーい何とかしろよと注意を促すことが多い)

○ 背中・・・背筋を立てたら・・・怒り

       小刻みに震わせたら・・・ほんとにぞーっとするぜ

○ その他の治癒力・・・なぐさめ ・・・励まし ・・・元気づけ

   これらの癒し力は、決しておしつけがましくはなく、ごく自然に

   さりげなく、身体全体で表現するんだよ「僕を見てみろ」って具合にね

 

 

7.我が家の全体把握について

 よく猫は家に付くといわれているようですが、別に家に関心が強いのではなく、要するに自分の縄張りと餌の事情に関心があるだけで、簡単にいえば、餌付きの家に関心が強いことは確かです。犬君のように、飼い主に、全人格ならぬ全猫格的に忠実であることはご勘弁いただきたいのです。そもそも、この世に生を受けた趣旨が全く異なる生物が、全ての面で共棲しようとするのは、あまりにも人間中心主義ではありませんか。お互いに利用でき、補完できる点がある時に助け合うことはあってもよいとは常日頃より考えてはおります。

 以上のように、自分の生活圏に関することには大いに関心がありますので、僕の家に入ってくる全てのものはチェックさせていただきたいのです。それは、人であろうと虫であろうと全く同じなのです。

 基本的に人間様は、嫌いではありません。しかし、人が来て部屋の中をいじりだしたら、何をするのか大変気になります。動きを冷静に観察し、何をどうしているのか全て観察しています。人の中でも、御主人の親類については、何となく他人さまと違った親近感があります。何しろ、家族の一員にしていただいているのですから・・・。

我が家の1階の情報はほぼ把握しております。玄関の床下の隙間から、縁の下に入った時は、面白かったのですが、その後閉鎖され、出入りできなくなり残念です。2階の寝室と奥さんの部屋の状況把握は大体できているのですが、鳥の鳴き声がする部屋には、まだ入ったことがないのです。クロークルームという涼しい部屋にもまだ入っていないし、御主人が時々、梯子をおろして登っている屋根裏部屋も、その内冒険したいと思っています。僕は出入り自由の飼い猫ではないので、外歩きは許してくれません。その内、御主人が散歩の時かドライブの時に、紐つきでお犬様のように連れて行ってくれると約束はしてくれていますが、いつのことかは分かりません。

 

6.お稽古ごとの記

僕の御主人は、学校嫌いで、どちらかというと、個人教授方式がお好きなようですが、僕の個人指導でも、かなり独自の見解をおもちのようでした。

しつけ教育はお嫌いのようで、僕が楽しそうにすることを、一緒に遊んでくれるのでした。さすがアメリカ文化がお好きな御主人らしいなーと感心する一方、人間心理学を猫の僕にまで同じように考えておられるのには、少し困っている次第です。最初のお勉強は、御主人が投げたものを拾ってくることでした。

でも大きくなるにつれ、いつまでもこんなことにつきあわされるのがだんだん億劫になってきましたが、小さなポリ袋を小さくたたんだものは、噛みやすく、爪で引っ掛けるのも容易なため、ときどきお付き合いすることにしています。どこへ投げたかを冷静に観察してそれを追求し、捜し出した時はうれしいもんだよ、得意がって御主人の所や、テレビを見ているおかみさんのところへ咥えて行って、ぽいと落とすのも楽しいものです。ときどき御主人が、僕が運動不足の時に、赤いビームのポイタ―の赤点を追っかけさせてくれるのも、ストレスの解消にはいいもんだよん。

 

5.専用トイレの事

お蔭様で、寒さと上の心配もなく、すくすくと育つことができました。ご主人たちがまず心配したのが、下(しも)の世話でした。しかし、僕が外で生活してた時、用足しを、袋に入れてあった黒土の中で済ませていたのを奥さんが知っていたので、お家の台所に、平たい箱の中に、おしっこをすると固まる砂を入れてくれた時は、これはいいなと済ませたところ、奥さんたちが喜んでくれたので、そこで済ませることとしました。しかし、これには後日談があり、数ヵ月後に、高そうなプラスチックのトイレを通信販売で買ってくれたのでした。しかし、それにはフタというかドアというか、頭で押せば入れて、出るときも押して出ればよいのでした。用足しの時に外から見られないので、安心してすることができるのです。何しろ僕専用のトイレなんですから・・・。

ところがある時、いつも掃除してくれる奥さんが留守の時に、代わりに、ご主人が掃除してくれたあとで、何時ものように入ろうとしたのですが、ドアが何かに引っかかってはいることができなかったのです。しかもその時は夜中で御主人は2階に上がっていて、自分一人だったので、その困惑を知らせる人がいなかったのです。そのため、1階の居間全体に、ション便とウンチをばらまいたのでした。翌朝、御主人からこっぴどく叱られたのは当然でした。でも、それがドアの所為だと御主人が気付くのに、少し時間が必要でした。気付いた御主人がドアが動くようにしてはくれたのですが、一度動かないのを経験した僕が、それが完全に治ったのを自覚できるのに、時間が必要でした。でも、ション便を振りまいたのは、必ずしも、ドアだけのせいではなく、そろそろ縄張りの匂い掛けを勉強しようとの考えもあったのでした。

1つホッとしたことは、御主人の猫のウンチの臭さについての思いこみが、僕の場合には、そんなにひどくないとおっしゃったことでした。ぼくのウンチは臭くないのだとのお言葉は、将来の僕の伴侶捜しでの有利な条件になるのかなー(逆に臭い方がいいのかなー?)とも考えた次第であります。

 

4.ネーミング

名前の由来は、年賀状にあるように、尻尾の長さと形により付けたようですが、その後、もっとはっきりした理由があることが分かったのです。ライオンの尻尾のような立派なものだったのでLEOと名付けたらしいのですが、それは獅子座のLEOに通じるものであり、しかも、僕の誕生日は、9月でしたが、太陽星座の獅子座は、7月23日~8月23日生まれの人を言うのですが、それはトロピカル方式によるもので、サイデリアル方式では、8月17日~9月16日生まれのものをいうので、僕は御主人と同じしし座の生まれであることが分かったのでした。何という偶然でしょう、ご主人が、生涯を共にするつもりで僕を飼い猫としてくれたのが、神のお導きであることが分かったのでした。

 その時僕が決心したのは、年賀状にも書かしていただいたように、ここの御主人と奥さんのご恩は、一生忘れないで、きっと御恩返しをするぞーということでした。

 

3.養子縁組の記

しかし、とうとう僕一人になって、しかもお母さんが僕の面倒を見なくなったので、さびしいやら、怖いやらでどうしようもなく、誰かの助けを求めることしかなかったのです。其の時思い出したのが、台風の雨の中で、濡れて寒かった時に、温かい手で中に押し込んでくれたこのお家の奥さんのことでした。4畳半のガラス戸越しには姿が見えなかったので、玄関の方に回って、ギャーギャーと思い切って泣いてみました。

後から分かったことですが、お家の奥さんは、やさしそうなお父さんに電話で相談してくれて、お家の中に入れてくれたのでした。そのためにすることがありました、お行水です。水は嫌いだけど、大雨の中で産まれてので、初めての体験ではなかったのがよかったのです。きれいに洗っていただいて、ここのお家の家族の一員にしていただいたのです。それが自信を持って確認できたのは、翌年の年賀状の中で、奥さんがはっきりと明言されているのを知った時でした。

 

2.僕の家系について

 僕のカーちゃんは、今のお家の隣のお家で食事を頂いているお婆ちゃんと黒っぽいお爺ちゃんとの間に生まれた子供たちの中の1匹で、お兄ちゃんは僕によく似たスタイルの優しいおじさんです(お家の人は、毛の模様から「虎」と呼んでいました。)

僕んちの家系は、母系家族ですから、隣のお家で食べさせて頂いているのは、お婆ちゃんとかーちゃんと世話役兼ボディガード役の「虎」おじさんでした。おカーさんが初めて出産したのは、半年前でしたが、それは隣のお家の縁の下でした。何匹か忘れましたが、3匹はいたと思います。しかしその内、お外を徘徊し始めて間もなく、みんなどこかへ行ってしまいました。隣の奥さんは、雄猫が間引きして、次のお産を促すのではといっていました。ぼくたちのお産は、2度目だったので、カーちゃんもだいぶ慣れていました。でも、台風の大雨の中での出産には、慣れていなかったみたいでした。

 しかし、最初のお産の時と同様に、僕たち4匹も、同じような拉致構成に見まわされることとなるのでした。ぼくの兄妹が一匹づつ拉致されたのは、皆でお外で遊んでいる時でした。おカーちゃんが警告の泣き声を出すのと、誰かが咥えられた時に出す、「ギャー」という鳴き声で、ご主人が武器を持って外に飛び出してくるのですが、一匹づついなくなり、おカーちゃんはいなくなった僕の兄妹をしばらく探し回っていたのです。

 

1.出生の記

吾輩は野良猫の子であった。生まれは東京杉並区の中産階級の家の縁の下であった。4人兄弟の末っ子として生まれました。

 其の日は関東地方を台風が襲っていて、大雨が降っていました。カーちゃん(お家の人は「ちび黒」と呼んでいます。)は、台風と雷が怖かったのか、ギャーギャー泣いて助けを求めていました。そうしたらお家の御主人らしき人がレインコートを頭からかぶって、縁の下の隠れ家に水が入らないようにカバーしてくれました。ぼくが遅く生まれたようだけど縁の下の外へはみ出しそうだったので、またカーちゃんがギャーギャー泣いて助けを求めると、今度はお家の奥さんらしき人が、僕を縁の下の奥の温かいところに押し込んでくれました。その時の手の温かみが未だに忘れられません。上の写真は、生まれてしばらくたってから、縁側においてあったホワイトハウスの中から外に出たときのものです。このホワイトハウスは、ここの御主人の手作りのウレタンハウスで、白いので、「ホワイトハウス」とよんでいます。縄張り争いで負傷した僕の遠い親戚等の、一時的な避難小屋のためのものでもあり、1年中ただで提供してあるもので、カーちゃんは、僕たちが大きくなったので、そこへ引っ越したのです。

 

1部  我輩の身の上ばなし

 

 

                                                                        始まり

 

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