2014年11月7日更新

                                                  2014年11月7日更新

 トピックス(2014年11月・税を考える週間号)

 

はじめに

 

「税を考える週間」とは;

 国税庁では、毎年1111日から1117日を「税を考える週間」として、集中的に様々な広報広聴施策を実施しています。  平成26年の「税を考える週間」は、テーマを「税の役割と税務署の仕事」とし、以下の通り実施します。と書かれています。

税の役割  :  国や地方公共団体は、国民の生活に欠かすことのできない公共サービスを提供するため、様々な行政活動を行っており、その活動のために必要な経費を賄う財源が「税金」です。と書かれていますが、納税者が知りたいのは、その使途であり、本当に無駄遣いされていないのかということなのでしょうがそれは国税庁が所嘗することではないので、それに関する説明責任の全てを国税庁に求めることは出来ないでしょう。  

国税の多くは、給与等の源泉徴収制度のよるもの等を除いては、納税者自らが税務署へ所得などの申告を行うことにより税額を確定させ、この確定した税額を納税者が自ら納付する「申告納税制度」を採用しています。この申告納税制度が適正に機能するためには、第一に納税者が高い納税意識を持ち、憲法・法律に定められた納税義務を自発的に履行することが必要です。と書かれていますが、納税の義務の自覚は、直接税か、間接税か、源泉徴収されているかどうかなどで大きく異なります。  

国税庁では、この納税義務の履行を適正かつ円滑に実現するため、様々な納税者サービスの充実を図っています。と書かれていますが課税当局が関心があるのは、税法上の納税義務者の適正申告を支援するためのサービスはどうしたらよいかということなのでしょうから、例えば、サラリーマンへの還付申告等へのサービスや、節税等のためのサービス等は、支援の対象としては、二の次とならざるを得ないこともやむを得ないでしょう。課税当局が、納税者の節税よりは、適正課税を優先せざるを得ないのは、国税庁の使命からやむを得ないのではないでしょうか。(やはりもと国税だね?)

 税を考える週間で一番大事なことは、税の実質的な負担者(国民)に対し、税がどのように納付され、其納付の正しさをいかに確保しているか等を、分かりやすく説明することで、税についての国民全体の理解と知識を向上させ、納税義務者の自覚と各自の役割と参加の在り方を習得させ、主権者=納税義務者としての役割を果たせるように支援をすることでしょう。しかし、現実は、行政の垣根・役割等から、国民にとって必ずしも分かりやすくて納得の行くものとはなっていないような気がしてなりません。

我々国民としては、この機会に、税の執行機関としての税務署等で、どのように適正・かつ・公平に納税義務の履行への支援や監視がなされ、その結果がどうであったかを知る必要があります。我々国民としては、納税義務者であると同時に、その監視役でもある必要があります。其れは必ずしも、他国で導入されているような、告発制度等の導入を前提とするものではありません。いわゆる納税環境とは、アングラマネー、闇経済、不正取引等の発生を少なくするような社会全体のモラルや経済取引等の環境と、国民全体の税のモラル等を含んだものを意味するものと考えられます。消費者として、もしかしたら脱税等に協力しているのではないかとも思われることが多々あるはずです。

O 領収書はいりませんよねー?とか

O 金額の書いてない領収書を書きますよ・・・とか

O 現金での受け取りにこだわる・・・とか

O 会社の中で、社員の飲み食いや、慰安旅行の費用を、交際費や旅費のように見せかける・・・とか

のように、それとなく脱税に加担する可能性は誰もが持っているのでしょう。

このような風潮に知らん振りしたり、自らもその恩恵にあずかりかろうとしたりすることは、いわゆるの納税道義(タックス・コンプライアンス)は、低くまたは悪くなる一方で、正直者が損をする社会となる危険性があるということでしょう。

一言でいえば、税における正義と公正を保つための一翼を自分はどのように担うことができるのかを考えるのが、「税を考える週間」の狙いだといってよいのかもしれません。『あ~そうは言っても、税は低いほうがいいよね』とか、『アーそれにしても消費税の外書きは頭にくる』といった自然な感情をどう説明したらいいの?

この1週間に限らず、納税者としての自覚を本気で持つきっかけを、みんなで掴みたいものです。そうすると国家というものへの関心がつよくなるはずですよ。

 

 

そこで、今回のトピックスでは、以下のテーマについてフォローしてみました。

トピックスの目次

一 OECDでの国外源泉所得の情報交換制度等への取り組みの進展

二 我が国における法人税の実効税率の引き下げについての検討状況等についてについて

三 税務執行での主要国の動向等

四 IMFにおける財政再建と税制の関する提言等

五 その他(お知らせコーナーより)

   ⅰ)IRSスキャンダル

   ⅱ)ノーベル経済学賞受賞者の競演

   ⅲ)「吾輩は猫であった」の税の特集

  • 次のトピックスの情報源等とあわせご覧ください。

 

  • トピックスの情報源

標題

サイトアドレス等

概要

一(多国籍企業への課税強化)

 

 

 

多国籍企業の租税回避に対処する国際協調体制に関するOECDの第1次提言の発表

http://www.oecd.org/ctp/beps-2014-deliverables.htm(英文)

OECD/G20「税源浸食と利益移転」プロジェクト説明資料日本語仮訳2014916日時点)

説明資料の仮訳(OECD東京事務所)

 

 

OECD/G20「税源浸食と利益移転」プロジェクトよくある質問日本語仮訳2014916日時点)

 

 

二(法人税法の改正の検討状況)

 

 

 

 

http://www.imf.org/external/japanese/np/blog/2014/080514j.pdf

日本:法人税率を引き下げることができるか

IMF研究員のレポート(和文)

http://www.cao.go.jp/zei-cho/index.html

内閣府税制調査会のサイト

http://www.cao.go.jp/zei-cho/gijiroku/zeicho/index.html

 

 

内閣府・税制調査会 会議資料

http://www.nta.go.jp/ntc/kenkyu/ronsou/51/07/ronsou.pdf

税務大学教育間の研究報告

「租税回避に対する法人税法132 条等の行為計算否認規定のあり方」

http://diamond.jp/articles/print/60678

週刊ダイヤモンドのサイトより

 森信茂樹東京財団研究員の記事

三(主要国の動向)

 

 

 

 

 

アメリカの動向

http://dailysignal.com/2014/10/21/thanks-obamas-tax-hikes-tax-revenue-surpasses-3-trillion-first-time-ever/

アメリカの2014年度の歳入記録更新

イギリスの動向

 

 

 

 

https://www.gov.uk/government/policies/reducing-tax-evasion-and-avoidance

英国内国歳入・関税消費税庁の課税強化政策

http://citywire.co.uk/new-model-adviser/news/hmrc-claims-court-victory-over-114m-avoidance-scheme/a770335?ref=new-model-adviser-latest-news-list&linkSource=sidebar_home

多国籍企業への課税強化事例

 

四 (世界の経済・財政等)

 

 

 

http://www.imf.org/external/japanese/np/pp/2014/100314j.pdf

IMF専務理事の地球レベルでの政策課題の声明

より高きを目指し、一層の努力を

 

 

http://www.imf.org/external/pubs/ft/wp/2014/wp14110.pdf

 

IMFの税の弾性値に関する検討ペーパー

五 その他(お知らせコーナーより)

 

 

1.IRSスキャンダルその後

http://topics.bloomberg.com/douglas-shulman/

 

 

2.ノーベル経済学賞受賞者の競演

http://www.imf.org/external/pubs/ft/fandd/2014/09/nobels.htm

行く手に立ちはだかるもの

 

3.「吾輩は猫であった」の税の特集

https://twitter.com/yottyandemekin

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一.OECD/G20「税源浸食と利益移転」(BEPSBase Erosion and Profit Shifting)プロジェクト  インフォメーション・ブリーフ(仮訳)

 

 税源浸食と利益移転

グローバル化を背景として、多国籍企業が利益を海外に移すことで、納税額を大幅に削減、場合によってはほぼゼロにする機会が生まれている。現行の時代遅れになった課税ルールの隙間やミスマッチにより、利益を税務上「消失」させたり、企業が経済活動をほとんど、あるいは全く行っていない無税や低税率の国・地域へと移転したりすることが可能となっている。これらの活動は、税源浸食と利益移転(BEPS)と呼ばれる。さらに、経済に占めるサービスの重要性、およびインターネットを通じて提供されるデジタル商品・サービスの重要性が増していることも、BEPSをずっと容易なものとしている。

大半の場合については、これらの戦略は合法的である。BEPSは、租税債務の総額を削減する機会を合法的に利用しているいくつかの特定企業により生み出されている問題ではない。

一部のあからさまな濫用の場合は別として、問題は課税ルールそのものにある。

国内の課税ルールと国際的な課税ルールの相互作用がもたらすこれらの予期せぬ効果は、深刻な問題を引き起こしている。納税者間の歪みを生み出し、租税制度の整合性に対する信頼に悪影響を及ぼしており、財政健全化と社会的困難の時代に特に重要な問題となっている。その結果、強靭で均衡の取れた成長を下支えするために投入できたはずの政府の収入が失われているのである。収入源の法人税依存度が総じて高い開発途上国の場合、潜在的な影響は特に甚大である。

開始から行動へ

OECDは数十年にわたり越境貿易及び投資に関する二重課税の撤廃を促進してきている。越境貿易及び投資をもたらし、成長の促進と雇用の創出に繋がることから、二重課税の撤廃は現在もOECDの主要な目標である。しかし、現行のルールはグローバル経済における現代的な企業慣行に対応できておらず、二重課税を撤廃するためのルールは二重非課税を助長することにもなっている。

201211月のG20ロスカボス・サミットにおいて、OECDBEPSの問題に対処するよう付託された。2013年の OECD閣僚理事会で採択された BEPS宣言に従い、また、G20財務大臣会合の要請に基づき、OECD BEPS行動計画を発表し、この行動計画は 20139月にサンクトペテルブルクで開かれたG20首脳会合で完全に承認された。

BEPS行動計画は国際租税制度の現行の不備を是正するためのものであり、この課題に対処すべく、各国に原則的アプローチに沿った国内的及び国際的な手段を提供するために必要な15の具体的行動を特定している。この計画は、ボーダーレスなデジタル経済に対処する重要性を認識しており、ハイブリッド・ミスマッチ取決めによる二重非課税、利子控除による税源浸食、移転価格による人為的な利益移転など、BEPS問題を防止するための一連の新基準を策定するものである。これには、透明性の向上、国際協力の緊密化、実施への整合的アプローチが必要となる。BEPS行動計画は、納税者にとって確実性と一貫性を高めることが重要であることや、税務当局間のより効果的な紛争処理メカニズムを構築する必要があることを浮き彫りにしている。

連携

BEPSプロジェクトは、課税に関する国際協力の歴史において転機となるものである。BEPSプロジェクトの運営機関であるOECD租税委員会(CFA)には、OECDの全加盟国とBEPS協力国(G20メンバーのうちOECD非加盟の8カ国及びOECD加盟申請国=アルゼンチン、ブラジル、中国、コロンビア、インド、インドネシア、ラトビア、ロシア、サウジアラビア、南アフリカ)から成る 44カ国が平等な立場で結集している。2014年報告書のような CFAにより採択される措置は、OECD加盟国や G20加盟国の専門家で構成される専門作業部会により、開発途上国からの情報も取り入れつつ、企業、労働組合、市民社会組織、学界などとの広範な協議も踏まえて策定されている。BEPSの協議プロセスには、85以上の低・中所得国(これまでにプロジェクトに参加した国・地域の総数は 142)が参加し、討議草案に寄せられたコメントは 3,500ページ以上に上り、公開協議も 5回行われた。BEPSに関するウェブキャストも3回行われ、1万人以上に視聴されている。

2014年報告書

現在、OECD加盟国とBEPS協力国は、行動計画の最初の7つの成果文書について一致して合意している。これらの措置の実施は、BEPSに関する主要な課題に対処する上で大きな効果を発揮する。例えば、2014年の成果文書には、コストのかかる単一の費用に対する複数回にわたる控除や、他国で相応の課税がなされない一国での控除などに終止符を打つ、ハイブリッド・ミスマッチ無効化のモデルルール(行動2)が盛り込まれている。行動5に基づく作業は、サービス活動の立地に対する租税上の恣意的は影響に焦点を当てた、有害な租税慣行に的を絞ったもので、課税ルールの透明性や知的財産その他の優遇制度における実質的活動の評価手法の面で進展がなされている。条約漁りその他の形態による条約の濫用は行動 6の対象とされており、全ての国が、条約濫用防止規定を租税条約に盛り込むべきだという点で一致している。行動 8に基づき、移転価格の算定ルールによる価値創出と移転価格の一致確保に関する作業が、無形資産に焦点を当てて開始されており、例えばキャッシュ・ボックスなどにより利益を無税や低税率の国・地域へと人為的に移転することはもはや許されないということが合意されている。移転価格の算定ルールに関するこの作業は、行動計画で予定されている行動9及び10を含め、2015年にも引き続き進展する。

企業の法令遵守コストを抑制しつつ税務行政の透明性を改善させることについては大幅な進展がなされており、多国籍企業の利益、経済活動、税額の国別報告など、移転価格算定の文書化に関して合意されている。さらに広範に見れば、電子経済によりもたらされる税務上の課題が明確化されており、この作業は2015年までにさらに大きな注目を集めるだろう。総じて、BEPS措置の実施という問題については、各国は、行動15に基づき、多国間協定を通じてBEPS措置を実施する可能性について合意している。

行動計画の7分野にわたるこれらの措置は、BEPSの根絶に向けた重要な前進である。2015年報告書と合わせて見れば、また、二重課税回避条約や国内法に対して一旦実施されれば、これらの措置は、クロスボーダー環境における法人税制度の「一貫性」を確保し、租税条約や移転価格算定の分野に「実体」の要件を導入し、確実性と予見可能性を促進しつつ「透明性」を確保することに繋がるとみられる。

次のステップ

2014年のBEPSに関する成果物の報告は、OECDG20諸国がどのように連携し、世界的影響力を有する重要な改革への合意アプローチを生み出しているかを示している。BEPS行動計画の残りの要素に関する作業は、専門作業部会、開発途上国の BEPSに関する優先的課題に焦点を当てた、開発途上国との強力かつ的を絞り込んだ連携、そして企業、市民社会、学界、その他の国際機関及び地域機関との対話を通じて、今後も継続していく。

このような情報の多様性は、政策決定者が引き続きこれらの困難な問題に関する様々な視点に対する理解を深め、最適な解決策を生み出すための助けとなる。BEPSプロジェクトの次なる成果物は、2015 9月及び 12月に報告される予定である。

同時に、2014年報告書についても、2015年報告書との相互作用を含め、積み残されている専門的課題があれば対応するとともに、あらゆる問題に関して実施方法及び実務ガイダンスを策定すべく、さらに推敲される。2015年報告書には、以下の分野に関する勧告を策定する作業が含まれる。

行動3:海外で計上される多額の課税されない利益に対応するためのツールを各国に提供するための、効果的なCFC(被支配外国法人)ルールの設計関連

行動4:支払利子控除やその他の金融取引を通じた税源浸食を制限するルール関連

行動5:知的財産の優遇税制に焦点を当てた、有害な税制慣行の防止に関する作業の継続

行動7:開発途上国及び新興経済国にとって特に重要な問題となっている、恒久的施設(PE)認定の人為的回避の防止関連

行動810:無形資産、リスク及び資本、その他のハイリスク取引に関する、移転価格算定ルールの結果と価値創出の一致確保関連

行動11:国際的な波及効果を含め、BEPSに関してデータを収集し、経済分析を行うための手法関連

行動12:濫用的タックスプランニング(ATP)取決めの情報開示を義務づける国内ルール関連

行動14:税務当局間の紛争処理メカニズムの実効性強化関連

CFA 2015 1月、BEPS行動計画の実施を効率化するための多国間条約について交渉する国際会議開催の付託草案についても検討する(行動15)。

BEPSプロジェクトは、持続可能で均衡の取れた成長を下支えするより公正な国際租税制度という、OECD加盟国及びBEPS協力国の共通目標に対して包括的で原則的なアプローチをとる全体的なパッケージをもたらすものである。

 

わが国の国際課税への取り組みで、国税庁が海外財産の把握を強化、27年から国外証券移管等調書制度がスタート

 国境を越えて経済活動を行う者に対する適切な課税を確保すべく、国外財産の把握を強化するための調書制度が次々と創設され、包囲網が狭まっている。 従来からある「国外送金等調書」は、平成10年の外為法改正で国境を越える資金の移動が自由化されたことに伴い、国際的租税回避行為を防ぐ目的で10年4月1日に施行されたもので、『国外への送金および国外からの送金を受領した金額が100万円を超えるものについて、金融機関が税務署に提出する法定調書』だ。24事務年度の提出枚数は564万枚で、制度が導入された10事務年度の244万枚に比べて約2・3倍増加している。  次に今年からスタートした「国外財産調書」。これは、『その年の12月31日において5000万円を超える国外財産を有する居住者は、その財産の種類・数量および価額などを記載した国外財産調書を翌年3月15日までに税務署長に提出するというもの』で、納税者が自主的に自己の情報を記載し提出する法定調書です。 25年分の提出件数は5539件あったようです。  また、27年1月1日から「国外証券移管等調書」制度がスタートします。26年度税制改正で創設され、金融機関は、顧客からの依頼により国内証券口座から国外証券口座に有価証券を移管した場合、または国外証券口座から国内証券口座に有価証券を移管した場合は、同調書を税務署に提出することが義務付けらましれた。これも国外送金等調書と同じ、金融機関が税務署に提出する法定調書となります。  金融機関は、国外証券を移管するごとに、その顧客の氏名または名称および住所、国外証券移管等をした有価証券の種類および銘柄等の一定事項を記載し、その国外証券移管等をした日の属する月の翌月末日までに、所轄税務署長に提出しなければなりません。

 米国の多国籍企業の行き過ぎた租税回避行動に対して、米国政府や議会は、警告を発したり、法規制を導入しようとしている。こうしたタックスプラニングの中にはわが国企業も関係しているものもあるが、わが国の対応は鈍い。海外への所得の移転を防止するためにも、わが国の高い法人税率は引き下げざるを得ないが、そうであるからこそ、同時に、企業の行き過ぎた租税回避には厳しく対応する必要がある。

 


二. わが国での法人税率の引き下げの検討状況

 ・平成25事務年度の法人税等申告(課税)事績の概要が、国税庁ホームページ上で公表されています。確認しま  しょう。      http://www.nta.go.jp/kohyo/press/press/2014/hojin_shinkoku/hojin_shinkoku.pdf    ここでは、法人税申告に係る所得額及び納税額、源泉徴収税額(復興特別所得税を含む)について報告がなされています。  ・25年度は、申告所得額は53兆円、法人税額は11兆円、復興特別法人税額は1兆円でした。

 ・黒字申告の割合は29.1%と、3割にも満たない状況に変わりないものの、平成22事務年度の25.2%から徐々に黒字申告割合は戻しつつあるようです。

  

さて、法人税の実効税率の引き下げによる法人税減税に伴う税収減を補うものとして、外形標準課税の拡充案で中小企業への拡大が平成27年度税制改正の大きな焦点となっているようです。外形標準課税とは、例えば、従業員数や資本金、賃金や支払利子などその企業が生み出した付加価値という変動が少なく客観的な基準を課税ベースとして、税額を算定する課税方式のことです。 赤字法人の場合は、所得課税では税負担がないが、外形標準課税では税負担が生じる。現実にわが国が導入している外形標準課税は、所得を課税ベースとする法人事業税の一部を転換したものです。

ただ、経済界や与党内には慎重論が多く、拡充案が27年度改正ですんなり実現するかは微妙である。平成16年4月から導入された外形標準課税は、応益課税の考え方などから、資本金1億円を超える法人に課税。その数は、法人245万社のうち1%の約2・4万社ほどである。応益課税といいながらも99%は課税対象となっていません。地方の行政サービスによって受益を得ている法人が薄く広く税を負担することが、課税の公平につながるとともに、所得にかかる税負担を相対的に緩和することにもなるのです。中小企業に軽減措置を取った上で外形標準課税の大幅な拡充をすることは応益課税の性質から当然のような気がするのですがいかがでしょうか。

 又、わが国以外のG8諸国では、行き過ぎた租税回避を税務上認めない(否認する)ことのできる法制(これを包括的否認規定という)を持っています。

わが国には、その性格をもった同族会社の行為計算否認規定(「租税回避に対する法人税法132 条等の行為計算否認規定のあり方」を参照ください。)というのがありますが、あまり課税の実績も無いようなので、いわゆる包括的否認規定はないといってよいのでしょう。法人税引き下げが議論になっているこの機会に、そのような租税回避を封じることも合わせて議論しなければ、わが国の課税ベースがますます外国に流出していくことを、抑制できないのではないかとの指摘もなされています。しかし、国内企業の国外脱出は、法人税制のためだけでなく、国内での事業活動での競争原理や取引慣行もしくは規制等の国内投資環境全体と関係するのでしょうから、それらの全般的な見直しがのぞまれます。それは国外企業の我が国への誘致にも関係するところです。企業の新陳代謝が少なすぎることが、わが国の最大の弱さとなっているのでしょうが、激変緩和ばかりでは、この急速に変化している世の中を生き抜くことは出来ないでしょう。

なお、税制調査会での議論の結果等については、内閣府の税制調査会のサイトを開いて見ましょう。

 

 

 

三.税制、税務行政での主要国の動向

 1.このテーマでのトップは、オバマ政権下でのアメリカの2014年度の税収入の記録更新でしょう。

オバマ政権の連邦税収が初めて3兆ドルを超えたことに感謝!!

 出典:http://dailysignal.com/2014/10/21/thanks-obamas-tax-hikes-tax-revenue-surpasses-3-trillion-first-time-ever/

投稿者:

カーティスS. DubayDubay/ @CurtisDubay)は、税制改革、所得税、法人税、国際税、不動産税の第一人者で、ヘリテージ財団の税と経済政策研究員である。

財務省は2014-年度の連邦税収入があることを示す歳入高の数値が、3兆ドルを超え、その記録をはじめて更新したことを今月リリースしました

それでも赤字は依然としてほぼ5000億ドルでした。

 参照:http://www.treasury.gov/press-center/press-releases/Documents/2014%20Receipts%20by%20Source.pdf

しかし、

明らかに、政府があまりにも多くを支出し続けています。私たちは、国防、国土安全保障、公衆衛生などがあるが、これ以上のものでない政府の正当な機能を賄うのに十分な課税をすべきである。

新記録は、政策の変更なしに、政府が民間部門からとりあげる収益の金額が大きくなり続けていることも示しています。いかなる税制が施行されていようとも、所得の増加により税収は増加します。所得の高いレベルでのより高い税率といった私たちのような累進的なシステムは、一定税率制よりも経済が拡張している時には、税収の大きな増加をもたらします。その代わりに、経済が景気後退に入ったときには、累進税制は、よりより速い速度で、歳入を減らします。

税収は、低迷経済で得られるはずのものよりもさらに速く上昇しています。税収は、2014会計年度に、2013年度からほぼ2470億ドル増加しています。その成長に貢献したのは、オバマ大統領の任期中に成立された2つの大増税、一定の有効期限を許可された、つまりオバマ政権による医療保険改革での増税とブッシュ時代の減税期限切れを認める2013年の財政の崖の増税でした。

これらが一緒になった増税で約740億ドル、昨年(参照here and here)、歳入を上げた。これらの引き上げがなければ、徴収額はおそらく3兆ドルを突破しなかったでしょう。

 

 GDPの割合

  (グラフで見る2014年連邦予算

名目ドルベースでの税収の新記録は、経済が成長している時には、私たち場合はあまりにもゆっくりとしたペースではあるが、毎年期待できるでしょう。経済がゆっくりと情趣し続けるかぎり、歳入は増加します。そうだとすれば、経済がおそらく今年は生ぬるい成長を続けることを考えると、2015会計年度の徴収額は、前年の記録を破るはずです。

名目ドルベースで測定された税収は重要ですが、それらは、私たちに、税金が高すぎるかどうかなどのような私たちが知っておく必要があるすべてのことを教えてはいません。経済成長が自動的に税収を上げるがゆえに、それを知るために、それは前の年にそれを対比するために、経済規模とその税収を比較する必要があります。財務省によると、税収は昨年の経済の17.5パーセントでした。

それは、国内総生産(GDP)に占める割合としての過去の平均の線上にはありますが、経済成長の期間中の平均では下回っています。私たちの現在のコースでは、税収はおそらく来年の両方の平均値を上回り、その後の各年も高く成長するでしょう。

 

それにもかかわらず、今後私たちは、またしても増税するようオバマと議会の一部からの要求を聞く可能性が高いようです。しかし、最近のデータは、ワシントンに入ってくる収入は十分にあることを示しています。

実際、新たな景気後退がなければ、大統領と議会は、その代わりに、彼らは歴史的な金額以上に永久的に上昇しないように、減税を計画する必要があります。

と結んで、えらく景気のいい記事を書いているようですが、現在の一人勝ちのようなアメリカの好景気が続くようなら、日本にも出来ないことはないでしょう。追いつくことだけは得意なわが国のことですから・・・。

 

2.次は、イギリスでの税の執行強化を見てみます。

英国における適正課税の強化の動きについて

94日の英国のcitywireのサイト記事によると、英国の歳入庁は、救命ワクチン研究用に設計されたレリーフを悪用した租税回避スキームに対してアッパー裁判所のケースで勝利を納めました。114百万ポンドの疑惑投資について、国側HMRCの勝訴の第1審の裁判所の判決を支持しました。

勝訴した財務長官は、「歳入庁は容赦なく、税を回避しようとする者を追求し、必要に応じて訴訟を提起する事を躊躇しません。回避スキームにおける投資家は、彼らのケースが、裁判になるとしたら、彼らは敗訴する事になるということを認識すべきです。」と言って、他の脱税者への警告を行っています。

この事件の背景は、2010年にまで遡ります。ジュネーブでのHSBC銀行口座に上がっていた約6000のイギリス人の名前は、当時フランスの財務大臣だったクリスティ-ヌ・ラガルド(現国際通貨基金専務理事)によって、2010年に英国の税務当局に引き渡されたようなのです。

名簿の提供を受けた英国歳入庁は、その公表に際して、「ラガルドリスト」に500名の英国人の名前を記入することを拒否しました。脱税者は起訴されることはないと約束しました。時の英国歳入庁の長官のリン・ホーマーは、スイスの銀行口座を持つ英国人のリストでたった一人だけ起訴しました。

税務当局は、罰科金と税金の支払いと引き換えに彼らに免除を提供することを決定しました。歳入庁長官は、「ラガルドリスト」上で調査された、少なくとも詐欺が疑われる500人分を調べましたが、有罪判決を受けたのは1件にとどまり、他の多くが訴追を免れた理由について議会で尋問されました。

批評家は、HSBCのリスト上のほとんどの人に免除協定を提供している税務当局を非難しているが、これは歳入庁により否定されました。銀行口座保有者の大半は、税金計算書に加えてペナルティを支払うことと引き換えに訴追免除を与えなければならないので、協定は、彼らの匿名性が保御されるだけなのです。

歳入庁のスポークスマンは「HSBCデータの歳入庁の取り扱いは大きな成功であり続けている。現在までに、500人以上の個人が重大な不正行為の調査対象となっているか、調査中です。これらのケースのいくつかは、20年遡ります。自主的に納税しない者は、執拗に追求する事となります。」と言ってます。

以上の記事は、英国の一連の徴税強化策のほんの一部分なので、下記の、内国歳入・関税消費税庁、財務省、および財務長官の連名による、政府広報を仮翻訳してみました。歳入確保の観点から、タックスギャップを少なくすることを、現政権の政策の一つとしてきた英国の動きが、これでお分かり頂けると思います。わが国でもほぼ同じようなことは行われているようですが・・・。正直者が馬鹿を見ないようにするのは、税の執行官庁の大事な役割の一つと言っていいでしょう

 

出典:https://www.gov.uk/government/policies/reducing-tax-evasion-and-avoidance

 

GOV.UK

Policy

 Reducing tax   evasion and avoidance

 Issue

 The vast majority of UK individuals and   businesses pay the tax that is due.    However, there is a small minority who dont.

 

 This imposes an unfair burden on the honest   majority and prevents money from reaching the crucial public services that   need it.  We want to stop people   cheating the tax system and collect more of whats owed.

 The difference between the revenues that in   HM Revenue & Customs ( HMRC ) view should come in, and the total   actually collected by HMRC , is known as the tax gap.  Tax evasion and tax avoidance by businesses   and individuals contribute to the tax gap, along with error, failure to take   reasonable care, non-payment, legal interpretation, the hidden economy and   criminal attacks on the tax system.

 The tax gap in the 2010 to 2011 financial   year was estimated to be £32 billion 6.7% of the total tax that HMRC   estimates was due and tax evasion and avoidance together accounted for £9   billion of this.

 Actions

 We are working to prevent evasion and   avoidance, detecting it early where it arises, and counteracting it   effectively through investigation and legal challenge.

 We are investing in HMRC to prevent tax   avoidance and evasion.  In 2010 the   government allocated HMRC £917 million from efficiency savings to reinvest in   generating additional compliance revenues of £7 billion a year by 2015.

 

 In the Chancellors 2012 Autumn   Statement     , HMRC received a further   £77 million for specific additional projects aimed at reducing evasion and   avoidance.

 

 At the G8 summit in June 2013 we announced   steps towards achieving greater international tax transparency to prevent   offshore tax avoidance and evasion.

 

 Giving people   opportunities to declare what they owe

 

 We are running campaigns to encourage people   to tell HMRC what they owe , before we track them down.  So far, HMRC has raised £547 million from   voluntary disclosures, and almost £140 million from follow-up activity   including 20,000 completed investigations.

 Prosecuting more   people who break the law

 HMRC is taking swifter legal action against   those who dont come forward and sort out their taxes.  We are also allocating more resources to   increase the pace and number of tax evasion cases being brought before the   criminal and civil courts.

 

 We are setting up local task forces to   identify and deal with tax cheats, using criminal and civil powers.

 

 We are prosecuting more people who break the   law by evading tax.  We have recruited   an additional 200 criminal investigators to increase the number of people   prosecuted for tax evasion from 165 in 2010 to 2011, to 565 in 2012 to 2013,   and to 1,165 in 2014 to 2015.

 Preventing   avoidance by large multinational corporations

 Some multinational businesses avoid paying   some taxes by shifting profits away from the location where the activities   creating those profits take place this is also known as base erosion and   profit shifting     (BEPS).

 The international corporate tax standards   have struggled to keep pace with changes in global business practices, with   an increasing share of trade taking place online.  International tax standards have remained   largely unchanged for over a hundred years and now need to be updated to   prevent gaps from being exploited.

 At the G20 meeting of finance ministers in   February 2013, Chancellor of the Exchequer George Osborne welcomed the   initial report by the international Organisation for Economic Co-operation   and Development     (OECD) on   addressing BEPS as a first step for dealing with profit shifting by   multinational corporations.

 At the G8 summit in June 2013 , G8 leaders   called on the OECD to draw up a template for global corporations to report to   tax authorities on where they make their profits and pay taxes around the   world.  This will give tax authorities   around the world a new tool against tax avoidance by multinationals.

 Alongside these efforts, we are also   recruiting more people to speed up HMRC s work to identify risks relating to   large businesses.  This will help to   make sure that multinationals fully declare their UK profits and pay the tax   due in the UK.

 Preventing   avoidance and evasion by wealthy individuals

 We are expanding HMRC s Affluent Unit, with   100 extra investigators and extra risk and intelligence staff to identify and   deal with avoidance and evasion by the wealthiest individuals.

 We are increasing the number of specialist   personal tax inspectors to prevent evasion and avoidance of inheritance tax,   using offshore trusts, bank accounts and other entities.  These specialists will concentrate in   particular on the agents and tax intermediaries involved in these activities.  

 Increasing   our ability to identify offshore tax evasion and avoidance

 We are working more closely with other tax   administrations to prevent offshore evasion.

 At the G8 Summit in June 2013 , the UK   reached a major new agreement with G8 member states to move to establish the   automatic exchange of information between tax authorities.  G8 countries agreed to work with the OECD   to develop a model for this.

 This builds on the prior commitment made by   France, Germany, Italy, Spain and the UK to pilot the automatic exchange of   tax information .  This initiative has   since been joined by 12 other EU Member States and Mexico and Norway.

 The UK Crown Dependencies and Overseas   Territories (Guernsey, the Isle of Man, Jersey , the Cayman Islands,   Anguilla, Bermuda, the British Virgin Islands, Montserrat, Gibraltar and the   Turks and Caicos Islands) have also joined this initiative , agreeing to   automatically exchange information about accounts held in those jurisdictions   with the UK and others.

 We have also set up a new centre of   excellence within HMRC to bring together and enhance our expertise in dealing   with offshore evasion.  The team will   look at how HMRC can best use data to identify offshore tax evasion.

 Using data   and new technology

 We are investing in our ability to use data   and new and advanced technology to identify fraud and evasion risks.  We have already brought in an extra £1.4   billion of tax revenue by investing £45 million in these activities.

 We are improving HMRC s CONNECT analytical   computer system, so that the department is better able to identify areas of   compliance risk.  This will allow HMRC   to act swiftly in identifying and investigating fraudulent behaviour.

 Dealing with   tax avoidance schemes

 We are designing legislation that minimises   the scope for tax avoidance.

 The government has introduced a General   Anti-Abuse Rule (GAAR), aimed at deterring and preventing artificial and abusive   tax avoidance schemes.

 We will also introduce new measures to deal   with tax advisers who sell contrived and aggressive tax avoidance   schemes.  The government has announced   it will consult on proposals to introduce significant new information disclosure   and penalty powers, to make it more difficult for the promoters of abusive   schemes to continue to market them in the future.

 We are using settlement opportunities to   encourage users of avoidance schemes to agree their tax position with us, and   investing in additional resource to accelerate litigation for those who do   not settle.

 We are making better use of anti-avoidance   communications to influence the behaviour of taxpayers and promoters of   avoidance schemes.  We are also   improving the quality of information available on avoidance to help taxpayers   realise the potential downsides and risks.

 Background

 The 2010 document The Coalition: our   programme for government stated that the government will make every effort   to prevent tax avoidance.

 As part of Budget 2011     the government published Tackling tax   avoidance     which set out our   anti-avoidance strategy.  The 3  principles are:

  preventing avoidance at   the outset

  detecting it early where   it persists

  counteracting it through   legislative change and challenge through litigation

 At Budget 2012 (PDF)     we announced new guidance on the General   Anti-Abuse Rule (GAAR), following recommendations from a report into tax   avoidance (PDF)     led by Graham   Aaronson in 2011. The guidance will come into affect with the Finance Act   2013, due to be published in summer 2013.

 In his December 2012 Autumn Statement     , the Chancellor of the Exchequer said:   There are still too many people who illegally evade their taxes, or use   aggressive tax avoidance in order not to pay their fair share and set out   the governments commitment to taking action against these people.

 In December 2012 we published Closing in on   tax evasion: HMRC s approach     ,   which sets out our approach to tax evasion in more detail, concentrating   particularly on how we will use third party data.

 In the 2013 Budget, HMRC published the   report Levelling the tax playing field which highlighted the successes HMRC   has had in tackling avoidance, evasion, criminal attack and debt since 2010.   HMRC also published its offshore evasion strategy No safe havens which sets   out HMRC s approach to tackling offshore evasion.

 At the G20 meeting of finance ministers in   July 2013, Chancellor of the Exchequer George Osborne welcomed the OECD BEPS   action plan to address profit shifting by multinational corporations.  The action plan includes 15 specific   proposals, which will be taken forward over the next two years.

 In 2011 to 2012 HMRC brought in a record   £16.7 billion of additional revenues from compliance activities. HMRC also   protected £2.5 billion of revenue by preventing organised criminal attacks,   and defendants were convicted in 85% of criminal cases taken to court.

 The   difference between tax avoidance and evasion

 Tax avoidance is bending the rules of the   tax system to gain a tax advantage that Parliament never intended.  It often involves contrived, artificial   transactions that serve little or no purpose other than to produce a tax   advantage.  It involves operating   within the letter but not the spirit of the law.  Tax evasion is when people or businesses   deliberately do not pay the taxes that they owe and it is illegal.

 

Published:

27   February 2013

Updated:

1   September 2014

From:

HM   Revenue & Customs

HM Treasury  

David   Gauke MP

 

英国政府

政策

脱税や租税回避を削減する

問題

英国の個人や企業の大半は負っている税金を支払っています。   しかし、そうではない少数派が存在しています。

 

これは大部分の正直者に不公平な負担を課し、重要な公共サービスを提供するのに必要な資金の確保を防げます。   私たちは、税法を守らない人々を止めさせ、納められるべき税をもっと徴収したいのです。

 

歳入税関庁で徴収されるべき税収と実際にHMRCによって徴収された税の合計額との差額は、「タックスギャップ’」’として知られています。   企業や個人による脱税や租税回避は、税制の関しての、間違いや、妥当な用心の欠如、不払い、法解釈、闇経済及び税制に関する犯罪行為によって、タックスギャップに貢献しているのです。

2011会計年度のタックスギャップは320億ポンドと推定されーそれはHMRCが見積もった納税されるべき金額の合計税額の6.7%を占め、脱税や回避はこれの内の90億ポンドにのぼっています。

アクション

私たちは、脱税や回避の防止に努め、その発生を早期に検出し、調査と法的な挑戦を通じて効果的に対抗している。

 

我々は、脱税と租税回避を防ぐために歳入庁に投資しています。2010年においては年間歳入庁に対して2015年までに70億ポンドの追徴税額を得るために、政府はつつましい資金(予算)から、9.17億ポンドを歳入庁に再投資しました。

 

首相の2012年秋の所信表明ではHMRCは脱税と回避を減少させることを目的とした具体的な追加のプロジェクトのために、さらに77百万ポンドを受領しています。

 

20136月のG8サミットで、わが国はオフショア租税回避や脱税を防止するために、より大きな国際課税の透明性の達成に向けてのステップを発表しました。

 

納税者に対して、彼らが負っているものを申告する機会を与えます

私たちは、彼らが負っているものをHMRCに申告するように、彼らを追跡する前に、人々を奨励するキャンペーンを行っています。   これまでのところ、HMRCは、自主的な開示から5.47億ポンドの業績を上げ、20,000件の調査の完了を含むフォローアップ活動からほぼ1.40億ポンドを達成している。

法律を破るより多くの納税者を起訴しています

HMRCは、求めに応じて動かないで、納税の義務を果たしていない人に対しては迅速な法的措置を取っています。   また、刑事と民事裁判所に持ち込まれる脱税事件のペースと件数を増加させるために多くの予算・定員を割り当てています。

 

 

私たちは、犯罪捜査と任意調査の手段を使って、脱税を特定し、対処するために、地方での機動部隊をスタートさせています。

私たちは、脱税により、法律を破るより多くの人を起訴している。   歳入庁は、脱税で起訴人の数を増やすために追加の200名の査察官を募集し、2010年・2011年度の165名から2012年/2013年には565名に、2014年/2015年には1,165名にしようとしています。

大規模な多国籍企業による回避を防止

いくつかの多国籍企業は、これらの利益を作りだしている事業活動が行われる場所から利

益をシフトすることによって、その税金を支払うことを避けています-それは課税ベースの浸食と利益シフト   BEPS)として知られています。

法人税の国際課税の基準は、オンラインによる取引の割合の増加により、グローバルなビジネス慣行の変化に歩調を合わせるのに苦労してきています。   国際課税標準は百年以上にわたって大部分は変わっていませんそして今その悪用によるギャップを防ぐために、更

新する必要があります。

20132月の財務相のG20会合では、ジョージ·オズボーン財務相は、多国籍企業による利益のシフトに対処するための最初のステップとしてBEPSに対処する経済協力開発機構(OECD)による最初の報告書を歓迎しました。

 20136月のG8サミットでは、G8首脳は、彼らが利益を作りだす場所を税務当局に報告し、世界中の税金を支払うためにグローバル企業のためのテンプレートを描画することをOECDに求めました。これは、世界中の多国籍企業による租税回避に対する新しい手段を税務当局に提供します。

これらの取り組みと並んで、私たちも大企業に関連するリスクを識別するために、HMRCの仕事をスピードアップするために、より多くの人を募集しています。これは多国籍企業が、彼らの英国での利益を完全に申告し、英国での納税額を支払うことを確認するのに役立ちます。

裕福な個人による回避と脱税の防止

私たちは、裕福な個人を識別して脱税と回避に対処するために、100人の調査官と資料収集スタッフの増員で、HMRCの高額者部門を拡大中です。

 

私たちは、オフショア信託、銀行口座その他のエンティティを使っての、脱税や相続税の回避を防止するために、個人所得税の専門の調査官の数を増やしています。   これらの専門家は、これらの活動に関与しているエージェントと税の仲介業者に特に注目しています。

オフショア脱税と回避を識別するための当局の能力を増加させる

私たちは、オフショア脱税を防止するために、他の税務当局とより密接に仕事をしています。

20136月のG8サミットでは、英国は、G8の加盟国と主要な新協定で税務当局間の情報の自動交換を確立するために活動することに同意しました。G8諸国は、このためのモデルを開発するために、OECDと協力することで合意しました。

これは税情報の自動交換を試験的におこなうとの、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、英国により先になされた約束の上に構築するものです。   このイニシアチブは、12の他のEU加盟国とメキシコとノルウェーの参加で開始されているものです。

英国保護領と海外領土(ガーンジー、マン、ジャージー島、ケイマン諸島、アンギラ、バミューダ、英領バージン諸島、モントセラト、ジブラルタルやタークス·カイコス諸島)   も、このイニシアチブに参加して   、英国などと、これらの国·地域で開催された銀行口座に関する情報を自動的に交換することに同意するものです。

オフショア脱税に対処を一体化し、私たちの専門性を高めるためにHMRC内に、卓越した新しい部門を設立しました。チームは、HMRCが最良のオフショア脱税を識別するために、如何にデータを利用できるかを見ていきます。

 

データと新しい技術を使用して

私たちは、詐欺や脱税のリスクを識別するために、データと新しいと高度な技術を使用する当局の能力に投資している。   私たちは、すでにこれらの活動に45百万ポンドを投資し、14億ポンドの税の追徴をもたらしています。

部門が、コンプライアンスリスクの領域を識別することがより良くできるように、私たちは、HMRCCONNECT分析コンピュータシステムを改善しています。   これはHMRCが、不正行為の把握と調査に迅速に対処するのに役立ちます。

 租税回避スキームへの対応

我々は、租税回避のための領域を最小化する法律を考案中です。

政府は、意図的で悪質な租税回避スキームを抑止し、防止することを目的とした一般的なアンチ乱用ルール(GAAR)を導入しています。

また、不自然かつ積極的な租税回避スキームを販売する税務顧問に対処するための新たな施策を導入します。   政府は、悪質なスキームのプロモーターが将来的にそれらを販売し続けることがより難しくするために、重要な新情報公開やペナルティの権限を導入する提案について協議することを発表しました。

 私達は私達と回避スキームの利用者の税務ポジションを我々と一致させるのを奨励するために和解の機会を利用して、和解しない人のために訴訟を加速するために追加の人材に投資している。

 私たちは、納税者と回避スキームのプロモーターの挙動に影響を与える租税回避防止通信の活用を進めています。   また、納税者のありうる欠点とリスクの実現に貢献することを回避することの関しての入手可能な情報の質を改善しています。

背景

2010の文書「連合:政府のための私達のプログラム」は、政府が租税回避を防ぐためにあらゆる努力をすると述べたものです。

 

2011年予算の一環として、  政府は、「租税回避の取り組み」    私たちの租税回避防止戦略を発表しました。  3原則は以下のとおりです。

  回避を最初の段階で防止する

  それが解決しない場合に、早期に調査する

  法令改正と訴訟を通じて、それに対応する

 

予算2012PDF)で、    私達は、2011年にグラハムアーロンソン率いる租税回避(PDF)のレポートの勧告に続いて   一般的なアンチ乱用ルール(GAAR)に関する新たな指針を発表しました。ガイダンスは、2013年の夏に出版される予定なので、財政法2013には影響してくるでしょう。

彼の201212月秋の声明で     、財務大臣は:「違法に税金を回避するか、彼らの公正な取り分を支払わないために、積極的に租税回避を利用する、あまりにも多くの人が存在します」と言って、これらの人々に対して政府が行動を起こす約束を述べています。

201212月には、第3者のデータをどのように使用するかに特に集中した、より詳細な脱税への取り組みを定めた、・・「脱税を閉じ込める:HMRCのアプローチ」を私たちは発表しました。

2013の予算では、歳入関税庁は報告書で、歳入庁の2010年以降、回避、脱税、犯罪者の攻撃と債務へ取り組んできた成功に焦点を当てた「課税競争の地ならし」の報告を発表しました。オフショア脱税に取り組んできたHMRCのアプローチを開始したオフショア脱税戦略「安全でないタックスヘイブン」も発表しました。

 

20137月の財務相のG20会合で、首相財務相のジョージ·オズボーンは、多国籍企業による利益のシフトに対応するため、OECD BEPS行動計画を歓迎しました。行動計画は、今後2年間で促進されるであろう15の具体的な提案が含まれています。

2011年/2012年にHMRCは、コンプライアンスア(徴税強化)活動からレコードの追加収入の£167億をもたらしました。HMRCはまた組織犯罪の攻撃を防止することにより、25億ポンドの税収を守り、被告は、告発された刑事事件の85%が有罪判決を受けました。

 租税回避と脱税の違い

税回避は議会が意図したことのない税の優位性を獲得するために税制のルールを曲げています。   それは、多くの場合、税務上の利点をもたらすのに役に立つかもしくはその目的以外の何物でもない不自然な、人工的な取引を利用しています。それは、法律の文理の範囲内のものですが、法の精神ではないものをふくんでいます。脱税は、人や企業が意図的

に、彼らが負っている税金を絶対的に払わないもので、それは違法なのです。

 

 

公開元

2013227

更新:

201491

内国歳入・関税消費税庁

財務省

財務長官:デビッド・ゴ-ク

 

 

 

四.経済と財政再建での世界の動きを、IMF等の報告を追ってみました。

 

 1.IMF専務理事のグローバル政策アジェンダ より高きを目指し、一層の努力を

http://www.imf.org/external/japanese/np/pp/2014/100314j.pdf

 201410

世界経済の動向は、前回(2014 4月)比さしたる変化はなく、依然として満足とはいえない状況にある。回復は緩くばらつきがあり、半年前の予測より悪く、下振れリスクが増大している。このような中、極めて緩やかな雇用の回復が日常となる「新たな低成長」に世界経済が陥ることを防ぐためには、大胆かつ断固たる政策の実施が不可欠である。具体的な政策については、以下の三点に留意する必要がある。

より強い成長を。コンフィデンスを強め、現時点および将来の潜在成長率を引き上げること、そして経済の停滞と不十分な雇用の創出というパターンを打破するためには、果断な構造改革が不可欠である。その間、需要を下支えしかつ各種の構造改革の痛みを吸収するために、緩和的な金融政策スタンスを継続する必要がある。しかし、そのような金融政策は、根深い労働・製品市場における歪みの是正、生産性の高い部門への信用供与の改善、成長をよりサポートする財政政策、インフラギャップの解消などの、各種の重要な構造改革を伴うものでなければならない。

よりしなやかな金融・経済へ。極めて低い資金調達コストが、市場および流動性リスク—とりわけシャドーバンキング部門における—を上昇させ、金融の安定性を損なう可能性がある。マクロプルーデンス・ツールの開発と導入を含めた、適切な規制および金融部門への間断なき監督が、金融の過度なリスクテイクの抑制に寄与する。同時に、金融環境の悪化に対する備えも強化する必要がある。一部の主要国・地域における金融政策の正常化が近づくなか、より強力な政策の枠組み、各種制度及び経済のファンダメンタルズが、金融政策の正常化に伴う潜在的な負の波及効果を軽減することができる。

(グローバルな)政策の整合性の確保。大胆な構造改革政策の便益を増大させ、同時に金融の安定性や各国間のインバランスに代表される、既に存在する各種の歪みの悪化を回避するためには、国際協調による整合的な政策の実施が不可欠である。(各国間の)対話と政策面での連携が、グローバル需要の円滑なリバランス(再調整)、いくつかの国における金融緩和政策からの脱却の他国への波及効果とそのスピルバックの最小化、金融規制の一貫性の確保、及び十分な世界的な金融のセーフティネットを維持することに寄与する。また、新たなモメンタム(勢い)を国際貿易の対話へと吹き込む必要がある。

火急の課題を抱える加盟国支援のための融資とキャパシティ構築への IMF資源の再編や、マクロ金融のサーベイランス(政策監視)の強化、マクロプルーデンス・ツールを利用も含めた、金融政策の正常化へ対する政策アドバイスや各種分析の提供、成長をよりサポートする財政政策とマクロ面で重要な構造改革の実施によって、IMFは加盟国が上述の政策アジェンダを実施することを支援する。また、今年末までに 2010年改革が批准されない場合は、現行の制度の範囲内で可能な対応策を検討することになる。

 

 

2.第30回国際通貨金融委員会(IMFC)コミュニケのポイント(20141011於:米国・ワシントンD.C.

仮訳

世界経済は回復を続けているが、回復にはばらつきがあり、想定よりも弱く、下方リスクは増加している。我々は、潜在成長力を引き上げ、より力強く、持続可能で、バランスの取れた、雇用が豊富な世界経済を実現することにコミットしている。我々は、適切なマクロ経済政策や重要な構造改革を通じて需要を活性化するとともに供給制約を取り除き、政府債務を持続可能な道筋に乗せ、金融の安定を確保し、波及効果を管理するための協力を強化し、世界の需要を引き続きリバランスさせるための大胆で意欲的な施策を追求する。我々は、エボラ出血熱による人的及び社会経済的影響について深く懸念する。

世界経済

困難はあるものの、ばらつきのある回復は続いている。多くの国が、失業率が許容できないほど高く、低成長または成長の減速という可能性に直面している。いくつかの先進国では経済活動の回復が進んでおり、特に米国及び英国において顕著である。日本の回復は緩やかで、ユーロ圏の回復は一時的である。いくつかの先進国における金融正常化やその他の国における目標を下回るインフレ率の長期化、金融市場のボラティリティ低下の下でのリスクテイキングの増加、及び地政学的緊張の高まりに伴う困難から、下方リスクが生じている。

力強く持続的な包括的な成長の確保

全ての国において重要な構造改革を断固として実施することとあわせて、経済面の余地がある国では緩和的なマクロ経済政策を継続すべきである。若者層の失業の減少や女性や高齢労働者の機会の増加を含む労働需要及び供給の強化、生産的なセクターへの資金フローの改善、民間投資を支えるビジネス環境の強化、といった施策にとりわけ重点を置くべきである。明確に特定されたニーズ、経済面の余地及び財政余地がある国においては、追加的な公共及び民間インフラ投資も、回復を支え、潜在成長力を引き上げるために重要である。

財政政策

財政戦略は、債務対 GDP比を持続可能な道筋に乗せつつ、成長と雇用創出を支えるため引き続き機動的に実施されるべきである。各国は、財政戦略の成長への貢献を高めるため、政府の歳入・歳出の構成及び質の変更について検討すべきである。具体的な中期の財政健全化計画の策定及び実行は引き続き多くの先進国にとってきわめて重要である。新興国及び低所得国においては、歳入の強化ところでは財政余地を再構築すべきである。

金融政策

先進国における金融政策は、引き続き回復を支えており、また、金融の安定性に係るリスクに留意し、中央銀行のマンデートと整合性を保ちつつ、インフレ率が目標を下回る状況の長期化に適時に対処すべきである。成長が強化され物価が安定している文脈においては、将来的な金融政策の正常化が必要となろう。注意深く調節され、良くコミュニケーションされた正常化は、負の波及効果や自国への跳ね返りを最小化し、世界経済にとって有益となろう。新興国は、政策余地が限定的な場合はこれを再構築すべきである。マクロ経済政策は健全である必要があり、その観点から、為替レートはファンダメンタルズの変化を反映し、対外的な調整が促進されるべきである。大きく不安定な資本フローから生じるマクロ経済や金融の安定性に係るリスクに対応する時には、必要なマクロ経済政策調整は、プルーデンス措置と、適切な場合には資本フロー管理政策により支えられうる。

長引く金融緩和及びいくつかの資産市場における過度のリスクテイクの文脈において、適切に設計されたミクロ及びマクロプルーデンス措置等を通じて金融システムの強じん性を向上させることは、引き続き全ての国にとって優先課題である。

政策協調と一貫性

グローバル・インバランスは構造的・景気循環的双方の要因により縮小しているが、リバランスは依然として重要な優先課題であり、赤字国・黒字国双方による継続的な行動を求める。

IMFの融資とサーベイランス

我々は、エボラ出血熱による被害を受けているギニア、リベリア、シエラレオネに対する IMFの支援の強化を歓迎するとともに、その支援の継続を求める。2009年から2014年のPRGT(貧困削減・貧困トラスト)の融資の一時的な金利免除は、低所得国の利益となってきた。我々は IMFに対し、PRGTの持続可能性を守りつつ、一時的な金利免除の再延長を検討することを求める。

我々は、十分なグローバル・フィナンシャル・セーフティネットの重要性を強調する。IMFは、予防ベースのものも含め、適切な調整及び改革への支援を提供し、リスクへの対処を支えるべきである。

我々は、サーベイランス見直し、FSAP(金融セクター評価プログラム)の見直し、進行中のマクロプルーデンスに係る政策アドバイスの策定作業を歓迎する。我々は、IMFによるパリパス条項の修正及び集団行動条項の強化に関する作業を歓迎し、新しい国際ソブリン債の発行時に、その使用を積極的に促進するよう、IMF、加盟国、及び民間セクターに求める。我々は、国家債務再編にかかる作業の継続、債務上限ポリシー見直しの完了を期待する。

ガバナンス

我々は、2010年に合意された IMFクォータ・ガバナンス改革や新たなクォータ計算式を含む第15次クォータ一般見直しの進捗が、引き続き遅れていることに深く失望している。我々は、IMFがクォータを基礎とする機関であることの重要性を再確認する。2010年改革の実施は、引き続き我々の最優先課題であり、我々は米国に、最も早い機会に、これらを批准することを強く促す。我々は、強固で十分な資金基盤を有する IMFを維持することにコミットしている。もし 2010年改革が本年末までに批准されなければ、我々は IMFに対し、既存の作業を基に、次のステップについての選択肢を用意しておくことを求め、選択肢の議論のスケジュールを決める。

 

 2.OECD諸国における税の弾性値(IMF/WP / 110分の14

ヴィンセントBelinga、ドラBenedek、ルード·デMooijとジョンNorregaard

IMFワーキングペーパー  財政局 20146

 

概要

どれほど速い経済成長は、政府の税収を後押しするでしょう?  本論文は、1965年から2012年の間のOECD諸国の短期および長期的な税の浮力を推測しています。私達は、累積の税収では、短期の税の浮力が大多数の国におけるそれとは大幅に異ならないことを発見しました; しかし、それは1980年代後半から増加しているので、税制が一般的に、より良い自動安定化機能となってきています。  長期的浮力がOECD諸国の約半分の国々で1を超えており、GDPの成長は、構造的な財政赤字の割合を改善するのに支援してきたことを暗示しています。消費税や固定資産税が最も少ない浮揚力であるのに、法人税は、これまでで最大の浮力です。個人所得税や社会貢献の場合は、短期および長期浮力は、1980年代後半から減少し、平均して、1よりも低くなっていました。

 JEL分類番号:E62;  H68

 キーワード:税浮力自動安定剤エラー修正モデルOECD

 著者の電子メールアドレス:V. Belingabelingats@yahoo.fr;  D. Benedek

 dbenedek@imf.org;  R.Mooijrdemooij@imf.org;  J. Norregaardjnorregaard@imf.org

 

この論文は、IMFでのヴィンセントBelingaのインターンシップ中に書かれました。  私たちは IMFの財政局のセミナーのほか、便利な提案やコメントでは、ニコラ·エンド、イヴォRazafimahefa、マーティンシンドラーとアニタTuladharに有効なコメントの参加者に感謝します。

  通常の免責事項が適用されます。

このワーキングペーパー見解は執筆者のものであり、国際通貨基金(IMF)や国際通貨基金(IMF)の政策を表しているものでは必ずしもありません。ワーキングペーパーは、作者による進行中の研究について書かれたもので、コメントを引き出すためと議論を促進するために公開されている。

 

         目  次     

要約                

I はじめに

II  方法論

  A.仕様と推定

  B.理論的期待

  C.データ

III 結果

  A総税収の回復力

  B. 税収コンポーネントの回復力

  C.ロバスト性

IV.  結論

 

1.国による総税収の弾性値

2.総税収、パネルの見積もりの禍福力

3収コンポーネントの浮力

4. 2つ以上の期間の税収コンポーネントの弾性値

5. 税率のために制御されたPIT CITの弾性値

6. 浮力と.インフレのために制御することなく、

7. 非対称短期浮力

1.名目GDPの成長率と税収.

2. GDPのシェアとして税収構成.

参考文献

 

はじめに

 多くのOECD諸国では大幅な財政課題に直面しています。  危機の余波で、財政赤字が急増している。  一部の国では、これが市場の信頼を喪失を避けるための激しくかつ即時の行動を促し、債務の持続可能性を回復し、財政のバッファを再構築してます。長期的には、人口の高齢化は財政に更なる圧力を変えるであろうし持続不可能な負債の軌跡を危くするでしょう。

これがどの程度高い経済成長が財政赤字の削減を救うことができるかに疑問を提起  します。予算の歳入面から、答えは、いわゆる税の弾力性:税収がGDPの変化にどのように変化するかの尺度、によって異なります。税の弾力性の1は、GDPの伸び率1%は、税収を1%増加させるであろうというもので、税対GDPの割合を不変のものとしています。しかし、1を超える税の弾性値は、税収をGDPの伸び以上に増加させ、潜在的に財政の赤字比率削減に繫がるのです。

 

 1は、2003年から2010年までの間におけるOECDの名目GDPと名目税収の成長率を示しています。危機以前の期間では、どの年度においても、税収の伸びはGDP成長率より大きかった。  危機年の2008から2009年の間では、税収はGDPの減少以上に減少しました。これらの観察は、これらの年の期間には、税金の弾性値が1よりも大きくなっていることを示唆している。本論文で狙いとする疑問は、これがすべての国々にとって又全ての税金にとって当てはまるのかどうということなのです。

 

 1 OECDにおけるGDPの名目成長率と租税収入(パーセント)

 

 

弾性値は短期と長期のものの間で異なる場合があります。  短期弾性値は、財政政策の安定化機能に密接に関連しています。  実際に、税収がGDP1を超える短期の弾性値)を超えて増加すれば、税制が良い自動安定装置です。短期的な弾性値が1よりも小さい場合、税収は、GDPよりも安定しており、自動安定装置としてはより少なく機能します。長期的弾性値は、長期的な財政の持続可能性への経済成長のインパクトのために重要であります。1を超える長期弾性値は、ほかの条件が等しければ、より高い成長は、予算の歳入面を通じて財政収支を改善することを意味するものですが、一方で、1より小さい長期弾性値の成長は反対の影響を示すでしょう。

 

本論文では、1965から2012年の期間中のOECD加盟国の長期および短期の税の弾性値を推定しています。そのために、短期効果、長期的な関係と調整の速度を同時に推定するエラー訂正モデル(ECM)を採用しています。主な貢献は2つあります。  まず、OECD諸国だけでなく、すべてのOECD諸国のパネルにおけるそれぞれの集計税収の弾性値を見積もります。われわれは、二つの異なるエピソードの間でのパネル内の弾性値も見積もります。  第二に、6の弾性値が異なる税収コンポーネントが、パネル回帰を用いて推定されます。

 

これらの税のコンポーネントには、個人所得税(PIT)、法人所得税(CIT)、財·サービス税(GST)、消費税、不動産への再発税および社会保障拠出金(SSC)を含みます。  また、いくつかの基礎となる仮定に関して、我々の結果の頑健性も提示しています。

他のいくつかの研究では、のために時系列を使用して、国別の短期および長期的な税の弾性値を推定しました(エンダ(2008)のインド、コットン(2012)のトリニダード·トバゴ、ソーベルとホルコム(1996)とブルースら(2006年)の米国、およびPoghosyan2011)のリトアニアを参照)。  ジルアードとアンドレ(2005)らの研究は我々の研究に最も近いものです。彼らは28 OECD諸国のパネルの4つの税目とGDPとの関係を1980年から2003の間について検討しています。  特に、彼等は、循環予算の2段階での需給ギャップへのコンポーネント影響を推定しています:最初に各税のコンポーネントのそのベースへの影響を推定することによりそして第二に、そのベースの需給ギャップへの影響を推定することによっています。  私たちのアプローチは、国の大規模なセットと長い時間枠を使っています。  また、ECMアプローチは私たちに、短期浮力を探索するだけでなく、長期的な関係と調整の速度の探索をも可能にしています。

本稿の構成は以下の通りです。  セクションIIは、推定方法とデータの仕様を説明しています。  セクションIIIは、総税収と税収の構成要素のそれぞれの回帰の結果について詳しく説明し、次にいくつかの重要な仮定に関するロバスト性解析を行っています。  最後に、セクションIVは結論です。

III.  結果

総税収の回復力

 まず、税の総集計のデータを使用して、34OECD加盟国のそれぞれについて、式(2)を推計しています。  1は、短期的浮力、長期浮力および国ごとの調整の速度の推定係数を示しています。

 

 結果は、1.03の平均長期的な浮力と1.05の中央値を示唆している。  それは以下の 4カ国のものより大幅に小さい:オランダ、イスラエル、スロバキア共和国とハンガリー。  16カ国での係数は、1と大きくかい離していません。残りの14カ国では、それが大幅に1を超えています。国家間での変動範囲は、0.11の各国間の標準偏差で、スロバキア共和国の0.75から日本の1.3でした。

 

 全体として、データは、過去数十年にわたる長期的な浮力は、1に近いかあるいは1を少し上回るという見解を支持する傾向があります。後者の国々については、国内総生産の伸びは、財政の持続可能性を改善していました。

 

 平均短期弾性値は1.01である。  わずか4カ国(オーストリア、スイス、ハンガリー、エストニア)で、それは1より著しく小さく、一方5カ国(フランス、日本、スペイン、オーストラリア、チリ)だけが1を大幅に上回っています。25カ国では、短期浮力は1とおおきな差はありません。  このため、税制は、自動安定化機能は良くも悪くもありませんでした。  短期浮力は、ほぼ0.2の標準偏差で、国家間で、長期の浮力より大きな変動を示しています。  最低短期浮力はハンガリーの0.43で、最大の浮力は、1.5を超えている日本とチリで発見されています。  短期的な浮力が長期よりも大きい国々は、18カ国があり、逆に小さい国々は16カ国です。

 

 調整の速度は、表1の7列目に報告されています。推計値は、それらのほとんどの国々とって統計的有意に、長期的な関係への収束と矛盾しないで、全ての国でマイナスとなっています。  調整の速度はスウェーデンの低い7.8%でのからスロバキアとチェコ共和国での75%以上となっています。

 

 1.国別の総税収の浮力/ 1

 

 

長期浮力         短期浮力

調整速度

OBSの順位

 

<1

1

>1

<1

1

>1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Canada

 

0.96***

 

 

1.01***

 

-0.10

47

France

 

 

1.12***

 

 

1.20***

-0.16*

47

Germany

 

1.05***

 

 

1.08***

 

-0.33***

47

Italy

 

 

1.13***

 

0.80***

 

-0.44***

47

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Japan

 

 

1.29***

 

 

1.54***

-0.25***

45

U.K.

 

1.00***

 

 

0.99***

 

-0.33***

46

U.S.

 

1.03***

 

 

1.34***

 

-0.27**

46

Austria

 

 

1.07***

0.68***

 

 

-0.42***

46

Belgium

 

1.03***

 

 

0.89***

 

-0.16**

47

Denmark

 

1.06***

 

 

0.92***

 

-0.22**

46

Luxembourg

 

1.05***

 

 

0.70***

 

-0.14*

47

Netherlands

0.86***

 

 

 

0.77***

 

-0.31**

32

Norway

 

1.02***

 

 

1.03***

 

-0.18***

46

Sweden

 

0.97***

 

 

1.12***

 

-0.08

46

Switzerland

 

 

1.12***

0.57***

 

 

-0.30***

46

Finland

 

 

1.08***

 

0.92***

 

-0.25**

46

Greece

 

 

1.09***

 

0.89***

 

-0.49***

46

Iceland

 

0.90***

 

 

0.82***

 

-0.11

31

Israel

0.80***

 

 

 

0.72***

 

-0.48*

17

Ireland

 

0.98***

 

 

1.01***

 

-0.15**

47

Portugal

 

 

1.12***

 

1.13***

 

-0.60***

47

Spain

 

 

1.21***

 

 

1.41***

-0.20**

47

Turkey

 

 

1.06***

 

0.98***

 

-0.48***

47

Australia

 

 

1.09***

 

 

1.44***

-0.11

45

New Zealand

 

 

1.08***

 

1.20***

 

-0.30***

46

Chile

 

 

1.12***

 

 

1.56***

-0.59***

22

Mexico

 

1.03***

 

 

1.03***

 

-0.49***

30

Korea

 

 

1.16***

 

1.44***

 

-0.25*

40

Czech Rep.

 

1.05***

 

 

1.28***

 

-0.78***

17

Slovak Rep.

0.75***

 

 

 

0.84***

 

-0.77***

17

Estonia

 

0.98***

 

0.75***

 

 

-0.32***

16

Hungary

0.87***

 

 

0.44***

 

 

-0.59***

21

Slovenia

 

1.01***

 

 

1.07***

 

-0.64***

17

Poland

 

0.96***

 

 

1.08***

 

-0.54***

21

Mean

 

1.032

 

 

1.019

 

-0.349

 

Median

 

1.048

 

 

1.011

 

-0.306

 

St deviation

 

0.110

 

 

0.275

 

0.196

 

 / 1  注:***p <0.01**p <0.05*p <0.1;  <15%に統計的に1よりも小さいことを意味、列= 1手段  5パーセントで1から統計的に差はない。  コラム>1は、5パーセントで1よりも統計的に大きいことを意味します。  新ニュージーランド、  オーストラリアは、SSCを収集することはありません。

2.総税収の浮力、パネル見積もり/ 1

 

1965-2012

1965-1988

1989-2012

Long-run buoyancy

1.06***

1.09***

1.02***

長期浮力

(0.00)

(0.00)

(0.03)

Short-run buoyancy

1.04***

0.93***

1.17***

短期浮力

(0.05)

(0.06)

(0.10)

Speed of adjustment

-0.17***

-0.33***

-0.39***

調整のスピード

(0.03)

(0.05)

(0.04)

 / 1 ***p <0.01**p <0.05*p <0.1;  5%で1よりも統計大きいボールドイタリック手段、と統計的に差がない大胆な手段  51  括弧内の数字は標準誤差を表す。  パネルはバランスが取れているとチリ、チェコ共和国、エストニアを除外し、ハンガリー、アイスランド、イスラエル、韓国、メキシコ、オランダ、ポーランド、スロバキア、スロベニア。  オーストラリア、ニュージーランド、ではありません SSCを集め、総税収はSSCが含まれています。

  2は、OECD加盟国の全パネルを使用したPMG推定に基づいた、パネル回帰を示しています。また、2つの等しい期間にわたって税務浮力を比較しています:1965年から1988年と  1989から2012  1980年代後半には、多くのOECD諸国の政策で、主要な税制改革を含む大きな変化を記録しています。二つの期間における国のカバーでの違いの影響を排除するために、私たちは表2の回帰のためのバランスのとれたパネルを作成しています。

 平均すると、表2の長期浮力は1.061よりも著しく高くなっています。

1965-1988年との比較でのもっと最近の期間での長期浮力は、幾分減少し、係数は、もはや1989年以降は1より大きく高くはありません。

  これは、おそらく1980年代後半と1990年代初頭の改革後の税制における累進性の緩和を反映しています。

  全期間にわたって短期浮力が1.04に等しく、統計的に1との差はありません。しかし、二つの期間は、著しく異なっている。  1980年代後半になる前に、短期の浮力は、大きな標準誤差に起因するそんなに著しいものではありませんが、よく1未満でした。

  1980年代後半から、それはよく1を上回りましたが、やはり5%の有意差はありませんでした。  2つの期間の短期浮力の差は、である

 統計学的に有意な、しかし、税制の安定化機能がより最近の期間に強化されていることを意味している。

  浮力の変化は収入カテゴリーの動向を反映している可能性がある。  実際に変化する少ない浮力税(またはその逆)への複数からの税のミックスは、集約のための浮力を変更することができます  収入。  さらに、これらの異なる税務の各カテゴリの浮力は、それ自体、かもしれない  変更されている(下記参照)。  最後の二十年の間に、例えば、多くのOECD諸国  両方税ミックスを変更し、構造租税政策改革を制定している(図2参照)と、各成分の構造。

  B.税目別の弾性値

  3は、PMG推定に基づいて6つの税のカテゴリごとに、パネル回帰の結果を示しています。

  長期の弾性値はCITについては1つを超えることが見出されている。SSCおよびGSTについては、PIT、消費税及び資産税については1以下であるのに、1から大きく離れてはいません。法人税CITのための高い弾性値は、先進国の過去数十年間の勤労所得シェアの緩やかな減少を反映している可能性があります。 

これもPITの低い浮力を説明できる。  消費税については、低い長期の弾性値は、多くの国での消費税率の物価スライド制がないことが原因である可能性があります。

 

3:税目別/ 1の弾性値

 

個人所得

社会保険

法人

物品

消費

不動産

長期

0.97***

1.05***

1.26***

0.98***

0.77***

0.71***

 

(0.01)

(0.01)

(0.02)

(0.01)

(0.01)

(0.02)

短期

1.10***

0.75***

1.96***

0.92***

0.51***

0.05

 

(0.09)

(0.07)

(0.17)

(0.06)

(0.10)

(0.15)

調整SP

-0.20***

-0.20***

-0.30***

-0.23***

-0.20***

-0.15***

 

(0.04)

(0.03)

(0.03)

(0.04)

(0.04)

(0.03)

 / 1 ***p <0.01**p <0.05*p <0.1;  5%で1よりも統計大きいボールドイタリック手段、と統計的に差がない大胆な手段  51  CITPITについては、チリ、メキシコがあるため、欠落データの推定には含まれていません。  SSC、オーストラリアニュー·ジーランドは、SSCを収集することはありません。  括弧内の数字は標準誤差を表す。

  3の短期の弾性値は、PITにとっての高得点は、それがGSTよりよい自動安定剤であることを示唆しているものの、PITGSTの弾性値と大きく違ってはいません。  CITは、短期的弾性値1.96で、これまでで最高の自動安定化剤である。  興味深いことに、SSCの短期浮力が1より著しく小さいのです。4  その理由の一つが(SSCについての所得に対するキャップによる)その逆進構造かもしれません。  固定資産税の短期浮力は、ゼロより大きく離れないようであるだけです。自治体はGDPに何が起こるかに関係なく、安定したこのソースからの税収を維持する可能性があります。  固定資産税の調整の速度もすべての税金の中で最低である、すなわち、その長期的な浮力に向けた調整が遅い。

 3  税区分ごと、国ごとの短期弾性値の結果はリクエストを承ります。税収の合計と税収の構成要素での結果は、GDPに対して1から5の遅れを含めることに対して確固としています。これらの結果についても、リクエストを承ります。

 4  ジルアードとアンドレ(2005)も、CITの最大の短期的影響とSSCの短期的な影響の1以下を発見します。

 

4は、表2の2つの異なった期間の弾性値の見積もりを示しています

 二つの期間における国の包括の違いによる影響を排除するために、私たちは、この検討のためにバランスのとれたパネルを作成しました。これは、全期間の業績が表3のものと若干異なる理由を説明しています。

   4. 2期を超える期間の税目別税弾性値/ 1

 

期間

長期弾性値

 

短期弾性値

 

 

Period

Long-run buoyancy (s.e.)

 

Short-run

buoyancy (s.e.)

 

PIT

1965-2012

0.91***

(0.02)

1.03***

(0.08)

 

1965-1988

1.17***

(0.02)

1.07***

(0.12)

 

1989-2012

0.82***

(0.01)

0.94***

(0.19)

SSC

1965-2012

1.08***

(0.01)

0.87***

(0.10)

 

1965-1988

1.23***

(0.01)

0.83***

(0.13)

 

1989-2012

0.95***

(0.01)

0.58***

(0.11)

CIT

1965-2012

1.25***

(0.03)

1.79***

(0.20)

 

1965-1988

1.24***

(0.01)

1.29***

(0.31)

 

1989-2012

1.41***

(0.05)

3.58***

(0.47)

GST

1965-2012

1.16***

(0.01)

1.03***

(0.09)

 

1965-1988

1.30***

(0.02)

0.93***

(0.16)

 

1989-2012

1.13***

(0.01)

1.28***

(0.19)

Excises

1965-2012

0.76***

(0.01)

0.56***

(0.14)

 

1965-1988

0.79***

(0.01)

0.43

(0.27)

 

1989-2012

0.52***

(0.03)

0.36***

(0.12)

Property tax

1965-2012

0.92***

(0.02)

0.13

(0.22)

 

1965-1988

0.66***

(0.02)

-0.02

(0.39)

 

1989-2012

0.94***

(0.03)

-0.04

(0.15)

 

IV結論

一つの誤り訂正モデルを使って、本論文は、1965-2012間の34OECD加盟国における長期的および短期的な浮力を検討しています。結果は、その長期の浮力がOECD加盟国の約半分の国々においては、1と大きな有意差は無いことを示しています。  14カ国については、GDP成長率が予算の歳入面を通して財政パフォーマンスを向上させるのに役立っていることを暗示して、長期の税浮力が1を超えています。長期浮力は、1980年代後半から減少しています。短期浮力は、OECDの大半の国々で1に近く、税制による特に強いまたは弱い自動安定化力を暗示していません。しかし、短期的な浮力は、1980年代後半以降の著しい増加を示しています。

論文はまた、パネル回帰を使って、税目別の浮力も評価しています。

法人所得税は、最高の短期的浮力で、最高の自動安定化の役割を果たしています。短期浮力が物品税と固定資産税のために特に弱い。長期浮力は、おそらく過去数十年の間の資本所得の増加を反映し、法人税に高くなっています。個人所得のための長期及び短期の浮力は、おそらく累進性の減少のために、1980年代後半から減少しているようです。物品税と固定資産税は、最低の長期的な浮力を持っている。

私達は、私達の分析を拡張するための3つの分かりやすい方向を見ています。第1に、時系列が短くなる可能性があっても、非OECD加盟国のための浮力の評価をすることができます。税浮力は、OECDの外の国々の税の比率が一般的に低くなっているので、特に個人所得税では、異なる場合があります。第二に、これは、ポリシーパラメータの変化のために歳入実績の調整をする租税弾力性の分析を拡大するのに、興味深いものになるでしょう。しかしながら、これは、必要で基本的な税制改革とその税収への影響についての詳細な情報を必要とするでしょう。最後に、税金の浮力の決定要因のより徹底的な分析は、なぜ浮力が国家間でまた時間を越えて異なるのかを私たちが理解するのを助けるでしょう

 

五.最後は、お知らせコーナーでの特異な文献の中から面白そうなものを掲げてみました。

1.IRS(米国内国歳入庁)のスキャンダル

  ①.スキャンダルと呼ばれた理由と問題の背景

ご存じの人も多いと思いますが、昨年の5月にCNNやニューヨーク・タイムズ等が連日報道したことが、オバマ政権のスキャンダルと騒がれたことも否定できないでしょう。ポリティカルアポインティとしての長官を、オバマ大統領が怒って更迭したと報じられましたが、先のIRSの長官、ダグラス·シュルマンは、任期満了の201211月に退任し、代理長官に就任していたスティーブン·ミラー前次長がティーパーティー·グループの扱いについて謝罪した後の5月に辞任することを、大統領が認めたにすぎないのです。

IRSは、ティパーティまたはペイトリオット(愛国者)の名称を利用して税控除を申請したグループに対して、他のグループより多くの時間をかけ、様々な質問をするなどの不愉快な対応をしたと言われています。15日の『ニューヨーク.タイムス』によると、IRSは、数年前、税控除申請を受け付ける176のグループのリストを公表していたという。その過程には様々な角度からの検査や質問などが条件であり、主にオハイオ州のシンシナティの事務所で行われていて、ティパーティ運動が台頭した2010年から開始したようである。その背景には、20101月「 Citizen United v. Federal Election Commission」(市民連合対連邦選挙委員会)の裁判で最高裁は、憲法第一条の言論の自由に照らし、企業、組合も人であるため、議会が選挙資金献金の限度を定めることは違憲であるとする判定を下しました。この判決後、501C−4)コードに属する社会福祉団体の税控除申請は急激に増えたため、莫大な量の申請書に対処しなくてはならなくなったという。なぜ、この類いの申請が増えたのか?それは、501C−4)に属するグループの申請には政治献金者の氏名を公開する必要がないからである。そのIRS事務所で、職員は税控除申請を提出したティパーティのグループに対して、将来の寄付者名など不必要な質問も含めて、他の組織のグループより多くの質問を浴びせたという。『ロイター通信』によると、申請のプロセスが選挙後まで遅れたケースもあれば、干渉的な質問が多かったとの苦情もあり、税控除が受けられる状況になるまで3年間待たされたケースもあったとティパーティの複数のリーダーが語っていたというのです。

このような報告に、保守派の議員、特にティパーティ議員と呼ばれる複数の共和党議員は穏やかではない。関与したIRSの職員の正確な人数を含め、虚偽の声明があったかどうか、また自由権の侵害はなかったかどうかを追求する用意があると言われている。更には、オバマ氏を弾劾したい共和党議員らは、この情報が昨年(2012年)11月の大統領選挙前にオバマ氏に通達されていたかどうかも明らかにしたかったようです。もし、通達されていたのであれば、一昨年は選挙年であったため、意図的に表面化させなかったのかどうかを知りたいと意気込んでいたようでした。ミラー代理長官の辞任とともに、2013年の5月以降、IRS有給休暇に置かれていた非課税団体の元ディレクターのロイス·ラーナー女史を含む少なくとも4人の幹部を、解雇しています。特に、ロイス・ラナーさんは何度も議会の委員会の公開の聴聞を受け、最終的には、自己に不利な証言は拒否できるとの憲法上の権利に基づいて、証言を拒否していました。

 

  ②.委員会の公聴会での争点

 昨年517日の『ワシントン.ポスト』によると、ミラー代理長官は、政治的な動機があったかどうかに関する質問で、彼自身は、政治的任命は受けていないため、政治的グループの税控除申請を許可するべきかどうかを判断するための適切な方法について、議会からの明確な指導を受けることには利点があるはずだと述べ、超党派の立場であることを明白にした。また、IRSは政治的には中道であるはずだとし、関与した職員は政治的な意図に基づいて対処したものではないと信じると述べた。更に、アメリカ国民や議会を欺くようなことはしていないと主張しました。

オバマ政権は、2010年からIRSが政治団体の税控除申請の監察を行っていることを知っていたかという点については、財務省監察官のラッセル.ジョージが証言しました。17日の『ニューヨーク.タイム』によると、ジョージは政治的活動を展開している組織の税控除申請を監察していることを古参の財務省の弁護士に201264日に語り、その後すぐ、副財務長官ニール.ウォーリンに語ったと告白しました。オバマ政権の一部の当局者は大統領選挙期間中、このことには気付いていたと初めて公表した。また、ミラー長官も複数の共和党議員に、保守的なグループを標的にしていることがIRS以外のオバマ政権当局者に漏洩した可能性があるかどうかを聞かれたとき、「それは法律違反だ」と反応し、「それが起これば、私はショックを受けていた」と述べたという。

NYタイムス紙は、IRSが、特に保守的はグループを選定し余分な監察を実施していたことをオバマ政権の一部の当局者は知っていたが、大統領選挙のキャンペーン中は明らかにしなかったことを暗示するようなジョージの証言は、共和党議員に火をつける可能性があるとし、2012年の大統領選挙で共和党の副大統領候補であったポール.ライアンは「それは大きな問題を発生させる」とコメントしていると報告しています。

ご承知の通り、米国議会の下院では共和党の方が多数党で、共和党の若手は、反オバマの社会運動ともなった、保守派「テイパーテイ」の強力な支援を受けています。そのため、共和党としては、あげた手を下すこともできず、昨年5月には、ホルダー米司法長官は14日、保守系政治団体「ティーパーティー(茶会党)」などを狙い撃ちにした内国歳入庁(IRS)の審査について、司法省が犯罪捜査を開始したと述べていたが、2014 1 14 15:23 JSTに記事にその後の動きがわかりました。

 米法執行当局者らによると、免税を求める保守系団体の税務審査を内国歳入庁(IRS)が厳格化していたことについて、連邦捜査局(FBI)は刑事訴追を予定していない。これにより、政治的な動機によるスキャンダルとされたこの問題をめぐる論議がかえって激化する公算が大きいとの報道です。スキャンダルの発覚以降、共和党はオバマ政権が自らの官庁の不祥事を適切に捜査できるのかどうか疑念を表明していた。下院監視・政府改革委員会の委員長を務めるダレル・アイサ議員(共和、カリフォルニア州)は先週、本件を扱う司法省の検察担当者の公平性が疑われると異議を唱(とな)えた。この検察担当者がオバマ陣営に献金を行っていたためだという。

 これに対し民主党は、IRS職員側に犯罪行為がなかったとの見方を維持してきた。IRSには保守系団体を不当に扱ったり弱体化させたりする意図はなかったと主張し、その理由としてリベラル系の団体も同じような審査を受けていたことを指摘してきた。

同当局者らによれば、捜査当局はこの件で、刑法違反に相当する「敵狩り」ないし一種の政治的バイアスの証拠を見つけられなかった。その代わり、免税申請に関するルールが理解されておらず、審査の規則施行の管理が間違っていた証拠が出てきたという。捜査に詳しい当局者によると、捜査は続いており、今後何カ月も続く可能性があるものの、結果として刑事訴追が行われる可能性は一段と低くなっている。ただし、予期しない証拠が見つかり、当局の考えが変われば、それも変わる可能性があると同当局者は警告しています。

 

  ③.オバマ大統領の対応とその後

 昨年5月の政治的騒動では、大統領は バラク·オバマ大統領はIRSの代理長官、スティーブン·ミラーを更迭しましたが、それ以来、オバマ大統領はIRSの執行行為への継続的な共和党の集中砲火を、「インチキな」スキャンダルと呼んでいるそうです。そのため、オバマ大統領は、2013年の8月に、新しい長官に、百戦錬磨のビル·クリントン大統領の下で行政管理予算局の元副ディレクターであり、2000年のコンピュータシステムを変換するための準備をリードしたジョンコスキネンを指名し、13年の12月に任命されたのでした。

 本年6月、ジョン·コスキネン、内国歳入庁長官は、ティーパーティーの政治団体に対する税務機関の精査に熱くなっている下院の税制の歳入委員会の公聴会で、消滅している電子メールのやり取りで議員と衝突しました。長官の証言に対し、「ここで聞いていて、あなたの証言は信じられません。誰もあなたを信じていません。」ウィスコンシン州の共和党代表ポール·D·ライアンは強力に批判し、歳入庁が免税を求めている保守的な政治団体を虐待していると多くの共和党員の感情を代弁しました。コスキネン長官は、コンピュータのクラッシュについての調査官への通知の遅れ、および課税当局が財務省に週間前に通知しているという事実は、隠ぺい工作を示していたとする委員会でライアン氏らによる追求に反論しました。また、コスキネン長官は、歳入庁の技術スタッフとロイスラーナー女史が彼女のメッセージを復元しようと努めているやりとり、中央の元IRSの公式の2011年からのメール交換を証拠として提出しました。ラーナーさんのコンピュータがクラッシュし、彼女の失われたe-メールを復活するための努力をすることを約束しました。

その間、現場責任者の中心人物のロイスラーナー女史の議会侮辱罪については、米下院で、ティーパーティーグループ精査中の彼女の役割に関する質問に答えることを拒否したために、今年の58日、議会侮辱罪で確保することが、賛成多数で可決され、潜在的訴追のためのワシントンの国の弁護士に委ねられることになります。また、IRSを調査する特別検察官の任命を司法長官エリックホルダーに求めることも同日可決されました。

 なお、201475日付けニューヨークタイムズ編集委員会の記事によれば、『内国歳入庁で起こっているスキャンダルはあるが、それはロイスラーナーまたは彼女の行方不明のメールとは何の関係もありません。下院の共和党は、彼らはオバマ政権内で広範囲に政治腐敗であるとイメージを当てるものをラーナーさんと結びつけるための彼らの騒々しい十字軍をあきらめていないが、彼らが証明しているすべてが、IRSは他のほとんどの政府機関よりは、そのコンピュータのファイルのバックアップでよくはないということぐらいです。いや、本当のスキャンダルは、共和党が事実上誰も気がつかないうちに、IRSを不自由にしたことである。2010年の幅広いティーパーティー主導の歳出削減以降、当局の予算はインフレを考慮に入れた後でも14%カットされ、急激な職員の減少、税法の貧弱な執行及び納税者サービスの低下をもたらしています。・・・』

   といったような、ティパーティによるあまりにも政治的な圧力が、本来政治への中立を旨としている税務当局に向けられ、税務執行の本来の役割の邪魔をしているのではとの新聞論調が増えてきている様ですが、嫌われ者の代表であるIRSの真の味方は少ないんでしょうね。

 非課税団体の基準をもっと明確にした新規則をIRSが作り、施行したいようなのですが、恐らく下院の反対により、次の中間選挙が終わるまでは、現行のままで行かざるを得ないようです。アメリカの税務行政の、中立、公正、効率等の古き良き伝統に対する、政治的な圧力が強くなっているのを見るにつけ、政治家の大臣を長とする財務省の直轄下ではなく、政治による圧力がかからないように、外局として存在しているわが国税庁の伝統だけは是非維持してほしいものだと、このトピックスを通じてつくづく感じた次第です。

 

行く手に立ちはだかるもの

国際通貨基金財務·開発20149月、 51巻、第3号で、5名のノーベル経済学賞の受賞者による、世界経済が直面する最大の問題についての小論文を掲載していましたので、仮訳してみました。問題は分かっていても、その解決は困難であるということが指摘されているようです。人類の知恵だけではどうしょうもないことをどうやって未然に防止したり、解決したらいいのかを人間一人ひとりに説得し、実行させるのは、国際機関でなくて国家なんですよね。最終的には・・・・・・・・・・

 

5人のノーベル賞受賞者が、将来の世界経済が直面する最大の問題と考えるものを話し合う

地球温暖化

2つめの不都合な真実

 ジョージ·A·アカロフ

人々は歴史(あるいは物語)について考える。間違った歴史を話すと、あなたはトラブルに自分自身を巻き込みます。アメリカの言語学者、人類学者、趣味に熱中する者ベンジャミン·リー・ウォーフは1920年代にこの現象を記録しました。防火エンジニアとしての彼の昼の仕事で、彼は多数の火災がガソリンスタンドで発生したのに気づきました。彼の記録を作品にしはじめながら、ウォーフは、ガソリンのドラム缶を扱う時にしばしばガソリンの運搬を行った労働者は、「空であることを知っていた」樽の周りでタバコに火をつけることを欲したことに気付きました。

同じようなことばの言い回しが、世界を非常に多くのトラブルに追い込んでいます。数年ごとに、世界の指導者たちは壮大な会議に集まります:リオデジャネイロ、京都、ヨハネスブルグ、コペンハーゲン。厳粛な宣言が行われているが、地球温暖化アクションの缶は、再び道に蹴られています。地球温暖化の言語は、一方では、個人に、他方では、彼らの政府に直ちに行動を取るようには動機付けしてはいません。

一つの簡単な話は、納得できるとともに真実でもあります。地球の大気は、私たちの周囲に保護毛布のような役割を果たします。この毛布は、太陽からのエネルギーが浸透することができますので、太陽が地球を暖め、その時大気が、その暖かさが放射する速度を優しく遅くします。

共同体として私たち人間は、地球という赤ちゃんを持っている。年々、容赦なく、私たちの赤ちゃんの周りの大気圏のブランケットは重く、重く、重くなってきている。  50マイルの短い道路の走行でさえ、5ガロンのガソリンを使用して、大気中に100ポンドの二酸化炭素を吐き出します。そのような無意識の行動を通じて、米国の平均的家族は、例えば、このようにして地球のブランケットに週当たり、1800ポンドを付加します。世界中のすべての家族を合計し、赤ちゃんや毛布についての私たちの直感的な理解でのほんの少しの科学によって、世界が、あらゆる可能性の中で、暖かく、暖かくなってゆくことを確認するのは簡単です。でも親は、そのような状況では、赤ちゃんを救うために急ぐでしょう。しかし、私たちが地球温暖化について自分自身に伝える物語は、あまりにもつまらなすぎかつ慎重すぎるのです。私たちは、気候変動に関する政府間パネルの布告を読みました。私たちは、「科学者」の結論を先送りしています。科学者すべてが、全会一致の掛け声と、多くの場合、偉大な情熱と力で話されてきましたが、科学の専門的な平静さは、メッセージを弱めているのです。私は20年くらい前の夕食時、有名な天文学者の隣に座っていたのを覚えています。天文学者に言うことがわからなかったので、私は、気候変動を持ちだしました。  「私たちはまだ人為的気候変動による地球温暖化があることを確認していない」と彼は私に言いました。

その発言は、科学的な言葉では正しく、それは彼の疑いの程度を適切にふくんでいました。しかし、公共政策の目的のために、人為的な地球温暖化の高い可能性を考えると、そのような警告は無謀です。親は部屋が暖かすぎないかどうかを判断するために、赤ちゃんの体温を測ることはありません;それと同様に、地球温暖化のために、私たちは、早急にとるべき行動の物語を必要としています。

私たちは、自分達だけでなく、私たちの政府においても、行動を取る必要があることの正当性と意志を持つような言い回しを必要としています。地球温暖化の経済性は、経済的問題におけると同様に、理解できるものです。それと戦うための最良の方法は、(かなりの費用をかけて)炭素排出量に均一の税を課すことです;排出量が所望のレベルまで低下するまで、その税は自動的に上昇させる必要があります。最適なポリシーは、排出量を削減する方法の研究開発への補助金も求めています。

しかし、地球温暖化は世界的な問題であり、排出は世界中から生じているので、税金や補助金は、世界的でなければなりません。各国が、その義務が実行されるようなものとして、それを認識する必要があります。私たちは、私たちは、全てが世界的に一緒であるとの、地球同盟を締結する必要があります。私たちはすべて一緒に協力する必要があることを自分自身に伝える必要があります。私たちは他の人がどうしようと、私たちはできる限り協力する必要があります。なぜ?地球は私たちの美しい赤ちゃんですから。

このように2つの都合の悪い事実があります。1つは、地球温暖化そのものです。  2つ目は、まだそれと戦うことを私たちに強要する物語を自分自身に語っていないことです。

 ジョージ·A·アカロフは2001年に経済学のためのノーベル賞を獲得しました。IMFの研究部での客員学者、カリフォルニア大学の経済学名誉教授、バークレー校。彼はアイデンティティ経済学レイチェルKrantonと共著の、「最近どのように私たちのアイデンティティは私たちの仕事、賃金および福利を形成するか」の著者です

増加する需要 未解決の危機

ポール·クルーグマン

21世紀の2番目の10年に差しかかって、世界経済―あるいは少なくともその比較的豊かな国々が直面している最大の問題は、多くのエコノミスト達が、私たちが見ることになるとは決して思わなかった問題であります。  1930年代以来初めて、世界は、十分な需要の持続的な不足に苦しんでいるように見えます;人々は、私たちが持っている生産能力を活用するために十分な支出をしていません。

これは、私たちの祖父を悩ませたかもしれないのですが再びやってくることはないという、解決された問題であると思われていました。しかし、それは起こったのです、そしてその解決策はあいまいなままなのです。

いくつかの生の手っ取り早い数値を提供してみましょう。私たちはIMFの世界経済見通し(WEO)のデータベースから、「先進国」の集計をすれば、これらの国を合わせた実質GDPは、2000年から2007年の間では18%増加したことがわかります。当時の推測は、中期的に同様の割合を予測していました。しかし実際には、それは今、2007年~2014年の間には、先進国は、私たちがトレンドだったと思っていたものと比較して10%の不足を意味する、約6%しか成長しなかったようにおもわれます。

確かに、経済停滞の実際の量がこれよりはるかに少ないことは、広く議論されています; WEOデータベースの先進諸国の集積の現在の生産のギャップの推定値は、わずか2.2%です。しかし、それは結局二つの理由から、政策がひどく失敗していないことの印として生産ギャップの低い見積もりをすることは非常に間違っているだろう。

第一に、私たちは本当に私たちが自分達の能力を如何に下回って活動しているのかを知りません。米国の労働力の参加や英国の生産性の大幅な下落が100年に1回のものなのか、―すなわち、長期的に、または周期的に、彼らは雇用機会が示されていないための、労働者が脱落している結果なのですか?経済が能力に接近して活動しているか、歴史的には失業率とインフレの対応率とは逆の関係にあるというフィリップス曲線を作る、賃金カットを受け入れるために労働者の不本意に起因する低レベルの形跡でのインフレの安定性は、低インフレでの横ばいですか?誰も知らないし、それらが不十分な需要の単純な反射である可能性がある時には、避けることの出来ないものとしての低生産と高失業率を受け入れることは悲劇的でしょう。

第二に、潜在生産力の成長が、見積もりが示唆するのと同程度に実際に下落する範囲までは、これはおそらく短期的な経済トラブルの強力な長期的影響の証拠であり;すなわち、根を下ろす深い世界的な景気後退が、時間の経過とともに、より長期的な経済見通しの大きな劣化につながったように思われることを認めることである。

これはその代わりに、十分な需要を維持することは、短期のためだけでなく、長期的にも、非常に重要であることを意味する。

どちらにしても、やはり、需要の増加が、緊急の優先事項であるべきである。残念ながら、私たちが2007年以来学んだことは私たちの経済政策決定機関は、大きくて持続的な需要不足に対処するには全く適していないということです。

大いなる安定の間は―アメリカの経済学者ジェームズ·ストックとマーク·ワトソンが、1980年代半ばの間の、米国でのマクロ経済のボラティリティの減少と呼んだ―、私たちは制御出来るマクロ経済政策を持っていたと思っていました。財政政策が長期的な問題に焦点を当てる一方で、需要管理は、独立した中央銀行のテクノクラートの担当とされていました。しかし、大規模、持続的なショックに直面し、このシステムが故障していることが判明しました。1面では、中央銀行は、―金利はマイナスたりえないという事実―ゼロ超低金利とバランスシートの大きさへの懸念の両方によって制約されています。それは、借方と貸方の非対称性―前者はカットを余儀なくされ、後者は拡大する義務を負っていない―と政治的な内紛の両方によって拘束されています。私はときどき、ヨーロッパと米国は現在進行中の危機にさらに悪く反応することができる競争状態にあると冗談いっています; ヨーロッパは現在勝っていますが、その差はあまり大きくはありません。

それは、これらの問題が一時的であることを信じていいだろうし、そうなのかもしれません。しかし、私たちが今実現している大いなる安定の回復力は、成長を続ける家計負債と生産年齢人口の比較的急速な成長によるものいとされていますが、そのいずれもが戻ってきつつありませんし、わずか政策転換の兆しがあります。

だから、不十分な需要は依然として非常に大きな問題であり、長い時間残り続けるように思われます。私たちは、この状況に対処する方法を見つける必要があります。

 ポール·クルーグマンが勝った2008年にノーベル賞を獲得。プリンストン大学、ニューヨーク·タイムズ紙のコラムニストで経済学と国際関係の教授、「この恐慌を終わらせよう」の最近の著者です!

                                  

長期の不況

豊かな経済はどっちつかずで動けず

ロバート·ソロー

 世界は今後50年間で経済問題で苦しむことが無くなる機会はありません。誰もの身近な目録も、次のような問題を含んでいるようであります、すなわち、気候変動の原因と結果を処理すること、国家経済の中の所得と富の不平等の増加に対応し―または対応に失敗すること、そして、豊かな国にとっては、技術と国民各層での仕事の創造の需要との関連での明確な傾向を変えたり調整したりすることです。

しかし、私は、果てしなさが明らかに少ない疑問、それは本当に問題なのです―を提案したいのです:欧州、日本、北米の豊かな経済は現在、一過性のもの以上である可能性が高い、いわゆる長期不況の挿話にはまっているのですか?この問題を選択するための私の正当化は、答えがイエスであるか、もしくはトラップからの出口は速やかに見つからない場合は、その大きな問題にうまく対応する可能性が、非常に少なくなっているということです。

長期の不況という言葉は、1930年台の米国の経済学者アルビン·ハンセンの著作にまでさかのぼりますが―、国民経済(またはそれらのグループ)が、成長が鈍化するだけでなく、もっと具体的には、その潜在生産力を完全に活用するが困難もしくは不可能であることがわかるとの継続的な傾向に関係します。その当時に戻れば、これは、投資家に受け入れられる収益率をもたらす投資機会の不足として記載されているでしょう。今日のより一般的な簡潔な言い方は、完全な活用での実質金利はマイナスであり、一貫して達成出来るものではありません。

                   

長期の停滞が現在の脅威であるという証拠は何ですか?それは2つに分けられます。第一は、人口と全ての生産要素の両方が、過去に比べて将来的にはよりゆっくりと成長すると、米国の経済学者ロバート·ゴードンによって最も強く主張された議論です。人口統計の予測はかなり確実です。全生産要素の伸び―資本と労働の効率性における―についての悲観論の説得力は、情報技術の波が、ちょうど過去の偉大な技術の波―内燃機関、電化,都市化―として生産/福祉を向上させることができないという信念に主として基づいています。長期の停滞の議論は、この低成長シナリオがかなりの確率で起こるとしても、成立します。

議論の第二の部分は、最初の問題からでてくるものです。  人口(資本の「拡大」を介して)の人口の増加と(新しい能力の必要性を介して)の技術進歩は、資本集約度を高め、収益逓減にもかかわらず、民間投資収益率の下落から守る主な力である。将来的低成長では、節約は継続し、収益率が低下し、民間投資が弱くなります。

更には、最近の歴史は、この悲観論を確認していると議論されています。泡企業、ドットコム企業だけが、近年の繁栄を作り出せており、私たちはそれが持続できないことも知っています。私たちは、最後の不況が終わってからの5年後におり、米国でも欧州においても、とりわけ日本は、完全活用のようなものを復元することができていません。この長期の弱含みは、長期停滞の考えと少なくとも一致している。

しかし、完全にではありません。民間需要の弱さの多くは、住宅および非住宅建設の両方での、支出の不足に直接トレースすることができます。  (これは多くのいい賃金の仕事の消失にも説明できる。)原因についての謎はありません。危機以前の年で住宅バブルを経験したこれ等の経済は、住宅の過剰在庫と乱れたモーゲージ市場が残されています。同様なことは、オフィスビルや他のビジネス構造でも発生しています。

それにもかかわらず、いくつかの謎が残ります。米国では、企業収益が非常に強くなってきましたが、少なくとも、事業投資は、景気後退から部分的にのみ回復しました。結果は、ブルッキングス研究所シニアフェローマーティンベイリーとバリー·ボスワースによる未発表の論文で指摘したように、ビジネスの節約は、2009年以来、事業投資を超えています。企業部門は、通常の借越し企業が、経済の他の部分への貸し手になっています。停滞仮説が示唆するように、これはむしろ、投資収益率の予想される下落への反動のようなにおいです。

慎重な―ファッショナブルな慎重さですか?―結論は、停滞仮説は確実なものではありませんが、それはロングショットでも無いということです。ハンセンの悩みは、第二次世界大戦と続く政府の膨張によって洗い流されました。現在、適切な政策対応について考え始める必要があります。

 ロバート·ソロー1987年に経済学のためのノーベル賞を経済成長理論への彼の貢献のために獲得。彼は、マサチューセッツ工科大学の名誉研究所教授。

包括性先進経済の成長を可能にし、適応させる

マイケル·スペンス

世界経済には多くの困難な課題がありますが、私には、中央に置くべき課題は、途上国の成長を収容し、第二次世界大戦後に始まった収束プロセスを完了してきています。これは単に大規模な貧困の削減ではなく、戦後初めて大幅な経済成長を経験し、世界の人口の85%の間で、健康で生産的、そして創造的な生活のための機会を拡大する可能性を秘めています。包括性のこの大規模な拡大は、世紀の決定的な特徴である可能性を秘めています。しかし、それはそれを実際に行うことは、行うことは云うほど簡単ではないのです。

包括性は、心的態度、政策対応、および金融機関·国際·国内の変化を必要とします。目標は、主要な遷移が所得と富の分配に相対価格の推移、先進国と発展途上国の両方での、経済構造の劇的な変化、及び所得と富の配分での変化を強要する主な経過期間としてさえも、可能な限り全体的に利益をもたらすように、発展途上国を向上させることです。

うまくゆけば、収束プロセスは、今後25年から30年後の世界の経済の規模を3倍にし、もし私たちのベースラインが現在ではなく、1950年のスタートである場合は、もっと大きな倍率となるでしょう。天然資源の世界の使用を調整することなく、この旅をしようとすると、環境や生態系の転換点の後に致命的な障害では、成長が停止し、ゆっくりとなって停止に至るか、さらに悪くなるのかのどちらかになるでしょう。環境の持続可能性は、発展途上国の増大に対応するために不可欠である。

すべての経済は有形·無形資産の基盤の上に置かれています。過少投資し、これらの資産を縮小するか、または少なくとも現状維持しながら、しばらくの間は成長を維持することは、かなり可能でしょうが、これを無期限に継続することはできません。私たちは、自然資本が世界経済を下支えする資産の重要な下位分類であることを学んでいます。自然資本への過少投資は、成長の質を低下させるだけでなく、最終的にそれを弱体化させる、あるいはマイナス領域にもたらします。自然資本を測定するという現在の作業が、世界的に持続可能な成長パターンに向かって移動する上での1つの重要なステップである理由です。

第二に、分配の問題があります。先進国では、技術的、世界的な市場の力は、自動化、仲介の排除、およびグローバルなサプライチェーンの進化におけるオフショアリングを介して、ジョブの拡大アレイを低減または排除されている。これは非常に速く起こっているため、労働市場はバランスオフになっている。人的資本はあまり世界経済のシフト需要側と一致します。均衡に向けて復帰を加速することはほとんどどこでも成長と公平な分配のための優先度が高いのです。そして、これが今よりも速く発生した場合であっても、不平等が残ります。

現在、存在する不平等の多様な形態に対処する方法についてのコンセンサスは存在しません。或者は、私たちが貧困に焦点を当て、市場の結果が残りの部分を決めさせなければならないと考えています。その他の者は、絶対的な敗者–例えば失業の若者および、最近経験した大規模な経済ショック後の負担の分担を心配しています。また、他の者たちは、相対的な利益および損失に対する絶対的なものに着目し、絶対的なものを強調しています。これらの違いにもかかわらず、ほとんどの先進および発展途上の社会は、世代間での上昇志向の欲求を共有しています。その傾向は国によって異なるので、多くの国々で心配です。

省力化、技術偏重の、資本節約のデジタル技術が私たちの多くが信じているほど強力である場合、それらは劇的に生産性を向上します。これは、得られた「余剰」を生産するために展開し、これまで以上に商品やサービスを消費する必要があることは、少なくとも高所得国では、明白ではありません。おそらくそれは、余暇を拡張するために使用されるべきである。そして多分労働時間は、意志、あるいは平均的に短く、なるべきである。もしそうなら、私たちは記録可能な市場取引で取得された商品やサービスの合計値よりも福祉のより総合的な対策が必要になります。大多数がフルタイムで働いて増大する少数派の失業者といった、雇用モデルが従来の意味で同じままである場合、この進化は機能しません。

安定と経済政策の国際協調に目を向けると、それは失敗の分野としてこれを特徴づけるために不公平になる。関税及び貿易に関する一般協定は、世界経済を開放し、活躍の場を平準化し、途上国の成長を実現する上での材料の役割を持っていました。政府と中央銀行が重要なプラスの貢献をして、危機状況に協力しています。そして、国際的な金融機関は新興国の貧困削減や経済の安定に大きく貢献し、世界経済や金融システムの挙動の成長の理解に照らして政策に関して柔軟性を示してきました。

しかし、これらの機関におけるガバナンス改革は、相対的なサイズの変更および主要新興国の影響に遅れをとっています。つまり、信頼性と権威、したがって政策を調整する能力を損なっています。第二に、特に金融や金融政策の分野での、過剰は、その目標が国内に焦点を与えることが求められる国策設定計画によってほとんど無視されています。政策立案者は、これらの決定のより広範な影響と帰還ループに関係なく、個別のネットワークにおける活動拠点を規制しているように見える。

効果的な超国家的なガバナンスは、最高の状態で進行中の作業です。一つは、規制とマクロ経済運営、世界経済の立ち上がりネットワーク化された相互依存に沿って、またはその一部をもたらすという課題を垣間見るためには、欧州連合(EU)とユーロ圏を見ただけで済みます。根本的な問題は主権、アイデンティティ、そして民主的な自己決定である。

私たちの子供や孫は、所得水準、発達段階、および文化に関しては、はるかに大きい相互連携、およびかなり経済的質量とパワーの点で分布し、不均一であり、グローバル経済の中で生活するように設定されている。この旅で、持続可能な安定した、かつ公正にする方法を学ぶことは、すべての国、―先進国化、発展途上国かどうかに関係なく―、とその市民にとっての大きな経済的挑戦である。

 マイケル·スペンスウォン2001年に経済学のためのノーベル賞を彼はビジネスのニューヨーク大学スターン·スクールの経済学教授、著名な外交問題評議会での客員研究員、スタンフォード大学フーバー研究所のシニアフェロー、及びフォンの学術委員会委員長であるグローバル研究所。          

不平等

経済は社会に奉仕すべき

 ジョセフ·E.スティグリッツ

第二次世界大戦後の世界経済の主要な戦闘は、代替経済システム上の戦いだった。共産主義や資本主義はすべての成長と繁栄を達成するための最善の方法を提供しましたか?ベルリンの壁の崩壊で、その戦いは終わった。しかし、新興の新しいものがあります:市場経済のどのような形が最適かの問題です。

長い間、アメリカの民主主義の資本主義が勝利に見えました。米国はワシントン·コンセンサスと呼ばれるようになったポリシーのセットを通じて、世界中の規制緩和、民営化、自由化を押した。しかし、それは、その行き過ぎから市場を救った政府だったとき、2008年の世界金融危機が来た。政府の役割を最小限にする試みは無残に失敗し、政府は前例のない行動を取ることに至りました。

その直後、多くの人たちが米国の経済システムを詳しく見ました。四半世紀以上の間、停滞の平均的な収入で、それは、このシステムは、それが一番上の層にある人たちのために非常にうまくいっていたとしても、多くの市民のために与えることをしなかったことが明らかになった。そしてその政治体制さえもが問われるようになった:ほとんどの経済学者が再発を防ぐのに必要に見えた改革に抵抗するために危機にもたらされた銀行の能力によってそのように明確に証明された政治的不平等に変形された経済的不平等。民主主義は政治指導者の選択のための普通選挙以上のもので、アメリカの民主主義の成果は、大いに、「一人一票」よりは「1ドル、一票」とより同じように見えました。

フランスの経済学者トーマスPikettyは、高レベルの不平等は、それが資本主義の自然な姿の表れと主張し、戦争は物事が異なっていたことがもたらした連帯の結果として、第二次世界大戦後の短い間奏中にだけあった自然な状態を表していると主張してきた。  Pikettyは、他の人が指摘しているものを確認した:過去の3分の1世紀の所得と富の不平等の両方で大幅な増加と継承された富の重要性が高まっています。彼は、これらの傾向が継続すると予測しています。

私は、この高くて増加している不平等の水準は、資本主義の必然的な結果ではなく、またそれは容赦ない経済力の作業でもないと信じています。力強い成長で、その市民、とりわけ底辺の半分の市民が、米国のものよりはるかに良く暮らしてゆけるはるかに低い不平等のレベルを持つ国があります。いくつかの国では大幅に近年、とくにブラジルでは、不平等を削減しました。米国の高成長不平等は、その政策や政治などによるもので、米国·英国を見習っているものは、同様の結果を見せています。不平等は、国の代用の資本主義横行独占や寡占、企業や銀行の豊富な、救済措置に関する政府·授与メリット、コーポレート·ガバナンスの不備の結果であり、そして税法は、金持ちがオフショアのタックス•ヘイブンに彼らのお金を移動し、税の公正な彼らの分担分よりもはるかに少ない税を支払うことを認めています。

 IMFは正に、最近の経済パフォーマンスに関してこの不等式の悪影響を強調している。私の本「不平等の価格」で、私たちは、同時により多くの成長と安定、よりよい平等を持つ方法を説明し、特に米国の不平等が両極端に達しているのと同じ国の説明もしています。

米国のデータは十分に示している様に、通貨浸透経済が機能していません。これは、不平等のあまりに多くが、家賃探し(トップが国家のパイのもっともっと大きな部分を自分たちのものにすること)および不平等のあまりの一番下にあるものは彼らの期待通りとなるチャンスが決してなかったことを暗示している機会の平等の欠如から生じている時にはその通りです。

米国および他のいくつかの国で現われている偽の資本主義は、不平等の一形態の増加が他の形態の不平等を増加させる悪質な結びつきの中で、簡単に経済的不平等を政治的な不平等に変えることができる欠陥のある民主主義の結果であることを予測できたそして予測された結果であります。

今後数十年で世界経済が直面する主要な課題は、ただ、市場経済の行き過ぎ―例えば近年における、金融機関によって明らかに過剰なリスクテイク、略奪的融資、および市場操作を防止すること―を単にてなづけること以上のことです。それは、市場は激しい競争が国の収入の大きな割合をどのように自分のものにするかおよび経済をうまく機能させるように設計された規制をどのように回避するかに焦点を当てたイノベーションの種類ではなく、生活水準を上昇させる技術革新をもたらす力強い競争によって、機能すると思われるような市場を作ることを意味するのです。

これは、力強い経済成長だけでなく、繁栄の共有を確かなものとすることを必要とします。それは、経済が社会のしもべであり、その逆はありえないことを確かなものとすることを意味します。経済のグローバル化や、ユーロ圏の創造を伴う経済の「発展」は、-賃金大幅カットや社会の幅広い帯状のための公益の大きなカットと関連する時には、私たちは両端で混同する手段を使っているのかどうかを尋ねなければなりません。

そして、私たちのグローバルな政治が直面する主要な課題は、民主的なプロセスは、本当に一般市民の利益を代表することを確実にすることである。政治において、お金の力を破ることは容易ではないだろう。しかし、もしそれをしなければ、私たちの経済と私たちの民主主義において、失望に直面するでしょう。

 ジョセフ·E.スティグリッツが2001年にノーベル経済学賞を獲得、大学コロンビア大学教授、ブルース·C. ​​グリーンウォルー」学習社会の作成最も最近では「成長、発展、社会進歩への新しいアプローチ」。の著者、

 

 

 3.「吾輩は猫であった」より、税に関するものと抽出

ツウィート開始  2013530

『吾輩は猫であった』より「税に関するもの」を抜粋

          作者:ソクラ・レオ・テス

 

税についての目次

4. アメリカの財政の崖 

5. 税を考える週間       

7. 予算の検証と会計検査院の役割

9. 世代間格差と財政再建         

11.地方自治体の財政破綻(日本の夕張と米国のデトロイト)

12.ユーロ圏での財政危機

14.江戸時代の藩の財政再建    

15.上杉鷹山の米沢藩(財政再建のお手本は身近にあった)

16.都知事選挙

17.バレンタインと婚活   

18.安部ノミクスのウーマノミクス

21.東日本大震災の復興予算

25.働く高齢者が636万人に、世界に先行

26.“イタリア化”する日本、アベノミクスは失敗する

(ここまでのものは、ツウィッタ―でご覧下さい)

 

            (このコラムでの目次)

27.日本経済研究センターの 「2050年への構想」 最終報告

28.オバマ大統領の確定申告     

32.国連分担金

33OECD分担金

34OECD閣僚理事会での安倍総理の基調演説

36.アインシュタイン博士の税についての発言の真偽 

37.米国の予算削減の内国歳入庁への影響について

38.アメリカの税理士業務行う有料の申告書作成業者へのIRS

    による規制強化を検査院が勧告

39.米国内国歳入庁長官の税務申告書作成業者の規制に関す

    る上院の委員会での証言           

40. 自民党税制調査会って何?

41. 624日の臨時閣議で新成長戦略・骨太の方針が決定

43. IRSの滞納処分のアウトソース

44 カンザス州の減税  

45.フランスの経済学者の「21世紀の資本論」

47.平和国家のランクで日本は8位に     

51 宗教と納税義務に関する1つのエピソード

52. 英国の国際課税の訴訟での国側勝訴判決             

54.スコットランド独立住民投票での、あっけない決着

            【反対55%VS賛成45%

55.政治の仕組みを転換させる動きの兆し

56.世界に広がる独立運動と国家の役割

57.マイナンバー制度の通知まであと1

 

 

57.マイナンバー制度の通知まであと1

マイナンバーの通知まで1年をきった。マイナンバーは平成27年10月に国民一人一人に通知され、28年1月から社会保障、税、災害対策の行政手続きで利用がスタートする。そのため、民間事業者にとっては、従業員や取引先のマイナンバーの取得や管理、法定調書の提出など、事前準備が必要になります。

我々国民においても、従業員や取引先のマイナンバーの取得や管理、法定調書の提出など、民間事業者が実施しなければならない事務対応への協力が必要となる。従業員だけでなくその扶養家族、アルバイトやパート、原稿の執筆料や講演料を支払った個人などのマイナンバーの取得も必要となる。

事業者等によるマイナンバーの取得では、番号確認と身元確認が必要であり、原則、三つの方法が想定されているようです。①個人番号カード、②通知カードと運転免許証など、及び③個人番号が記載されている住民票の写しなどと運転免許証など、等で事業者は確認することが求められるようです。

マイナンバー取得の際に利用目的の明示が必要であり、その範囲を超えて利用はできないため、既存システムとの連携は制御しなければならない。また、社会保障や税の手続き以外では利用できないため、顧客管理等には使えない。なお、マイナンバーを取り扱う業務の委託や再委託は可能のようだ。

マイナンバーの管理では、漏えいなどを防止する適切な措置が必要となる。具体的な措置は今秋をめどに特定個人情報保護委員会からガイドラインが公表される予定だ。事業者が講ずべき措置として、基本方針の策定、取扱規程等の策定、組織的・人的・物理的・技術的安全管理措置を示している。

事業者の事務取扱担当者は、そのガイドラインの下で、基本方針と取扱規程等を策定し、安全管理措置を講じていくことになる。マイナンバーをつけられる個人によっての最大の関心事は、個人情報の漏えい防止でしょうが、その一方で、マイナンバー制度の存在意義を十分に理解し、協力する必要がある。

マイナンバー制度における「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)案」が10日、特定個人情報保護委員会から公表された。ガイドライン案は、11月9日までパブリックコメント(意見募集)が実施されており、今後はQ&Aも公表される見込みだ。

事業者は個人番号の利用目的をできる限り特定しなければならず、「源泉徴収票作成事務」や「健康保険・厚生年金保険加入等事務」のように具体的に特定する。また、事業者と従業員等の間で発生が予想される事務であれば、あらかじめ複数の事務を利用目的として特定・通知することができるようだ。

 

ガイドライン案によると、個人番号の廃棄が必要となる場合や、いつまでに廃棄作業を行えばよいか等については、事業者が個人番号を利用する事務を処理する必要がなく、所管法令で定められた保存期間を経過した場合で、廃棄作業の時期は、毎年度末など安全性や事務の実効性に基づき判断できるようだ。

 

56:世界に広がる独立運動と国家の役割

独立阻止のためにスコットランド議会へのさらなる権限委譲(税・予算・社会保障分野)を約束してしまったロンドンの政治家たちは、「パンドラの箱」を開けことになり、今度はイングランドが連合を分裂させるのか?2014926日付「F.Times」)が示すように、連邦制度が揺らぎつつある。

 スコットランド独立運動の以前から、スペインのカタルーニャ州は、国全体のGDP2割を占める有力州だが、世界金融危機による不動産バブルの崩壊により深刻な打撃を受けた。しかし税収の再分配を行う中央政府から不当に扱われているとの不満が広まり、独立への機運が急速に高まっている。

 1990年代末に始まった米国テキサス州の独立キャンペーンも再び盛り上がりを見せ、支持者たちは「大規模な石油生産地であるテキサス州のGDPはメキシコやスペインよりも大きく世界で12番目である」と主張。ロイターが今年8月に実施した世論調査によれば、住民の34%以上が「州の分離」を支持している。

同じような火の種は、世界中で不気味にくすぶりを強くし始め、国家の体を成していない、武装集団的な不気味な存在の発生拡大を助長するような不安定な世の中になっているような気がしてならない。グローバル化の進展によってヒト・モノ・カネの移動が自由になったこと、通信機能の発達も支援している。

民俗闘争以外では、世界の独立運動は「経済的に恵まれた地域住民の中央政府への反発」という図式が浮き彫りになっている。このように各地の独立運動が今後も平和裏に推移する保証はない。国家は「国の内側の全員をできるだけ幸福にする」という、かのアダムスミスが提示した国の機能を急速に失いつつある。

スミスが生きた18世紀の英国は、封建的旧秩序から資本主義的な新秩序への大きな過渡期であった。スミスは市民社会を構成している3つの階級(地主・資本家・労働者)間の調和を実現する観点から、国家が公共の職務(国防・司法・公共土木事業・青少年の教育)を遂行する必要があると強調していた。

フランスの経済学者トーマスPikettyは、高レベルの不平等は、それが資本主義の自然な姿の表れと主張し、過去の3分の1世紀のの間に、所得と富の両方での不平等の大幅な増加と継承された富の重要性が高まっていることを、情報に基づいて確認し、 彼は、これらの傾向が継続すると予測しています。

2001年にノーベル経済学賞受賞者のコロンビア大学のジョセフ•E.、米国の不平等は、資本主義の必然的な結果ではなく、アメリカをはじめ、同じ制度を採用している国々での不平等は、その政策と政治にあるとして、ピケティの意見に反対し、経済は社会に貢献すべきしもべであるべきだとしています。

スティグリッツ教授は、今後数十年に世界経済が取り組むべき主要課題は、市場経済の行き過ぎを制御することであり、―例えば近年における、金融機関による明らかに過剰なリスクテイク、略奪的融資、および市場操作の防止を指摘し、

「一人一票」を、「一ドル一票」としないように警告。

又市場は、特定の者が国の収入の大きな割合を自分のものとしたり、経済がうまく機能するように設計された規制を回避すること等に焦点を当てた革新的な市場ではなく、生活水準を向上させる技術革新をもたらす力強い競争によって機能する市場を作ることを目標とすべきだとしているのです。http://www.imf.org/external/pubs/ft/fandd/2014/09/nobels.htm

 

55.政治の仕組みを転換させる動きの兆し

米国のギャラップ調査が10年前に初めて「米国に第3の政党は必要ですか」という質問をした時、回答者の40%だけが「イエス」と答え、56%は「ノー」と返事をしていましたが、この924日に発表されたギャラップ調査の結果では、其の数字が逆転し、この質問に有権者の58%が「イエス」と答えている。

米国の過半数の有権者が第3の政党への期待感を高めており、今の連邦議会への不満が募っている証のようだ。同じ調査で、「連邦議員たちの仕事ぶりを支持しますか」との質問に、「はい」と答えた回答者はたったの14%でした。連邦議会の権威は失墜したと言っていいほどの数字です。

日本でも、民主党政権が誕生した2009年には、自民・民主両党が中心になった2大政党制が生まれるとの期待もあっが、現在は「1強多弱」などと形容されるように、最盛期には70%を誇っていた民主党への支持率は、2012年末には10%にまで下落し、2大政党制など望むべくもない。

2大政党制のシステムが機能してきた米国でも、小さな政党がいくつもあるようです。両党以外で、党員の登録数が75000人を超える政党は3党。リバタリアン党、アメリカ緑の党、そして立憲党などがあるようですが、その中で、「第3政党が必要」と答えた有権者を引きつける政党は無さそうだ。

914日に実施されたスウェーデン総選挙の結果は、中道右派政権のフレドリック・ラインフェルト首相が交代し、社会民主労働党(以下、社民党)党首のステファン・ロベーン氏が首相を引き継ぐことになり、ファシズムを標榜するスウェーデン民主党が同国第3の政党となったようです。

スウェーデン総選挙と同日に行われたドイツ地方選挙でも、既成政党が大幅に支持と権威を失墜させ、昨年結党された新政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が大きく票を伸ばした。こちらもEUとユーロからの脱退とドイツマルクの復活、外国人の入国審査の厳格化などを党是としている新勢力だ。

英国では、スコットランドは独立には至らなかったが、このように現在の欧州は、過度の政治的緊張状態にある。つまり欧州全土で、EUも含め、既存の政治・支配体制が根底から揺らぎ、瓦解を開始している。体制の崩壊は時間の問題と言う人も出てきた。しかもその動きは欧州を超えつつある。

「平和を愛し、200年にわたる中立を維持してきた」スウェーデンは、ウクライナ情勢等の中で、西側勢力の一員として、これまでスウェーデンをスウェーデンたらしめてきた「高度な福祉国家」とか「中立を守ってきた平和主義国」「移民に寛容な国民性」とかいったユニークさを失っていくのか?

 

54.スコットランド独立住民投票での、あっけない決着【反対55%VS賛成45%

 2014918日に、英国のイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドから構成される連合王国から、スコットランドが独立することの是非を問う住民投票が予定通り行われました。その動向には、全英だけでなく欧州全体というより、民族意識の高まりが進行している世界中が注目していた。

比較的関心度合いの低かったわが国でも、直前になってマスコミが例によって、集中豪雨的に報道し始めました。しかし、それから1週間もたたないうちに、それはカヤの外の状態になりました。そもそも単一民族国家(?)と言われているわが国民には、あまり関係ないと片付けてしまってよいのでしょうか?

現在の英国の形が作られたのは、1707年の連合法によりスコットランドがイングランドと合併し、連合王国の誕生と同時にその一員となったことに遡る。スコットランド議会は閉鎖されてウェストミンスター議会に一本化され、主な機関もイングランドに置かれたために、スコットランド側には不満が残っていた。

1970年代に発見された北海油田が独立運動を触発し、スコットランド出身のトニー・ブレア政権の下、1997年にウェストミンスター議会とは独立したスコットランド議会が設置されました。20115月にスコットランド議会選挙でスコットランド国民党(SNP)が議会の過半数を占めて奇跡的に勝利したのでした。

201210月、SNP党首のアレックス・サーモンドとイギリス首相のデイビッド・キャメロンが今回の住民投票に合意していました。スコットランドの人口は約530万人、その中の有権者(16歳以上の在住者)約400万人により行なわれ、「スコットランドは独立国家になるべきか」という設問にYesNoで解答。

1954年にスコットランド南東部リンリスゴウで生まれたサモンド氏は大学卒業後、大手銀行で働きながら社会主義運動のグループにも参加。「独立し、北海油田の富で北欧のような高福祉国家を建設」とのスローガンで、中央政界に不信感を抱く住民たちの支持を集めたと云われています。

投票前の約1カ月で急速に支持者を増やした独立派が一時、支持率で反対派を追い越したとされながらの違った結果については、「独立に傾いた人たちも投票の瞬間に、後戻りできないことにパニックに陥り、現状維持の選択をしたことが大きいのではないか」。世論調査機関、ユーガブのケルナー代表は分析。

今回の住民投票を通じ、3世紀にわたりスコットランドを「家族」と思ってきた英国全土に衝撃をもたらし、スコットランド内のみならず、英国の他地域とも分断する議論が拡大したそうだ。「スコットランドの人たちとはかつてのような関係には戻れない」と思っている人たちが多くいると専門家は指摘する。

キャメロン英首相も19日、独立が否決されたことを歓迎するとともに、英国の主要3政党の党首が合意した約束は「完全に履行される」と述べ、新たな徴税権限や社会保障の支出などで、スコットランド議会の権限拡大を11月までに合意し、来年1月までに法制化することを明らかにした。

英国でのこの住民投票を、「なぜこんな軽率な危険を冒したのか」とも漏らす外交筋もあり、独立機運を強めるスペイン・カタルーニャ自治州への影響は大きい。中央政府が住民投票を認めたスコットランドと、スペイン政府が住民投票阻止を貫くカタルーニャの事例を明確に区別してはいるようですが。

わが国にとっては、国と地方自治体の役割分担等との関係で、将来的には議論されることになると思われます。住民の自治を尊重する方向に向かえば、全国統一よりは、地方自治体の実態や、条件、住民意識等の違いによって、異なった行政の方が好ましい行政分野も存在しそうですから、よく考えましょう。

 

52.英国の国際課税の訴訟で国側勝訴判決

 94日の英国のcitywireのサイト記事によると、英国の歳入庁は、救命ワクチン研究用に設計されたレリーフを悪用した租税回避スキームに対してアッパー裁判所のケースで勝利を納めました。114百万ポンドの疑惑投資について、国側HMRCの勝訴の第1審の裁判所の判決を支持しました。

勝訴した財務長官は、「歳入庁は容赦なく、税を回避しようとする者を追求し、必要に応じて訴訟を提起する事を躊躇しません。回避スキームにおける投資家は、彼らのケースが、裁判になるとしたら、彼らは敗訴する事になるということを認識すべきです。」と言って、他の脱税者への警告を行っています。

この事件の背景は、2010年にまで遡ります。ジュネーブでのHSBC銀行口座に上がっていた約6000のイギリス人の名前は、当時フランスの財務大臣だったクリスティ-ヌ・ラガルド(現国際通貨基金専務理事)によって、2010年に英国の税務当局に引き渡されたようなのです。

名簿の提供を受けた英国歳入庁は、その公表に際して、「ラガルドリスト」に500名の英国人の名前を記入することを拒否しました。脱税者は起訴されることはないと約束しました。時の英国歳入庁の長官のリン・ホーマーは、スイスの銀行口座を持つ英国人のリストでたった一人だけ起訴しました。

税務当局は、罰科金と税金の支払いと引き換えに彼らに免除を提供することを決定しました。歳入庁長官は、「ラガルドリスト」上で調査された、少なくとも詐欺が疑われる500人分を調べましたが、有罪判決を受けたのは1件にとどまり、他の多くが訴追を免れた理由について議会で尋問されました。

批評家は、HSBCのリスト上のほとんどの人に免除協定を提供している税務当局を非難しているが、これは歳入庁により否定されました。銀行口座保有者の大半は、税金計算書に加えてペナルティを支払うことと引き換えに訴追免除を与えなければならないので、協定は、彼らの匿名性が保御されるだけなのです。

歳入庁のスポークスマンは「HSBCデータの歳入庁の取り扱いは大きな成功であり続けている。現在までに、500人以上の個人が重大な不正行為の調査対象となっているか、調査中です。これらのケースのいくつかは、20年遡ります。自主的に納税しない者は、執拗に追求する事となります。」と言ってます。

 

51.宗教と納税義務に関する1つのエピソード

 アメリカの月刊誌フォーブズのサイトに、興味ある記事が出てたので翻訳してみました。そのタイトルは、「新任のイタリアの歳入庁長官は、イタリア人が税金を払っていない理由を知っていると云ってます:彼らがカトリックだからだと。』というものでした。まず気になったのが、バチカンの反応でした。

イタリアは、毎年の未徴収の税が1600億ドルと推定されているようで、執行上の問題があるとされているようです。それは西ヨーロッパで三番目に高い割合です。記事では、イタリアの人口よりも5倍以上大きい米国との比較で、約2.5倍の税務上のギャップ(徴収漏れ)3850億ドルとしています。

政府への不信とともに、比較的高い税負担が、イタリアの高い不遵守率の理由だという人たちや、税制による所為だと云う人もいるようです。しかし新任のオルランディ、歳入庁長官は、別の受け止め方をしていました:イタリア人はカトリックであるため、税金を払っていないのだと。

その発言は、オルランディの歳入庁での目標を述べたスピーチでのようでした。彼女は、宗教に依存した国の高い脱税率を非難して「イタリアでは、税金の恩赦と寛解は私たちの日常の糧です。私たちは、強力なカトリックの環境を持つ国であり、私たちは日常的に罪を犯しそして赦しを得ています。」と。

オルランディは、脱税を犯す人は「遅かれ早かれ、彼らは免除されることを期待しています。カトリックの環境は、これらの脱税者たちを、税の避難所や恩赦が来ると信じるよう、リードしています。」と続けたらしいのです。オルランディは後にそのコメントを「冗談」と云って謝罪したようなのですが。

カトリック教会は、その発言を面白くは思わなかったでしょう。オルランディ発言が、カトリック教会と密接な関係にあるイタリアの新聞に暴露されたため、最終的には、「私の言葉が誤解を作りだしたか、誰かの感性を怒らせたとしたら、お詫びいたします。」との謝罪を余儀なくされたようです。

謝罪はイタリアからの最新の経済データが公表されたわずか数日前におこなわれました。イタリアの国内総生産は0.2%減、前四半期に続いての減少でした。これらの数字は、西洋の他の国にとっては心配です。イタリアはユーロ圏ではドイツとフランスに続く第三位の経済規模を持っているからです。

これまでに、教皇フランシスはオルランディのコメントには応じておりません。彼は、しかし、脱税についての彼の立場を明確にしています。昨年、彼の使徒の勧告PDFファイル)中で、彼は「広範な腐敗と利己的な脱税が、世界的な広がりとなっています。」と激しく非難しました。

これまでバチカンでの税についてのコメントは、「私たちは、その義務が、正しい法律によって課され、正当な国の機能のために支払うように仕向けられている限り、納税しなければなりません。」とされ、正しく使われてなければ、脱税も正当化される可能性があるとも解される表現がされていました。

宗教と税のバランスをとることは、長いあいだデリケートな問題となっていました。アメリカ国内では、それが免除の問題(サイエントロジー・新興宗教を考えてください)および教会の聖職者や給与の問題になった時に、見てきました。他の国ででも、例えばドイツでは、「教会税」またはKirchensteuerがあります。

この記事の投稿者は、「教会が、政府を含むイタリアの文化の側面で重要な役割を果たし続けることは明らかです。教会と国家の豊かな歴史を持つ国では、現在の政権がどのように、その役割をバランスさせるかは、彼らがオフィスに滞在する期間を決定させることとなるでしょう。」と結んでいます。

 

47.平和国家のランクで日本は8位に

グローバル・ピース·インデックス GPI)は、世界をリードする国の平和の尺度です。それは各国を「暴力の不在」により採点するもので、2007年に開始され、以後毎年継続しており、今年は8年目で、617日に発表されました。我が国は、162か国中上位から8番目にランク付けされました。

GPIは、エコノミスト·インテリジェンス·ユニット(EIU)で照合し、計算されたデータを持つ独立した国際的な専門家パネルの指導の下、経済平和研究所(IEP)によって開発されたもので、近隣諸国との関係、刑務所人口の割合、軍事費の水準に至るまで、22の指標で構成されています。

2014年の平和指標は、世界の平和がより少なくなったことを示しています。 2008年以降、52カ国だけが改善し、111カ国は、平和の水準が悪化しています。世界の平和の水準は4%悪化しています。ヨーロッパは、トップ20カ国の14カ国を占めており、最も平和な地域を維持しています。

シリアが2008年から84%悪化し、びりのアフガニスタンに代わっています。 グルジア共和国は平和の水準の改善が最も大きかった国です。暴力による経済的な影響の総額は、9.8兆ドルと推計されています。これは、地球全体のGDPの11.3%に相当し、アフリカの国々のGDPの2倍です。

最も平和な国の上位3国は、アイスランド、デンマーク及びオーストリアでした。小国で安定した民主国家が上位10カ国を占めています。ニュージーランド、カナダ、日本が上位10か国中でヨーロッパ以外からの国々でした。平和度が最も低い国々は、南スーダン、アフガニスタン、シリアでした。

最も平和な国の上位3国は、アイスランド、デンマーク及びオーストリアでした。小国で安定した民主国家が上位10カ国を占めています。ニュージーランド、カナダ、日本が上位10か国中でヨーロッパ以外からの国々でした。平和度が最も低い国々は、南スーダン、アフガニスタン、シリアでした。

今年の指標には、新しく今後2年の平和指数の悪化予測を含めました。その結果、最も悪化が見込まれる国々は、ザンビア、ハイチ、アルゼンチン、チャド、ボスニア・ヘルツエボギナ、ネパール、ブルンデイ、グルジア、リベリア及びカタール でした。このような予測は外れてほしいものですね。

8位にランク付けされた我が国は、素直に喜ぶべきでしょうが、これらの平和を維持するためには、万が一に備えがあって初めて安心できるのでしょう。真の意味の主権国家としての日本の平和は、国際機関や特定国を頼りにするのも大事なことでしょうが、それはあくまでも補完的なものなのでしょう。

 

45.仏の経済学者ピケティ教授の「21世紀の資本論」

パリ経済学校のトマ・ピケティ教授。マルクスの「資本論」の向こうを張ったような名前の新著がこの春英訳されるや、米国を中心にベストセラーになり注目を集め、それに引き込まれるように時間を置いて(日本での翻訳出版は、年末になる模様)日本でも注目されてきているようです。

ピケティ氏の著書は、大きく3つの部分からなります。まず、ここ数世紀にわたる、主に米欧での経済格差の歴史。第2に、今後の見通し。そして、格差是正への処方箋といった構成です。15年ほどかけて各国の税務データなどを調べ上げ、実証的に論理を組み立てたのが特徴といわれています。

同氏の主張の中核をなすのは、「R>G」という数式で、資本からの収益率(R)は、経済成長率(G)よりも大きいとの指摘。株式などへの投資で得られる利益は、労働から得られる賃金を上回るので、最終的には経済の郭差はひたすら広がるというのが資本主義の宿命であるとの悲観的な見方。

大恐慌と2度の世界大戦の時には、富裕層への課税強化や経営者の報酬抑制などにより、一時的に経済の格差が縮まったが、それは例外的なもので、今後も格差は広がる可能性が高く、それを防ぐために、最富裕層に最大80%の累進税を課すべきで、課税逃れの防止を世界規模で行うよう提案しています。

ピケティ氏の考えに、クルーグマン教授は、重力などの力をめぐる物理学用語を持ち出して称賛し、スティグリッツ教授や、ライシュ・カリフォルニア大教授など、多くのリベラル派経済学者は、研究を熱烈に支持しているようですが、保守派の経済学者からは、批判が相次いでいるようです。

ハーバード大のロゴフ教授は、「グローバルな富裕層課税などは施行に多くの問題があるし、政治的にも現実味がない」と批判。同大のフェルドシュタイン教授は、研究で使われた課税所得のデータは税制改正などの影響を加味しておらず、格差への解釈をゆがめていると指摘しているようです。

サマーズ元財務長官の批評によると、格差の根っこの原因は、グローバル化や、技術の発展。機械化が進めば、賃金(労働)よりも資本(設備)に利益が向かうのは当然であり、資本がどんどん蓄積するにつれ、追加の資本投入によって生まれる利益は減るはずであり、富の蓄積が継続するのは無理。

過度な富の集中で、民主主義が揺らぐのではないかとの懸念がある中で、プリンストン大教授らによる、経済エリートや、利益団体が独占的に政策を左右しているとの指摘とともに、「資本主義は民主主義の奴隷であるべきだ」と主張するピケティ教授の本が、多くの米国人の関心を集めたのでしょう。

この本が、人的資本が金融資本を支配することの必然的なものは何もないこと、資本主義の力学には、所得、富と機会の不平等に向けての自然かつ不安定な本来的な傾向が存在するとの、タイムリーかつよく筋の通った注意を喚起している、経済史的かつ実証的な資本論の力作には違いないようです。

 

44.カンザス州の減税

7.4付朝日デジタルによると、 米カンザス州は2年前、注目すべき財政実験に着手した。減収分をどう穴埋めするか明確な考えが全くないまま、所得税を大幅に減税したのだ。サム・ブラウンバック州知事は、経済学者アーサー・ラッファー氏と相談の上で、かってない大規模な減税法案を提出した。

州知事はこの減税が経済を活性化するだろうと予測したのだが、カンザス州は活況を呈していない。実際、同州の経済は近隣州よりも米国全体よりも停滞している。一方で州予算は大幅な赤字に陥っており、同州の債務格付けはムーディーズで引き下げされるに至ったようです。

ブラウンバック州知事の減税は、どこからともなく現れたわけではないからだ。米国立法交流評議会(ALEC)が提示した青写真にしっかりと従ったのだ。この団体は、企業や富裕層に対する減税が高度経済成長を促すであろうことを示そうとする、一連の経済研究への支援もしてきた。

ALECとは何か? 大手企業から資金提供を受けた保守系の理論武装団体で、その活動のほとんどが、民営化や規制緩和、企業と富裕層の減税に向けられている。大規模な所得税減税を支持する一方で、売上税(低所得世帯に一番負担がかかる)の増税と、勤労者世帯への税制面での支援削減を訴えている。

6月30日付NYタイムズは、このようなサプライサイド経済学は、多額のお金に支えられたニーズを満たしているだけで、カンザス州の大失敗も問題ない。同様の政策を検討中の州はしばしためらうことになるだろう。でもその影響は長くは続かない。大企業の欲を体現する理屈にすぎないと断言。

タックスポリシーセンターのハワード・グレックマンによると、カンザス州の減税は、2012年には、個人所得税の税率を25%カットし、個人事業主および他の「パススルー」企業への課税を廃止。(それは同様に、いくつかの個別のクレジットを排除しますが)また、標準控除を増加させた。

すべての減税の後に起こったことは?歳入の崩壊でした。2012年の歳入総額は32億ドルで、2013年には33億ドルに増えましたが、2014年には、26億ドルに急落しました。 その歳入の減少の大きな塊は、おそらく個人による、パススルー企業の編成によるもののようです。

ALECは、所得下位層に事実上増税し、社会サービスを削減しながら、上位層には減税することを狙っているようですが、すでに豊かな人々を豊かにして、必死に生きのびている人々の暮らしをますます厳しくすることなど、どうやって正当化できるのでしょうか?経済の拡大と分配どちらが先ということ?

 

43IRSの滞納処分のアウトソース

ロイター発の519日付の記事で、日本ではありえへんもの発見。内国歳入庁に、未払いの税金を徴収するために民間企業を雇わせるようにする提案が、上院の民主党の一部の議員により、それが低所得者の権利侵害につながる可能性があるとのいくつかの警告にもかかわらず、提案されてる模様です。

ニューヨーク民主党員チャールズ•シューマー上院議員は、最近そのプランを提案しました、それにより、10年間で推定48億ドルの新たな税収をもたらすというものです。 同上院議員の州は、IRSの徴収の仕事をやらしてもらいたいと思われる4つの取り立て企業の2つが存在しているようです

カンザス州の共和党のパット•ロバーツとの共同提案で、シューマー上院議員は、主に企業のための50以上の一時的な減税を、更新することを意図した幅広い上院の延長税法案に、その超党派の提案をくっつけました。新たな税収により、提案は税制優遇措置のコストの相殺に役立つというのです。

メリーランド州上院議員ベンジャミン•カルダンと他の2人の民主党議員は、延長法案からシューマーの提案を削除しようとしています。「同じような民間の徴税のプログラムを制定した以前の試みは、実質的な歳入の減と納税者からの人権侵害の苦情に至ったのです」とカルダンの広報担当者は語っています。

シューマー上院議員のスポークスマンは「我々は、納税者を保護するための対策を備えている超党派の計画を作り上げた。」と言いました。一方カルダンの方は、計画には共和党員からの幅広い支持があるため、債権回収の提案を削除することの苦しい戦いに直面していると税のロビイストは言いました。

先週の議員への報告で、IRSの内部のオンブズマンとして納税者の権利を擁護する全国納税者援護局のニーナ•オルソンは、上院の提案は「低所得納税者の背中に命中する可能性がある。」可能性があると述べました。受託企業が標的にする人々の約80%が低所得である、と報告書は述べている。

IRSは、2009年には、以前のプライベート税の債権回収プログラムを止めています。IRS長官のジョン·コスキネンは「3年間のプログラムはお金を無駄しただけです。それは非効率的な方法だ」。と5月初めにのべています。行政のアウトソースは増加の方向ですが、果たしてこの提案の行方は?

 

 

41:6月24日の臨時閣議で新成長戦略・骨太の方針が決定

 政府は24日夕の臨時閣議で、経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)、新しい成長戦略、規制改革実施計画をそれぞれ決定しました。法人実効税率を、アジアや欧州の主要国より高い法人実効税率(東京都の場合、35.64%)を2015年度から数年間で20%台に引き下げる方向性が明記されたようです。

その後、安倍晋三首相は通常国会の閉幕を受け首相官邸で記者会見し、成長戦略を実行に移す「好循環実現国会」と位置付けた今国会の成果について説明するとともに、政府が提出した成長戦略関連法案は約30本におよび、経済の好循環の実現に向けた着実な取り組みを強調しました。

新成長戦略では、日本経済は、実質GDP成長率、雇用情勢、設備投資などの指標をみても力強さを取り戻しつつある。デフレ脱却に向け着実に前進し始めており、この1年間の変化を一過性のものに終わらせず、日本経済全体としての生産性を向上させ、「稼ぐ力(=収益力)」の強化が不可欠とした。

成長戦略のその1:産業再生プランでは、女性の活躍を促すため、働き方に中立的な税制・社会保障制度に見直す、優秀な外国人材の受け入れ拡大のため環境を整備する等のほか、その2:戦略市場創造プランでは、「岩盤規制」と呼ばれる農業、医療の分野で改革を進める姿勢を打ち出しました。

その3:国際展開戦略では、国益を最大化する形でのTPP交渉の早期妥結をめざす。日本食や放送コンテンツなどを海外に売り込むクールジャパン推進体制を構築する等の方針が出されています。これらの成長戦略の正式名は「日本再興戦略」で、首相が議長の「産業競争力会議」で検討されたものです。

一方、骨太の方針の正式名は「経済財政運営と改革の基本方針」。主に国の予算にかかわる政権の経済政策の方針を示すもので、首相が議長の「経済財政諮問会議」で議論されています。骨太の方針の中身は、アベノミクスの成果と今後の日本経済の課題、

中長期の重点課題、経済再生と財政健全化等です。

日本経済の課題では、経済成長を通じた税収増とともに、聖域なき歳出削減で、財政健全化が経済再生に寄与する好循環を目指す。

復興を原状復帰にとどめず、未来社会としての「新しい東北」をつくる。50年後に1億人程度の安定した人口構造を目指し、そのための司令塔となる本部をつくることとした。

中長期の課題では、税制や社会保障制度が女性の働き方に中立なものにする、法人実効税率を数年で20%台まで引き下げることを目指す。引き下げは来年度から開始。財源は、日本経済が改善しつつあることを含め、恒久財源を確保し、年末に決める。高齢化社会と行政サービスの大胆な見直し等。

財政の健全化では、国・地方をあわせた基礎的財政収支の赤字(国内総生産に対する割合)を2015年度までに10年度比で半減、20年度までに黒字化を目指す。経済財政諮問会議で、半年ごとに財政健全化の進み具合を確認する。社会保障給付費は自然増も含め聖域なく見直す等が主なものです。

医療費の抑制では、都道府県ごとに医療費の目標が設定されるよう、関連法案提出に向けて検討を進めるほか、医療情報を有効活用するため、医療費請求書の社会保障・税番号(マイナンバー)への導入を検討する。薬価改定については、診療報酬への影響にも留意しつつ、その頻度を含めて検討する等です。

「骨太の方針」の一部としての、15年度予算編成に向けた基本的考え方では、民需主導の経済再生と財政健全化目標達成を目指す。社会保障以外の経費は前年度よりできる限り抑制する。15年10月に予定される消費税10%への引き上げは、経済状況を勘案し14年中に判断するとされています。

 

40:自民党税制調査会って何?

税制調査会、党税調と政府税調の2つあるから分かりにくいんです。しかもその力関係が、リーダー等の力によって、変わるもんだから、なおさら国民には理解しにくくなります。其れに与党の対案がぶつかるころにやっと問題点が整理されるのです。ちゃんと整理されて示されればの話ですが。

自民党税調は昭和34年頃から登場し、それまでは政府税調の案がそのまま法制化されていたのが、党税調を通すようになりました。さらに税制を牛耳るようになったのは、昭和54年頃で、非公式幹部会、インナーとして、全体の最終調整を行うようになるのが、20年余り続くこととなったのです。

かっての派閥のトップが党税調にいること自体、時代が変わった証拠と云われています。竹下登や田中角栄元首相は旧大蔵省に通じ、税制に強い権限を持っていたが、今の税調幹部は総合職的存在と言われています。「超専門職」の税調で存在感を発揮するのは山中貞則氏のようなその道一筋の方々でした。

党税調は毎年末、各業界、族議員、省庁の要望を査定して「電話帳」と呼ばれる要望一覧表や税制大綱を決定。それが政府の大綱となるのが通例だった。しかし、復興法人税の前倒し廃止等でも、党税調はカヤの外で、党内の異論を無視し続ければ、首相の求心力に影響もと苦言を呈す幹部もいるようだ。

法人税の減税では、法人実効税率は1%幅下げるごとに税収が4700億円減る。税収減をそのままにすると、2020年度までに政策予算の赤字をゼロにという政府の財政再建目標の達成が難しくなる。党税調や財務省は、代替の「恒久財源」無しには、法人税率を下げるべきでないとしてきました。

 

39:米国内国歳入庁長官の税務申告書作成業者の規制に関する上院の委員会での証言

IRSのコスキネン長官は、48日に、上院財政委員会の「税務申告書作成業者の規制に関する公聴会」で、証言を行い、IRSが全ての有料の申告書作成業者を規制する明示的な法的な権限を与えられるべしとの大統領の提案をただちに承認されるようお願いしながら、証言を結んでおられます。以下は、長官の証言内容の概要です。

長官は、はじめに、IRSとしては、彼らを納税者のコンプライアンスを奨励するためのパートナーシップとしてとらえ、彼らの税務申告書作成のための基本的な能力のレベルを確保し、不謹慎な作成者を特定し不正行為を止めさせることに当庁の執行努力を集中することが重要であると述べています。

このIRSの取り組みは、作成者が、連邦所得税の申告書の全てもしくはかなりの部分を作成する時には、IRSから、作成者登録番号(PTIN)を取得し、公認会計士、弁護士でない全ての有料の申告書作成者が、能力試験に合格し、毎年恒例の継続的な研修要件を終了することを要求しています。

長官は、「申告書作成者の大半は能力があり、高い倫理観で活動しているが、会計検査院、財務省税務行政監督官(TIGTA)およびIRS自身の研究すべてが、多数の納税者が、悪質な詐欺を行う申告書作成業者から、おそまつな支援を提供されていることを示唆しています。」と明言されました。

PTINの取得要件に加えて、IRSは、財務省通達230として復刻された規制にある倫理的な規定(当初は、弁護士、公認会計士、および登録OB代理人だけに適用され、非倫理的またはいかがわしい行為を行った作成者を、IRSが業務停止できました。)を全ての有料作成者に拡大しました。

20109月以降、百万人以上がPTINを取得しています。本年3月中旬現在では、約68万人の申告書作成者が、私たちの税金の専門家のデータベースの中で積極的に活動しており、全ての有償の作成者は、作成する申告書に、PTINの使用義務があり、PTINは毎年更新する必要があります。

 

38:アメリカの税理士業務行う有料の申告書作成業者へのIRSによる規制強化を検査院が勧告

米国会計検査院は、去る48日に「有料の税申告書作成業者:限定的な調査では、作成者は、重要な誤りを犯していました」と題する資料で、「議会は、重要な作成者の誤りが存在することに同意する場合、IRSに申告書作成業者を規制する権限を付与する法案を検討する必要がある」と勧告しています。

IRSに対する代理人の行動を規制する内国歳入庁の権限は、弁護士や公認会計士などの特定の作成者に限られています。2010年に、IRSは、テストや研修要件によって未登録作成者を規制するための措置を開始しました。しかし、裁判所は、IRSが権限が少なすぎたとの判決を下しました。

未登録作成者・これらのIRSの規制の対象ではない代理業者の数は、20143月の時点で、全作成者の55%に達します。検査院は、19件のランダムに選択された作成者を秘密裏に訪問し、作成者の重大なエラーを発見しました。19人中正しい還付金額を請求していたのはわずか2件でした。

サイト訪問での還付金のエラーは、正しい還付金よりも52ドル少ないものから3,718ドルも過大なものまでのばらつきがあり、19人のサイト訪問中の12件で、現金のチップ収入等の報告がなく、適用資格がある10のサイト中の3件で、勤労所得税額控除の対象外の子を請求していました。

IRSが国家研究計画(NRP)で行った監査は税務申告上の誤りを識別するためのものでした。其のデータベースでは、代理によって作成された税務申告のエラー率60パーセントは、自己作成の申告エラー率50パーセントより高いと推定されていました。エラーは、追徴税か還付金の変動に関係します。

2011課税年度の場合は、約145百万の個人所得税申告の推定56パーセントが有料の作成者によって作成されました。内国歳入庁(IRS)は長い間、これらの申告書作成者の行動基準が、税法の執行を効果的に管理し、国の歳入を確保するIRSの能力に大きな影響を与えることを認めてきました。

 

37:米国の予算削減の内国歳入庁への影響について

所得税の確定申告が終わった後の、米国ワシントンポストの、「IRSの予算削減は、低い徴税と貧しい納税者サービスにつながる」と題した記事は、会計検査院による同じタイトルでの、報告を引用しながら、少ない予算でより多くを行うことの限界と、予算削減の問題点を指摘しています。

検査院は、IRSは人員の削減、少ない職員研修といくつかの効率化を通じて、2010年度以降の予算削減は約9億ドルを達成したと言っていますが、昨年の予算の一律削減でIRSが失った5億ドルは、20億ドル以上の税収の落ち込みをもたらしたとIRS長官はインタビューで語ったそうです。

つまり、IRSの調査は1ドルあたり4ドルの投資収益率を有しているということです。IRSの調査件数の減少により、追徴税額が4年前からのものから43億ドル減少しましたとコスキネンは最近、議会で証言しました。調査件数が大事という前に、IRSの使命が果たせなくなるのではとの心配です。

コスキネンは、カットは、「公共サービスの耐えられないレベル。」をもたらしているとも語っています。それには、検査院が言っている、納税者からの1540万件の電話照会に昨年は返事が無かったことが含まれています。納税者サービスについて最も気にするのは税務職員ですよと、IRS長官は述べた。

予算削減は、「ウォークイン支援センター(我が国の税務署での納税相談に相当します。)で長い列での不満や電話がつながらない」等で確定申告期の終わりの繁忙期には、納税者の怒りに繋がった」と財務省職員組合のコリーンM•ケリー会長は、言ったそうです。幸い日本ではそんな不満は報道なかったね。

 

36:アインシュタイン博士の所得税についての発言の真偽

「理解することで、世界で最も困難なものは所得税である。」http://IRS.gov のウェブサイトにも記載されているアインシュタイン博士の引用文らしい。でもアルバートアインシュタインが実際にこれを言ったのか?ユーモアがあまりにも完璧なので、疑う人も多いそうです。

その疑問に応えるべく、この引用の起源を探した人がいます。まず、1963年にレオMattersdorfによって書かれた手紙がタイム誌に登場し:その中に、「教授アインシュタインがこの国に来てから亡くなるまで、私は彼の所得税申告書を作成し、彼の税金の問題で彼に助言しました。」とある。

ある年、同氏が彼の申告書の準備をしながら、彼のプリンストンの自宅にお邪魔していた時、アインシュタイン夫人から昼食をご一緒するようすすめられました。 食事の席で、教授が私の方を向いて、彼の独特の笑いながら言ったそうです: 「理解するのに、世界で最も難しいものは、所得税である」と。

「もっと難しいものが1つあります、それはあなたの相対性理論です」。と言ったら、博士は、「あ、いや、それは簡単です。」答えました。それに対してアインシュタイン夫人は、「そう、あなたにとってはね」とコメントされました。とLEO MATTERSDORF会計士は逸話として語ったそうです。

アインシュタイン博士は1955年に亡くなったので、この逸話は彼の死の後に登場しています。Mattersdorfは博士の友人であり、博士のために税務会計業務を行ったという確かな証拠が存在する。なので、逸話の精度は彼のメモリや真実性に依存するしかないというのが当面の結論のようです。

しかし、税金についての名言集のサイトの中に、アルバート・アインシュタインが1944年に、彼の所得税のフォームに記入について言った言葉としてー「これは数学者のためにあまりにも難しい質問です。 それは哲学者に求めるべきである。」-と書かれていました。この方が真実味がありそうですね。

 

 

34OECD閣僚理事会での安倍総理の基調演説

・去る56OECD閣僚理事会での安倍総理の基調演説の骨子;日本では、この秋から、リニア中央新幹線の建設が始まります。世界最高の時速505km。最初の実験成功から40年あまりを経て、とても快適な乗り物へと変わっていよいよ実用段階へと進化し、900億ドルもの投資がまさに始まります。

・先行きも、視界良好です。あるエコノミストは、これから、日本では、高名な経済学者たちが主張してきた4つの景気循環の波が、すべて上向きになると指摘しています。50年から60年周期で起きる、超長期のコンドラチェフ・サイクルが、底を打ち、上昇を始めた。それが、日本です。

・17年ぶりに消費税率を引上げました。デフレという魔物に支配され、先送りする間に、高齢者は1300万人増え、社会保障給付は40兆円増えました。経済再生、財政再建、社会保障改革の3つを同時に達成する。私は、改革を恐れません。この改革を恐れないという表現は何度も繰り返されました。

・リーマンショックの直後、多くの国で観察された国家が経済運営に全面的に関与せざるを得なかった緊急避難的な行動は、ある程度、やむを得なかったかもしれません。しかし、経済成長は、国家によって生み出されるものではない。民間の競争の中から生み出されるものだ、ということです。

・サービス部門の生産性の低さは、世界共通の課題。ロボット技術のさらなる進歩と普及は、こうした課題を一挙に解決する、大きな切り札となるはず。ものづくりの現場でも、ロボットは、製造ラインの生産性を劇的に引き上げる「可能性」を秘めています。ロボットによる「新たな産業革命」を起こす。

・日本では、みんな横並び、単線型の教育ばかりを行ってきたため、斬新な発想は生まれません。だからこそ、教育改革を進めています。学術研究を深めるのではなく、もっと社会のニーズを見据えた、もっと実践的な、職業教育を行う。そうした新たな枠組みを、高等教育に取り込みたいと考えています。

・一度失敗すると再チャレンジを許さない、日本特有の個人保証の慣習を、断ち切ろうとしています。誰にでも、何度でもチャンスがある、ベンチャー精神あふれる国へと、1度総理として失敗した私が日本を変えていきます。訳者注:謝ってばかり、卑下ばかりしている日本人ばかりでないよということです。

 

33OECD分担金

20041月の共同通信の記事によると、外務省は、OECDでの日本の分担金の軽減が認められる見通しとなったことを明らかにした。OECDの年間総予算は約200億円で、閣僚理事会で正式に承認され、日本の年間約50億円の分担金が2006年から4億円程度軽減される。としていました。

・経過措置として05年は約2億円軽減される。OECDの分担金見直しは初めて。OECDへの拠出金の分担率は国内総生産(GDP)の額などをベースに算出することになっている。本来は日本の負担は18%程度だが、これまでは23・128%を負担。日本は90年代半ばから負担軽減を求めてきた。

・日本の負担が重かったのは、負担の上限を25%とする規定があり、米国が負担すべき分のうち、25%を上回った分を他国で肩代わりする必要があったことなどが理由。今回の措置で日本の負担は21・049%になるというものでした。果たして現在は・・・

・約10年後のOECDの総予算は、35700万ユーロ(500億円)で、わが国の分担率は12.86%、約64億円です。アメリカの21.2%に次いで2番目で、以下ドイツ〔7.61%〕、フランス(5.73%)、英国(5.24%)、イタリ―(4.51%)、その他28カ国が続いています。

 

32.国連分担金

・国連分担金とは、国連の総会で決められるもので、各国のGNPや1人当りの所得など様々な点を考慮して各国に分担してほしい金額のことです。それに応じて各国は、それぞれの国の法に則りその予算の策定を行い、分担金の拠出を行います。したがって、分担金と拠出金との違いが、滞納金となります。

2013年の日本の分担金は、分担率10.833%で、金額的には、総予算の約26億ドルの中の27,610万ドルになっています。アメリカ(22%)に次いで2番目で、以下ドイツ(7.141%)、フランス(5.593%)、英国(5.179)、中国(5.148%)と続いています。

193カ国の加盟国の上位20カ国で、全体の84.489%を分担し、残り173カ国で15.511%分担していることになります。分担金の合計金額は約26億ドルは、世田谷区の予算に相当するようです。我が国のGDPは世界第3位に後退してるので、日本の国連分担金も減額の方向でしょう。

・日本の常任理事国入りに、この分担金の話を絡められないのかとの疑問については、外務省も交渉は行っているようですが、中国・ロシアが拒否するので、絡めたところで無意味のようです。安全保障理事会の役割上、現行憲法上の制約からの軍事的な機動力に欠けるとの指摘もなされているようです。

・常任理事国入りと集団的自衛権の問題を絡めることは、本末転倒でしょう。国連の機能は、安全保障よりは、貧困の解消、経済の発展、自然災害、環境破壊といった、わが国が独自の貢献が出来る分野が多々あるので、それらの分野での国際貢献や、国連職員としての参加にも力を注ぐべきでしょう。

 

28.オバマ大統領の確定申告

・オバマ大統領は、415日(所得税の申告期限)の4日前の11(金曜日)に、ミシェル夫人との共同申告書をホワイトハウスのウェブサイトに公表しました。481,098ドルの調整後総所得と98,169ドルの所得税額でした。お二人が納めた税額の、連邦所得税の実効税率は20.4%でした。

・大統領としてオバマ氏の年俸は、家族の主な収入源としての40万ドルでした。それ以外の主な所得としての書籍の販売の合計は116,180ドルでしたが、その合計は、彼が2012年に受け取った金額273,739ドルを大きく下回りました。ランダムハウスの販売量の大きな低下が原因のようです。

・ご夫婦のイリノイ州の所得税申告書を含めると42ページの分厚いものでした。147,769ドルの総額項目別控除は大統領の課税所得を減らすものですが、32の慈善団体に調整後総所得の12.3%の59,251ドル寄付金とシカゴでの家に住宅ローンの利息42,383ドルが主なもののようです。

・大統領とファーストレディが150,034ドルを寄付した2012年から大幅にダウンしました。寄付金での年々の違いは、主に彼の子供の本の売却による減少収入によるもののようです。また、イリノイ州の所得税申告書は、彼らの故郷の州に23,328ドルの所得税を支払うことを示しています。

 

27.日本経済研究センターの 「2050年への構想」 最終報告

・日本経済研究センターは、この2月に「グローバル長期予測と日本の3つの未来」と題する「2050年への構想」最終報告書を公表した。超高齢化に伴う負担増、巨額債務を抱える財政の立て直し中でも活力を保ち、豊かさを享受できるのか。それとも改革に二の足を踏み、生活水準低下に甘んじるのか。

・その選択肢のカギは、人口減少への対応と日本の潜在力をフル活用するためのイノベーションを呼び込む制度づくりだ。フランス並みの子育て支援を導入し、国や社会を開いて移民や外資、新規参入者を呼び込み、女性を登用する。社会、経済を抜本的に変革すれば、世界のトップ3まで高めることが可能だ。

・資本・規制の壁については、外資参入を促し、競争ルールの透明化を図ることが必要不可欠だ。わが国の対内投資規制は先進国の中では最も閉鎖的で、しかも1997年から改善がないと言われている。この壁を打破するにはTPPなど経済統合の推進が格好の契機となるので、チャンスを逃すなとしている。

2050年の1人あたりGNIを見ると、成長シナリオではわが国は世界3位(2010年は16位)の豊かな社会を実現することが期待できるが、停滞シナリオ(これが基準シナリオとされている)では18位、破綻シナリオでは23位となり、その場合のシナリオは、実額でも2010年を下回るのです。

・アメリカに追いつき追い越せの、わが国の経済成長時代のミラクルを可能としたのは、外圧を利用しての国内の抵抗勢力を押さえ込みながら、痛みをできるだけ均等に分かち合うとの、政治的、行政的手法であったようだ。再度それに挑戦するとしたら、その手法の現代版が作れるかどうかでしょう。

 

以上で、本年の税を考える週間用のトピックスの掲載を終わります。

次回は、新年と来年の確定申告に向けてのトピックスを探して、お目にかけたいと思います。それまでの間は、『お知らせコーナー』もしくは、ツウィッタ―の『吾輩は猫であった』で、最新の情報をお届けしますので、ご愛読ください。

                                                                                        

渋谷桜ケ丘「税の図書館」編集員 免出

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